(出典:PhotoAC)
自閉症スペクトラム障害児の中には過剰すぎるスキンシップをとってくるものがいます例えば、以下のような行動です
- 抱きついてくる
他者に対して抱き着いたりおんぶを求めてきたりする行動です。 - 体の一部を触る
他者のほっぺや、鼻、腕等の体の特定の部位を触る行動です。柔らかいところを触ることが好きな子供が多く、胸、わきの下、腹、ほっぺ等を触ることが多いです。 - 知らない人を触りに行く
顔見知りの人物でなくても、他者に触る行動です。
これらは、必ずしも問題のある行動とはいえません。3はともかく、1、2は年少児であれば出現してもおかしくないような行動だからですでは問題となるのはなぜでしょうか理由はこうであると考えられます
- スキンシップする場面
自閉症児はスキンシップをとる場面や人を選びません。ですから、一緒に遊んでいない時でも急に後ろから抱き着いたり、知らない人に対しても保護者に対してと同じように親密なスキンシップを取ろうとしてしまいます。例えば、おんぶ等は保護者以外ではあまり求めるべきではありません。 - 年齢が大きくなっても継続する
年少児のうちだけではなく、小学校に入るような年齢になったとしても過剰なスキンシップを取り続けてしまいます。例えば、中学生になったとしても他者に抱き着く、小さい子供を触るといった行動が出現すると通報されるような問題になってしまいます。
そう考えると、上記のような問題が解決できるのであれば大きな問題にはなりません解決方法は以下の通りです
- スキンシップの方法を限定する
自閉症児にとって、スキンシップを取ってよい人やよい場面を理解するということは難しいです。ですから、家族以外にとってはいけないようなスキンシップ方法は一律で禁止すべきです例えば、胸やお腹の肉をつまむといったスキンシップは家庭でも禁止したほうがよいでしょう。子供がNGとなる保護者の体の部位を触ってきた場合は、「やめて」と言って子供から離れるようにしましょう。 - 一定の年齢になったら体に触るスキンシップを禁止する
前述の通り、低年齢のうちは過剰なスキンシップがあってもおかしくありません。ですから、小さいうちは1のような問題となるスキンシップ以外は大目に見て構いません。例えば、抱き着く、抱っこやおんぶをせがむといったことは問題となりません。ですが、年齢が成長したら家庭でも禁止すべきです。
では、自閉症児にとって、すべての体に触るスキンシップを禁止すべき年齢とはいつでしょうか
私は具体的な例として、異性の方の銭湯に保護者と入っても許されるような年齢まではスキンシップを許可してもよいと考えています
ですから、少なくとも小学校低学年までには家庭でも体に触るスキンシップを禁止したほうがよいでしょう。ですが、いったん禁止するとそれ以降はできませんから、それまでは子供に対してたくさんスキンシップを取ってあげてくださいね