今回は下記記事の続報です。

タイ国王 王妃の即位に反発した側室の称号を剥奪



シニーナート・ウォンワシラパック( Sineenat Wongvajirapakdi )さんは国王警護部隊所属の 王室護衛官や陸軍看護師を経て、2019年7月28日に「チャオクンプラ(Chao Khun Phra、เจ้าคุณพระ、高貴な配偶者)」の称号を授与され、約100年ぶりのタイ王室側室扱いとなりました。しかし、称号授与から3か月後の10月21日に「国王への不実」などを理由として王室や軍の全ての称号を剥奪されました。



しかし、2020年8月28日を発効日とする国王勅令でシニーナートさんには「いかなる不名誉も懐疑もない」とし、称号を再び授与というよりも、称号剥奪自体をなかったことにするようです。



バンコクの刑務所から釈放されてからわずか数時間後、シニーナートさんはミュンヘン行きの飛行機に搭乗しました。(新型コロナウィルスとは関係なく、即位後ワチラーロンコーン国王はドイツで生活していますが、日本でも新型コロナウィルス感染拡大後は20人の愛人や側近数百人とドイツの高級ホテルを貸し切って生活していると報道されています。)

飛行機がドイツに到着するとワチラーロンコーン国王は飛行機の中にシニーナートさんを迎えに行きました。
上の画像は国王とシニーナートさんが飛行機から出てくるところです。



2020年10月10日、シニーナートさんはワチラーロンコーン国王、スティダー王妃と共にヨーロッパからタイに帰国しました。早朝に帰国し、カティナの祝祭という宗教的な儀式に出席し、名実ともに王室の一員に返り咲きました。

式典に参加したシニーナートさんの様子です。シニーナートさんの後ろの軍服姿の女性は軍の階級をもつもう1人の愛人だそうです。
複数いる愛人の中の最高位であり、唯一公式に側室と認められているのがチャオクンプラ(高貴な配偶者)のシニーナートさんなのでしょう。



矢印で指したのがシニーナートさん、国王の後ろのピンクの衣裳の女性がスティダー王妃です。

プロトコル(儀礼)の理由で国王夫妻より少し遅れて、シニーナートさんも立ち上がり、僧侶にカティナ布を持っていきました。さまざまな祝賀会が1か月間開催されます。また、国王や王室への支持を示したい国民から、寄付や供物を受け取る機会でもあります。


カティナ布というオレンジ色の布を奉納する儀式のようで、各地の寺院でこのような儀式が行われます。いずれこの布は僧侶の袈裟になるようです。



国王に拒絶され、反逆罪で告発され、約1年間バンコクの女性刑務所に収監されていたとは思えないほど、シニーナートさんは非常に落ち着いた態度をみせました。

 

ワチラーロンコーン国王とスティダー王妃。



シニーナートさんはワチラーロンコーン国王の娘である王女達の後ろの席に座っていました。





2020年10月15日、シニーナートさんは再び公の場に姿を現しました。


タイの最北東部にあるウボン・ラチャタニで、この地域を襲った悪天候の後のボランティア活動に参加しました。





この慈善活動はウボン・ラチャタニのHuai Wang Nong貯水池で行われました。故プミポン国王(ラーマ9世)へのオマージュの色である黄色のスカーフを着用し、王の名の下に国で慈善活動を行うためのボランティアの帽子をかぶっていました。




当日は、2016年10月13日に亡くなったプミポン国王の追悼の一環として慈善活動が行われました。





2020年10月19日には、別の公務を行っていた国王夫妻とは別行動で単独で宗教的な儀式に出席しました。





プラナコンシアユタヤ地区スワンダララム寺院を訪問、宗教的な儀式でカティナ布を奉納する王室の代表として国王に任命されていたようです。 


タイ王室、厳格な不敬罪によりタイ国内では王室について語ることも良くないようです。
先代のプミポン国王とは正反対なワチラーロンコーン国王に対して国民の不満も高まっているようですね。
またタイ王室についても記事にしたいと思います。


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以上です。
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