愛は言葉の壁を越えるのか -10ページ目

田舎の弊害

田舎で暮らして少々不便なのは
知り合いに合わずに出掛けることが不可能ということです

どこへ行っても
100%の確率で知り合いに出くわすので
その度に立ち止まって
あるいは作業の手を止めて
しばし立ち話

それだけでも面倒くさくなることがあるのに
車ですれ違う知人についてもいちいち彼が

今のは母の友人だよ
ぼくたちの結婚祝いに手編みのミトンをくれた人で
今年はぼくの薪を100袋買いたいって言ってくれたけど
そんなに用意できなくて…

とか

あっ、あの車はEさんのお父さんだ
彼は毎朝新聞を買いに町へ出掛けるんだ
それというのも彼の奥さんが…

とか
正直どうでもいい内容盛りだくさんの話を始めると
それまでの話題が放り出されることもしばしば

友人、知人、隣人そして親戚(これがまたすごく多い)に関する話題は
どうやらここでは重要度が高いみたいです

たぶん田舎では
地域全体が互助会みたいになっていて
それはそれで大事なのだと思いますが

それにしても頻度が高すぎて
ちょっと面倒くさい…

そもそもわたしは
人の名前や出身地や生まれ年や縁戚関係などを覚えるのが
まったく得意ではありません

興味のないことは
全然記憶できないタイプ

加えてこちらの人は名前が覚えにくいので
密かに脳内変換しています

たとえば
Evy(エヴィ)さんは「海老さん」と覚えて
Bjørn(ビョルン)さんは「熊さん」というふうに
(※bjørnはノルウェー語で熊)

でもそんな語呂合わせで覚えられる人は一握り

更に
Pål(ポール)とPaul(パウル)とかまぎらわしいのもでてきて
もう投げ出したくなります

ああ本当にいっそ
ずっと森で隠遁生活したいなあ…
(単に学校に通うのが面倒なのかもしれませんが)


バスルームで寝ないでください

ささいなことで彼と言い合いになって
腹を立てて2階へ行ったものの
しばらく経つと寒くなってきて
(2階には暖房がナイ)
それに洗濯物を干していなかったことを思い出して
下へ降りてバスルームに入ったら…

彼が床に倒れていました

正確には
彼が床に寝転がっていたのですが

もう…
やめてよね、そういうの

深ーいため息が出ます


バスルームは4畳半と6畳の間くらいの広さで
常時床暖房が効いているとても暖かい部屋です
シャワーブースとトイレとビデと洗面ボウルのほかに
濡れた衣類や靴を乾かすためのスペースもあるので
人ひとり寝転がるくらいの床面積はあります

でも土足で入ったりもするので
床はお世辞にもきれいとは言い難いうえ
そんなふうにビデの近くに頭を置いて寝転がるってどうよ?

彼はここに
昼食後に外での仕事を続けるために
作業着に着替えようとして来たものの
わたしと口げんかしたせいで
働く意欲も何をする気力も失って
電池が切れたみたいに床に転がったに違いなく

ヒドイことを言ったのはそっちなのに
そういう態度に出られたらもう怒れないし
なんだかいたいけな子供をいじめているみたいで
本当に困るんですけど

かといって
すんなり謝るわけでもなく
ただ糸の切れた人形みたいになっちゃって
やっかいです

手っ取り早いのは
彼をなぐさめる側に立たせるという方法なんですけど
これがまた面倒くさい

これだからケンカはしたくありません

個人番号

税務署へ個人番号の申請へ行ってきました

自宅から片道100km以上離れた街へわざわざ出向かないといけないので
ついでに彼の人に会う用事と
そこでないと見つからないかもしれない買い物を
いっぺんに済ませるべく予定を立てました

あらかじめ彼のご両親から
個人番号は11桁で
そのうち最初の6桁は誕生日だと聞いてたのですが
窓口では意外な話が

いま新しいシステムに切り替え中とかで
最初の6桁は誕生日ではなく
2月1日になるとのこと

わたしが窓口で手続きしたのが2月1日だったからなのか
2月中に申請した人がみんな010216になるのか
いまいちわかりませんでしたけれど…

彼もびっくりして
わたしそっちのけで窓口の人にノルウェー語でいろいろ聞いていました

きみの番号、あとで変わるかもしれないよ
ぼくらの今の番号も新しいものに変わるかも
桁数も増えそうだね


どうやら増え続ける難民が一因のようです

なにはともあれ無事に申請できたので
約3週間後には番号が届く予定です

余談ですが
家に帰ってから彼から

窓口の人(同年代くらいの女性)
最初はすごく無愛想で機嫌悪そうだったけど
きみのパスポート持って奥に引っ込んで戻ってきたら
人が変わったみたいに親切だったよね
きみが何度もノルウェーに来てることを知ったからかな?


と言われて
ぜんぜんそんな風に見えなかったわたしは
ちょっと面食らってしまいました

自分が鈍感なのか
彼の思い込みが変なのか…