近江の観音巡礼
<その1>
お久しぶりです。茜お姉ちゃんの妹のチイちゃんです。お姉ちゃんが、突然京都へ行っちゃたので、急遽、私がブログのピンチヒッターとして登板しました。桃ちゃんも慣れなかったらしく、今、大きな陶器のなべの中で、猫鍋状態で眠って居ります。
鍋ってとっても身体にフィットするのよ。
今日は、突然話題を変えて、観音さまと巡礼について書いてみたいと思います。
観音さまと言ったって、沢山の方が居られるので、今回は「十一面観音」さんについて書いてみます。
最近、若い女の人の神社へのお参りが人気だそうですね。
「巡礼」は仏教の世界, キリスト教の世界、 イスラム教の世界 etc
の巡拝のことで、神社は「お伊勢参り」などと言いますね。
大きく分けて巡礼は日本には4種類あります。
西国三十三箇所巡礼、坂東三十三箇所巡礼、秩父三十四箇所巡礼
そうしますと全部足しますと、算数ですが・・・・百箇所、つまり百観音ですね。
それから、四国は「お遍路」と言いますね。 八十八箇所です。
百観音は花山天皇縁の巡礼。 お四国は弘法大師ですね。
全て足すと・・・・・・・猫の数学では・・・・・108・・・・・ごめいさん。
108の煩悩、108の鐘、お数珠も108個・・・・ あれ、変だぞ
この際どうでもいいから、通過。気にしない、気にしない
チイちゃんの住んでいる近江には勿論、西国三十三箇所の霊場があります。
30番- 宝厳寺 (竹生島) 31-長命寺 32-観音正寺 です。
観音正寺
近江の3ヶ寺は全て巡礼しておりますので、後日お話したいと思います。
巡礼には「順打ち」と「逆打ち」の2種類あるのご存知ですか。
普通は数字の順番に1から33や、88に至るのですが、巡礼の中には最後のお寺から1番に向かって歩く方が居られます。
何も高速道路の逆走を真似ているのではありません。 あれは駄目
巡礼やお遍路さんの中には、病気の苦しみを癒すために、或いは大きな不幸から脱却するためにとか、それはそれは人によって沢山の事情で、わざわざ逆打ちをされている方が居られます。 功徳が大きいという信仰からです。
昔は、遍路の中には、「らい病」等の不治の病から、故郷をなけなしのお金を与えられて、親子の縁を切られて、追い出されるように四国に渡った人が数多く居たそうです。 そのような方は「辺土」と呼ばれていました。 二度と故郷に帰れない。
途中で死ぬしかない。どんなに苦しかったでしょうね。涙が出ます。
中にはうら若い娘さんだって、居られたでしょうに。 何の因果で
だから、巡礼や遍路を物見遊山で絶対考えちゃいけないって、チイちゃん思うよ。
巡礼について話し始めたら、何時までも続きそうなので、、今日はここまでね。
そう、今日は「十一面観音」さんについて話すんだっけ。
観音立像
観音さんには三十三観音と言うくらいたくさんの種類の観音さんが居られます。
普通は「六観音」という捉え方も多いですね。京都の大報恩寺(通称・千本釈迦堂)
には素晴らしい六観音が居られます。 正に、白眉と言っても良いですね。
チイちゃんは個ニャン的には「如意輪観音」が大好き。何時間見ても飽きない。
でも、茜お姉ちゃんは十一面観音さん。 絶対この方
お爺ちゃんも絶対の絶対。 十一面観音さん。
今日は2つ実際にあった興味深いお話をしてみます。
お爺ちゃんからの聞き伝え。
< 第一話>
何十年も昔のことになるけれど、お爺ちゃんが名古屋からはるばる、自動車を運転して北近江の高月の渡岸寺の十一面観音を礼拝に来た時のこと。
観音堂に入って礼拝して出口から外へ出ようとした時、
コンクリートの床に正座した年若いお譲さんを見つけたの。
時々そんな風景は見るから、余り気にも留めなかったのですけれど、何時までたっても立とうとしないの。
それで、心配になっちゃたのよ。 お爺ちゃん。なるたけジーッと見ないように
見ていたのね。 30分たっても立とうとしない。
泣いている訳でもない。何か陶酔しているよう
な感じ。 法悦というのか、それも表現が難しい気
持ち。 お家で何か有ったのか。
それとも悲しい事が有ったのか・・・・・・
それから数年後、奈良県の法隆寺の境内の横に
在る尼寺、中宮寺に行きました。
ちょうど、梅雨時のころ。 観音堂の傍に紫陽花が
咲いていた。観音堂に入って、礼拝しようと観音さまの前に進むと、一人の娘さんが座って居たの。
お若いのに感心なことと、横顔を見ると、
アメリカ人の娘さんのように見えたの。
中宮寺 如意輪観音
少し後ろで待っていたのですけれど、なかなか
そのお嬢さん立ち上がらない。
しょうがないから、娘さんの横に座って、観音さ
まに礼拝したんだって。 礼拝が終わって立ち
上がっても一向にそのまま。陶酔の状態の顔。
その時、とっさに思い出したのね。
あの時の事。そう、渡岸寺であった娘さん。
2人の心の中の事は分からないけれども、
<信仰と言うものは人種を問ない>
心の底から湧き出してく何かが有るのね。
理屈なんか無い。
<教えられましたって>
チイちゃんが千本釈迦堂の如意輪観音さんを見ているとそのようになるもの。
人それぞれに出会う観音さんて違うみたい。
* 中宮寺の伝如意輪観音は「菩薩半足加(カ)像」とも称されています。
「広隆寺の弥勒菩薩半足加像(宝冠弥勒)と同型ですが、仏像の形式から見ると、如意輪観音です。
いろいろ、お寺に歴史的な事情があるようです。このような例は他にもたくさんあります。
韓国の博物館にも同型の仏像があります。
話が後先になりますけれど、後日談。
お爺ちゃんが渡岸寺の観音堂を出て、名古屋に向かう途中、国道365号線をひた走っていた時、そう、関が原の辺りを通過している時、
頭の中に、フーット <そのうち、北近江に住むかもしれないなあ>
そんな思いが浮かんだそうです。 何の気なしにですって。
しかし、その5,6年後、お爺ちゃんは高月町の浅井長政生誕のとある神社の
傍に住んでおりました。 驚く事に、そこには素晴らしい観音堂が有りました。
ここのところはお姉ちゃんが話しましたね。
今日は第1話で終わります。 チイちゃん 今日始めてなので、緊張しちゃった。
渡岸寺の十一面観音についてはもう少し次回に続けて書いてみます。
それから、第2話は次回にしましょうね。
それにしても、鉄砲玉姉ちゃん、何の連絡もなし。 どこへ行ったやら。
お土産に<鰹節買ってきてね>
それでは、今日はこれでおしまい。
2011-01-28 主催者代表代行補佐
琵琶湖の傍のチイちゃん
チイちゃん、ご苦労さん (^-^)
今、お姉ちゃん、銀閣寺の叔父ちゃんとこに居るよ。
<ねえ、能面貸してー」ッて、精一杯、猫と同じ仕草で甘え声出して頼んでるとこ。