お伊勢参り2~伊勢神宮につての基礎知識 | やさしい社会ブログ

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受験の観点から皆さんに特に役立つを情報を提供します。

真顔さて、身を清めた後はいよいよ伊勢神宮にお参りですね。

 

真顔それついてなんだが、伊勢神宮の基本を学習しておこう。なお「伊勢神宮と斎宮」(西宮秀紀 岩波新書)をだいぶ参考にしている。

 

1.名称について

真顔実は「伊勢神宮」というのは通称で、正式名称は「神宮」だ。

 

ニコ明治神宮や鹿島神宮と違って英訳は「The Jingu」になるのかな?

 

おとめ座「神宮」という名前は、明治以後は天皇や皇室の祖先神を祭神とする神社の一部が名乗ることを許されたということです。

 

 

真顔そう。さて、なぜ伊勢神宮だけが「神宮」とされ、特別扱いなのかな?

 

おとめ座それは、やはり日本の象徴たる天皇の祖先とされる天照大御神(アマテラスオオミカミ)」を祭っているからでしょう。

 

2,伊勢神宮は神社の集合体

真顔伊勢神宮は単独の施設ではない。内宮(ないぐう)の祭神は天照大御神(アマテラスオオミカミ)、外宮(げぐう)の祭神は豊受大神(トヨウケノオオミカミ)。この二つを祭る神社を特に「正宮(しょうぐう)」という。そして正宮と関連が強く、尊い順に、別宮14、摂社43、末社24、所管社42合計125か所の神社群が「神宮」なのだ。

 

おとめ座内宮の風日祈宮(かざひのみのみや)、外宮の風宮(かぜのみや)は、同じ神をお祭りする神社です。農耕に適した風雨を起こす神です。当初は「末社」相当のランキングでした。しかし、モンゴルが日本に攻め込んだ元寇(1274年・1281年)の際、神風と呼ばれる暴風雨を起こし、国を守ったとされ二階級特進。1293年に別宮に昇格した例もあります。

 

3,なぜ神宮は伊勢にあるのか?

真顔そもそもそのような日本の最高神である天照御大神を祭る神社が、なぜ三重県の伊勢にあるのだろうか?神話、その神話が示す歴史的事実両面から説明してくれたまえ。

 

キラキラまず、神話的に説明します。当初、天照大御神は天皇のお側でお祭りされていましたが、第10代崇神天皇(治世時期は3世紀後半から4世紀前半と推定される)、御殿を共にすることに恐れ、大御神を皇居外のふさわしい場所にお祀りされることを決意されました。

 

おとめ座そしてその事業は第11代垂仁天皇(実在したとすれば3世紀後半から4世紀前半ごろの大王)の皇女倭姫命(やまとひめのみこと)に引き継がれました。やがて、天照大御神自身が「この神風の伊勢の国は、遠く常世から波が幾重にもよせては帰る国である。都から離れた傍国(かたくに 田舎)ではあるが、美しい国である。この国にいようと思う」と言われ、倭姫命は大御神の教えのままに五十鈴川の川上に宮をお建てしたとのことです。神話的には紀元前3年ということになります。

 

真顔なるほど。神話的には天照大神自身が選んだということだね。では、神話を抜きにすると、なぜ神宮は伊勢にあるのだろう?

 

キラキラはい。①ヤマト(奈良)の古い神を拝む有力氏族より一段高い地位を得たい大王家としては、ヤマト以外の土地で自分の祖先神を祭りたかった②ヤマト王権は東国への侵攻を目指していた。そして、伊勢はヤマトから東国へ向かうための大事な土地であったので、大王家で押さえておきたかったことなどが挙げられます。

 

4,内宮と外宮

真顔では、伊勢神宮にはどんな神様が祭られているのか?また、その意味について、考察を加えよう。

 

おとめ座まず、外宮は豊受大御神(とようけのおおみかみ)をお祭りしています。豊受大御神は内宮の天照大御神のお食事を司る神であり、衣食住、産業の守り神としても崇敬されています。

 

ぶー神話的には、内宮の天照大御神の求めにより、天照大御神のお食事を司る御饌都神(みけつかみ)として丹波国から現在の地にお迎えされました。神話的には今から約1500年前、内宮の御鎮座から約500年後のことです。

 

おとめ座しかし、事実はどうやら伊勢の地元の穀物神ではないかという考えがあります。丹波国から移ってきたというのは、ヤマトから移ってきたとされる内宮の天照大御神と合わせるためではなかったのか、という考えが有力です。

 

真顔「貴神は遠方よりやってくる」という考えもあったらしいので、豊受大御神も「丹波国から来た」といわれるようになったのかもしれない。内宮はどうですか?

 

おとめ座言わずと知れた、日本の象徴たる天皇の祖先とされる「天照大御神」です。先にも触れました。

 

5、伊勢神宮の成立年代

真顔伊勢神宮の成立年代については神話的には今から2千年前ということになる。神話抜きに歴史的にはいつ頃なんだろう?

 

おとめ座文献的に考えると、奈良時代には諸神宮・神社の中で別格扱いの頂点に位置付けられたと考えられます。

 

真顔つまり律令制度確立と同時期というわけだ。大体1300年くらい前には、現在と同じく神社の」トップになったということだね。天皇中心の政治の宗教的権威付けに伊勢神宮は使われるわけだ。

 

真顔そして、5世紀後半には皇祖神が伊勢神宮に祭られていたにではないかとみられています。

 

真顔よし、それでは、次回はお参りするとしよう。

 

 

 

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