この本を支那語訳で見つけ、手配してウラジミールに渡した。訳すると言っていたが、その内日本語の原本が見付かった。南牛は昭和55年刊行の初版本を古書店で購入した。共産党政権下の支那は、赤色政権はこの著作を直ちに翻訳している。
哈爾濱特務機関はシベリアを睨んで設置された機関である。バイカル湖以東は押さえたい、日本領だという認識が、辻政信の言葉で直に耳にしている。何でだろうと考えていたら、縁戚の元陸軍大佐から帝国陸軍参謀本部は女真族の研究をしていたと伺った。帝国陸軍参謀本部は徒に満洲事変を起こしたのではない。女真族の支配地は同族の大和民族の地にする、勢力圏にする発想だったのだ。あの帝国陸軍参謀本部の女真族研究は今どこに行ったのだろう。
この本はその一端を教えてくれる。
櫻井よしこ女史は支那脅威論展開を辞めて、北支平原を疾走した板垣兵団を称えるとか、帝国陸軍の支那大陸壮図の軌跡を解説して欲しいものですよ。