「笑い」。
この言葉には、特別な思い入れがございます。
高校時代。NHKの「爆笑!オンエアバトル」にハマりました。
毎週欠かさずビデオを録ってみていました。今でもそのビデオはよく見ます。
笑いに関しては、かなりの「通」になったつもりでいました。
自分の笑いのレベルは高いと思っていました。
しかし、この妙な「自信」が、後の僕の人生を狂わすことになろうとは・・・。
あれは2003年の3月。
僕はかの東大の後期試験を受けていました。
前期試験は惜しくも不合格。この後期試験に全てをかけていました。
後期試験は、ご存知の方も多いでしょうが、小論文のみです。
僕は小論文の練習も少しはしていたので、前期試験狙いで何もしていない人よりは有利だろうと思っていました。かつ、文章を連ねることが大好きなので、後期試験は自分向きだと思い、結構期待していました。
問題は、大きくわけて2つあります。
1つめは、文科共通問題で、英語の題材を読んで、それについて書くものです。
これは、自分の中ではかなりいい感じで書けたと思いました。
さて、2つめが問題です。
僕の受けたのは文科Ⅲ類なんですが、この文Ⅲの小論文2問目は、そりゃもうくそムズいのです。
はっきりいって、問題の意図を掴むことすらできません。何を聞かれているのか理解することもできないといった感じの問題も少なくありません。それに、文字数が2400字と、小論文にしては異例の長さなのです。
はっきりいって、僕はこの第2問に関しては、あたってくだけろだと思っていました。
もう小細工などしてもしゃーない。体当たりでいこうと。
さあ、いざ問題用紙が配られ、それをめくったその時、僕の目に飛び込んできたのは意外な言葉でした。
「笑い」
そう、その問題はなんと、笑いに関することだったのです。
僕は、浮かれました。これは自分の専門分野だと思いました。
おそらく、そんじょそこらの受験生よりも、自分の方が何倍も普段から笑いのことを考えている。
これは、もらった!!
僕は、もう喜んで解答を書き上げました。
これがいけなかったのです。
小論文で最も大事なことは、客観的になること。
冷静に資料を分析し、考察する姿勢こそが、解答に求められることなのです。
しかし、このときの自分は完全に浮かれていました。
気づいたら僕は、めちゃめちゃ主観的に、自分の笑いを語っていたのです。
そりゃもう自分の好きなように。小論文の解答としては、無論失格です。
たしか、その時の解答には、当時流行っていた綾小路きみまろだとかテツandトモを例示して語っていたと記憶しています。
大学の入試の本番で、そんな芸人の名前挙げた人なんて、おそらく僕くらいしかいないのではないでしょうか。
結果は・・・、はい、落ちました。
もし、この2問目が、笑いに関することじゃなかったら。今でもよく思います。
もっと自分の興味のないことだったら、自分は客観的になって解答を仕上げ、東大に合格していたんではないかと思うのです。
逆に言えば、この第2問があったからこそ、僕は今こうしてここにいるとも言えます。
不思議な縁ですね。
笑いに魅せられ、笑いに振り回されている今までの人生です。
さて、笑いに関してはほんとに書きたいことがいっぱいあるのですが・・・。キリがなくなってしまいそうなので、少しにしておきます。
今日は、最近読んだ本に書いてあった「笑いを分析する」ってやつを紹介したいと思います。
その本とは、Sとしくんに借りた『ダウンタウンをよむ』という本です。
正直、かなりうさんくさい本です。あまり読むことはオススメしません。
途中昔のSとしくんの書き込みなんかが入ってて、さらにうさんくさい。
とりあえず、ダウンタウンはすげーってことをつらつらと綴ってある本です。読みたい人はSとしくんに借りてみましょう。
んで、その中で、笑いを分析してみるって章があって、ここだけは僕の目を引きました。
ただ、「いやそれは違げーだろっ!」って部分もかなりあるんですが・・・。
とりあえず、そこでは、「笑い」を4つに分類しています。
①優越感の笑い
人は、何か自分よりも劣っている人を見たとき、思わず笑ってしまいます。これは、生活のあらゆる部分で経験することでしょう。
僕は全ての笑いの根源はここにあると見ることができると思います。一番基本的な笑いです。
ボケ笑いもこの範疇。ツッコミというのは、そのボケがいかに「劣っている」ものであるかを示す道標のようなものですね。ですから、ツッコミ次第では、ありとあらゆるものがボケになるわけです。
ツッコミは周りの人間のレベルを考えることが重要だとも言えます。
また、最近流行っている芸能人の常識クイズ。あれを見て我々が笑うのは、まさにこの「優越感の笑い」の典型ですね。
②ギャップ笑い
これは意外とイメージするのが難しいんです。でも、笑いの大事な要素だと思います。
要するに、次にこう来るだろうという期待を裏切ること。これが笑いに繋がります。
いわゆるオチというやつですね。
ただ、ここで難しいのが、あまりに期待を裏切りすぎると関連性がなくなって、なんのことやらさっぱりわからなくなってしまうということ。
オチというのは、そういった微妙なバランス感覚にかかっていると言えるのです。
③ナンセンス笑い
これは、今の笑いの流行型です。つまり、もう意味のわからんことを言ってしまえということです。
よくシュールな笑いという言葉を聞きますが、それもこの範疇でしょう。
ナンセンス笑いを解するようになると、自分はあたかも笑いのレベルが高くなったと感じます。
たとえば、この本に書いてあったフレーズなんですが、
「今日食べた魚ね、机だったんだよ。」
このフレーズ、みなさんおもしろいと思いますか??
僕はめちゃめちゃ面白くて、一人で笑ってしまいました。
でも、「面白くない」「意味わかんない」と感じる人が大半でしょう。この本の著者も「これではまるで意味がわからない」と書いています。
ナンセンス笑いは、個人のツボによるところが大きい気がします。この笑いでコンスタントにウケを取るのは相当難しいでしょう。
それだけ、自分のツボにはまったナンセンス芸人を見つけると、めちゃめちゃ面白くて、お気に入りになるということが多いのです。
④共感笑い
③のナンセンス笑いが流行型なら、こちらは今の笑いの主流・王道です。
はっきり言って、今は「あるあるネタ」の黄金時代。
みんなが共感し合いたい!というのが、なんか世間の風潮であるような気がします。やはり現代社会というのは、人間同士の繋がりが希薄になった分、みんながどこかで繋がっていたいという欲望にとらわれた世界なのでしょうか。
もうどこ行ってもあるあるネタはウケますね。間違いないです。
「昔こんな番組あったよね~」。これだけでウケます。
昔流行った言葉を気まぐれに使ってみたりする。これだけでもう人気者です。
あるあるネタを使うときのポイントは、共感の範囲です。
できるだけ、少数の人しかわからない、要するに内輪ネタ・マニアックであるほどウケます。
ただあまりにマニアックだと当然理解してもらえないので、ここでもバランスが重要ですね。
この4つがこの本の分類。
で、僕の場合はさらにもう一つ。
⑤言葉遊びの笑い
これは、自分の中では結構重要な笑いなんです。この本では「その他の笑い」とされているんですけど、僕は多用しますね。
とにかく、語の響きが面白い言葉は、メモっておくんです。
で、なんかうまい具合にその言葉を会話に絡められると、いい感じでウケが取れます。
無理やり、言葉だけ繰り返しても面白いです。
言葉遊びは、この繰り返しのテクを使うことで面白さは倍増します。
ギャグなんかも、この本では②のギャップ笑いに分類されているんですが、最近のギャグは、もうただの言葉遊びだろってもんが多いですね。
HGの「フォー」なんつうのも、とにかく繰り返し用いることで無理やりウケを持ってってると言えます。
とまあこんな感じで笑いを分析してみましたが、みなさんさぞおもしろくなかったことでしょう。
笑いなんて、分析することなしに、ただ思うがままに笑っているのが一番楽しいに決まっておるのです。
こんなこと書いてれば、俺東大受かってたのかな~??なんつって。