前回の記事「ギリシャ王室のロイヤルファミリー①」の続きです。
●パウロス王太子
1967年5月20日、ギリシャ王コンスタンティノス2世の長男(第二子)としてアテネ郊外のタトイ宮殿で誕生しましたが、誕生1ヶ月前に起こった軍事クーデターにより、生後7ヶ月で一家揃ってイタリアへ亡命しました。
ロンドンのギリシャ人学校で学び、アメリカ合衆国ニューメキシコ州のUWC-USA、イギリスのサンドハースト王立陸軍士官学校へ進学。学位を取ったジョージタウン大学では、従弟のスペイン王室フェリペ皇太子(後のフェリペ6世)とルームメイトだったそうです。
1995年7月1日、アメリカのDFSグループの創業者で香港の投資会社サーチ・グループ会長である富豪ロバート・W・ミラーの次女マリー・シャンタル・ミラーと結婚しました。
妻のマリー=シャンタルと五人の子供達もギリシャとデンマークのプリンス・プリンセスの称号を持っています。
長女のマリア=オリンピア王女とマリー=シャンタル妃
マリー=シャンタル妃は2000年に「Marie Chantal」という子供服のブランドを設立し、アメリカ、ロンドン、アテネ等に出店しました。最近ではイギリス王室、スウェーデン王室の子供達が着用しています。
長女のマリア=オリンピア王女はイギリス王室のハリー王子との恋愛関係を報じられた事がありますが、イギリス王室が噂を否定しました。
モデルとして活動し、2017年にはDOLCE&GABBANAのランウェイを歩き、マイケル・コースのモデルを務めたこともありました。
●ニコラオス王子
ギリシャ正教会で洗礼を受け、ソフィア王女(スペイン王妃・父方の伯母)、ギリシャのイリニ王女(父方の叔母)、ルーマニアのマルガレータ王女、およびユーゴスラビアのアレクサンドル皇太子がゴットペアレントでした。
姉兄と様に、1980年に両親が創設したロンドンのギリシャ人学校で教育を受けました。アメリカのブラウン大学で国際関係学を専攻し、1993年に卒業。卒業後はナットウェストのマーケット部門に勤めていましたが、1998年からは父コンスタンティノス2世のの私設オフィスのスタッフとして働いています。また、ギリシャで起きる洪水や地震などの自然災害に際しての救援活動を目的として創設された「アンナ=マリア財団」の委員の一人でもあります。
2010年8月25日、ファッションデザイナーのダイアン・フォン・ファステンバーグのイベントプランナーを務めるタティアナ・ブラトニクとギリシャのスペツェス島でで結婚式を挙げました。結婚式には父方の伯母にあたるスペインのソフィア王妃や母方の伯母にあたるデンマークのマルグレーテ女王等、ヨーロッパの王族が参列しました。
↑フィリッポス王子の婚約発表の写真は兄のニコラオス王子が撮影したそうです。
●セオドラ王女
1983年6月9日、ロンドンのセントメアリーズ病院で生まれました。ウィリアム王子やハリー王子、ジョージ王子等が生まれた病院です。
1983年10月20日にロンドンの聖ソフィア大聖堂で行われた洗礼式にはエリザベス女王も出席されました。ゴットペアレンツはイギリス女王エリザベス2世、デンマーク女王マルグレーテ2世(母方の伯母)、ルーマニア国王ミカエル1世、ユーゴスラビアのアレクサンダー皇太子でした。
テオドラ王女の誕生は直近の兄の誕生から14年後、最年長の兄弟の誕生から18年後のことでした。
テオドラ王女は舞台名Theodora Greeceとして知られるロンドンの舞台女優でもあります。
2018年11月16日、テオドラ王女はInstagramで婚約を発表しました。「言葉は私たちの幸せと興奮を表現できません。 この素晴らしい男性と結婚するのが待ちきれません。 マット大好き♥️」
お相手はロサンゼルスを拠点とする弁護士、マシュー・クマール氏。
結婚式は2020年5月にスペツェスで行われる予定でしたが、コロナウイルスの流行により延期されました。
血縁関係から予想するとイギリス王室、デンマーク王室、スペイン王室からのゲスト、テオドラ王女の女優としての繋がりからのゲストが予想され、大変華やかな結婚式が予想されていました。今後、結婚式をされるとしても、新型コロナパンデミック前のような盛大な結婚式は難しいかもしれません。
※追記
延期された結婚式は2023年の初夏にポルトヘリで行われるそうです
●フィリッポス王子
フィリッポス王子は1986年4月26日、ギリシャ最後の国王であるコンスタンティノス2世とアンナ=マリア王妃の三男(第5子)としてロンドンのパディントンで生まれました。ギリシャの王制が廃止されて12年後の誕生でした。
※「ギリシャ王室 フィリッポス王子婚約を発表」の記事でフィリッポス王子の生い立ちについて紹介していますのでご覧下さい。
※追記※
2020年12月12日、スイスのリゾート地サンモリッツの市庁舎で民事結婚式を挙げました。新型コロナウィルスの感染対策により、新郎新婦それぞれの父親のみが証人として立ち会うこととなった為、母親のアンナ=マリア王妃は出席が叶いませんでした。
民事結婚式の後には新婦ニーナの父であるトーマス・フローが所有する広大な別荘でレセプションを開催され、新郎新婦の家族が出席しました。
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以上です。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。