『SF』は死んだのか? | パイプと煙と愚痴と

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単なるオヤジの愚痴です。

『星新一―一〇〇一話をつくった人』を読了して、つくづく思うのが、現在の『SF』文学の凋落振りである。
もちろん、海外SF文学は依然活発だし、コアなSFファン向けのSF小説が健在なのは知っている。

しかし、オヤジを含めた『一般人』向けのSF小説は、ほとんど絶滅危惧種なのではないか。

オヤジの青年時代は日本SF最盛期の時代だった。所謂、星・小松・筒井の三巨頭を筆頭に、それに続く作家陣が次々と作品を発表、新しいSF小説が出るたびにむさぼるように読みふけったものである。

翻って現在はどうだろう。SFの『拡散と浸透』(筒井康隆が言った言葉らしい)は結構なことであるが、今やSF作家を名乗るのは、嘗ての巨匠の生き残り以外は、極めて僅かである。

実質的にSFに分類される小説は、少なからずあるが、著者が『SF』であることを宣言しなければ、読者が『SF』だと思っても、『SF』に分類されることはない。
これには、『SF』と宣言すると売れないと決めつける出版社の事情もあるようだ。

オヤジの青年時代は、純文学の連中でも『日本沈没』を読んでいたし、評価もしていた時代である。
いつからこうなったのか。
『星新一―一〇〇一話をつくった人』を読むと、『SF』の新ジャンル確立のために東奔西走した人たちが数々描かれている。ほとんど、ハチャメチャ、暴走気味の結果、ようやく『日本SF』が確立したのだ。
あの熱気はどこに消えたのだろう。

今や、巨大ロボットオタク、ゲームオタクに、元ネタの『SF小説』を薦めても、『いい歳してオタクですね』なんて、言われる始末だ。

若人諸君、昔の栄光を取り戻すべく、『一般人』でも楽しめるSF小説書いてよ。いくらでも応援しますよ!
って、言っても無駄だろうな……ちょっと前に『自費出版』ネタ書いたら、珍しく書き込みが続いたけど、『大出版社』ばかり目がいく、『誤字脱字』しか興味がないような連中では『SF』は書けないでしょう。

SF作品の創作までいかなくても、ちょっとは『SF』に興味がわいたと言う人は、下記の本を参考にするといいですよ。
日本のSF作家の本は、大御所を除いて絶版が相次いでますが、海外の翻訳本は割と手に入りやすいです。

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少々古いですが海外、国内の主なSF作品の要約・解説本です。
ここら辺の作品なら、現在でも入手しやすいですし、絶版の本も中古で入手できるでしょう。
何の本でもそうですが、なかなか予備知識がなくて、すんなり読める本は滅多にありません。
要約・解説で、趣味があいそうな作品から読み始めれば、きっと『SF』を見直してくれると思います。

総解説 世界のSF文学

残念ながら、絶版のようですがAmazonでは中古で入手可能みたいです。
増補改訂版は読んだことがありませんが、同じくAmazonで入手可能みたいです。

世界のSF文学・総解説 増補版

是非、食わず嫌いの読者さん、『SF』に挑戦してみてください!