子供の頃によく読んでた絵本。それは大人に
なれば、読まないものだと、思い込んでいた。
しかし絵本について学び、それを作るサークルに入るようになろうとは、想像してはいなかった。幸運にも、推薦で入った短大での専攻は、
幼児教育。幼稚園教諭や保母の資格が取得
出来るコースだった。絵本を含めた児童文学の授業もあり、そこでは絵本が子供において、
どんな意味があり、その成長過程で、いかなる
影響があるのかとか、その教育における効果
などを学んだ。まさか子供に親しまれている
絵本について、学ぶことになるとは、短大に
入るまでは、考えていなかったが、そこでの
学びは、後にある創作童話の会に入った際に
役には立った。
私が短大を卒業して、地元に帰り、一時期
代替で、保育園で働いていた時には、よく
子供たちに、絵本の読み聞かせをしていた。
保育園は旧厚生省の管轄で、何らの理由で、
親が自宅で子供の養育が難しい場合。例えば
母親が働いているなどで、昼間に子供の世話が
出来ない時に、預けられる養育機関である。
故に幼稚園とは異なり、親の都合で、子供を
辞めさせられる。私が読み聞かせをしていた
子供たちは、主に母親が働いていて、通常の
保育時間内には、迎えに来ることが、出来ない
延長保育の子供たちばかりだった。その仕事を通じて、絵本の良さを再認識した。子供たちの
絵本に対する集中力に驚き、感動したものだ。
私自身は、絵本に関しては、外国のものが好きで、アンデルセン童話は、よく読んでたものだが、これは原作者は忘れてしまったが、やはり
シンデレラ姫が好きである。貧しい少女が、
確か魔法使いに出会い、すてきなドレスを、
まとって、ガラスの靴を履き、舞踏会に出る。
魔法使いからは、12時までに帰らないと、
魔法は解けて、元のみすぼらしい姿に戻ると
言われたシンデレラ。その舞踏会で、今風に
言えば、イケメンの王子に出会うが、12時を
告げる時計の音が聞こえて、彼女は急いで、
カボチャの馬車に乗り込む。しかし慌てていた
ので、舞踏会の会場に、片方のガラスの靴を
履き捨ててしまう。それを見つけた王子は、
その靴が、誰の物なのが気になり、その靴の
持ち主が見つかったら、その人を姫にすると、
公言し、その後シンデレラの足に、その靴が
びったりと収まり、彼女が王子と結ばれると
いう物語で、その成功体験が、おそらく俗に
シンデレラストーリーと名付けられたのだろう。実際には、簡単には成功しないから、
そんな夢物語は、人々に愛されるのだろうが、この物語は、子供だけではなく、大人も
楽しめるファンタジーであると、私には思える