フランスの小話に合ったと記憶している。
リズムに合わずに行進している人を、群衆の子供が笑った。
隣りにいたお爺さんが小声で言った。
あの人には私たちに聞こえない音楽に合わせて行進している。
笑わない様にと。
今の多様性の世界が根付き始めた日本だが、昭和人は金太郎あめのごとく
何処を切っても同じ顔の金太郎あめが好き。ラバースタンプ(ゴム印)の様に
決まった言葉が心地よく感じる。「御意」「御意」「御意」
ステレオタイプと英語表現があるが、ステレオは鉛印刷から単語。転じて融通が利かない。
忖度が横行した。出世に影響にも給料や退職金に大影響。
終身雇用の枠組みに巧みに同期して生き抜いた昭和人。このリズムを外れたらその社会では
生きられない。大手の会社の窓際の部長職にて定年退職。関連会社の役員として天下り。
給料は減るが(増えるのはキャリヤーのみ)家族を養うために、また自立できないために
甘んじて定年を迎える。この人が無職になるとマンション管理組合の役員、または町内会の
役員に無償で迎えられる。総スカンを味わう。誰も「御意」とは言わない。婦人部が幅を利か
せている。自分が出る場面は完全になくなっている。目線を低くするも、価値観、正義感には
同期できない。フランス小話の逆バージョンである。地域社会になじめないと会社のOBとの
交流に拍車がかかる。一方地域活動に新たな自分を発見したOBは楽しくてたまらない。
給料はないが、家族、子供や婦人部と交流など新しい世界が飛び込んできた。窮屈な社会から
解放された喜びはお金に変えられない。
ある社会学者の著作に次の事例がある。洞窟に閉じ込められ鎖に繋がれた人間が絶望
の中にいた。一人の若者が鎖を断ち切り外にでた。そこには太陽と緑の木々、青い空、すばらしい自然があった。その若者は洞窟に戻り、鎖を自分で断ち切って洞窟の外に出ようと説いて回
わった。鎖に繋がれた人間はその話を信じることが出来ず、鎖を断ちきれないでいた。若者は
辛抱強く、説いて回った。
この話は「学問としての職業」に掲載されている。教育者のあるべき姿を提唱している。
不登校の子供に、学校に来るように母親に伝える。子供は無理強いをするとパンクする。
小学校4年の時に長期入院で学業の遅れがあり、授業に追いつけなかった。英語授業はネイティブ(外国人)の補助にてグループに分けて、遊戯をしながら英語に親しむ。
英語になじめないのではない。グループになじめない生徒がいる。
彼はローマ字を一生懸命勉強した。英語の文章が読めない。ローマ字とは違う。
一所懸命勉強しても裏切られた気持ちを持っている。結局、苦痛になったのか、学校にい行こうとすると「頭が痛くなる」「下痢が止まらない」、家に引きこもる。外出は出来ない。
1年経った日に、質問をしてきた。電車に乗った時、急に大声で叫びたくなる自分は異常か。
答えを求めて来た。正常と思う。そう思うのは想像力があるから。但し
人が迷惑にならない様に。学校には指導要領がある。リズムを外れた生徒の教育に腐心している。フランス小話を担任の先生はどの様に聞こえるのだろう。
兵庫県知事のパワハラ事案は「自分に聞こえるリズム」に沿って仕事を行っただろう。権力を持ったので、職員はそのリズムのにはついて行けない。役所のイナーシャ(慣性力:GD2)は
大きい。直ぐには変化できない。
子供は社会について行くのにエネルギーがいる。大人はそのリズムを理解しながら自分のリズムとの編曲が不可欠。作曲には独創性がある。作曲のは背景に感情や思想が富んでいる。
リズムには豊かな感情が現れる。この感情を受信できる高感度の空中線(アンテナ)が必要。歪のある感情があったら、多様性(フィルター)を持つ必要がある。
百条委員会を見る限り、兵庫県知事はリズムに乗り切れずに「権力の蜜の味」に泥酔したしまったかに見える。早く泥酔から覚めて、アルコール中毒(権力中毒)にならない様ことを祈る。
カラオケで調子外れの歌を歌う。遠慮がなく大きな声で楽しみながら歌う。場が一気に笑みで
溢れる。
聞こえないリズムを笑うことなく、リズムを楽しみましょう。各自のリズム感に従って。
de 非宇宙人
小話:昔の話。パスポートのローマ字表記で母音が二つは禁止(ヘボン式)。oo,ou,
左藤はsato 大橋はohashi と。クレジットカードの表記などで日本語の発音通りに使っていたので、不便した。パスポート申請時に大量な資料を添付して母音の重ねた表記に変更を依頼した。結果は括弧の中で明記され小さな要求が通った、が両方が併記された。今は改正された。ヘボンさんは幕末の高名な医師。生麦事件の英国人がアメリカ大使館に逃げ込んだ時のお抱え医師。