昨日の記事へのコメントで、農業をされている方がシカに入ってもらいたくない場所に適切な柵の設置をすると耕作地へのシカの侵入を防げているよと教えてくれました(シカが入ってもいい場所とそうでない場所を柵の設置でシカにわかりやすくわけるのは、緩衝地帯ができるのでいいなと思います)。
このような市民科学がとても重要だとわたしは考えています。
他の国では、専門家らが市民の観察などの情報を収集・分析しており、それをもとに論文や本の達筆が行われています。
進化生物学を発表したイギリスの自然科学者チャールズ・ダーウィン(1809年–1882年)も、自然環境や生物を観察記録する人びとからの手紙などによって、自身の研究を進めていたそうです。人びとからの情報はダーウィンの研究に大きな影響を与えていたということです。
わたしも日々、同居しているイヌとシカたちの観察をしていて自然環境の観察も時折しています。
観察はさまざまですが、個々の動物たちの気持ちを知ることも観察から行えます。
野生動物の場合は特に「嫌だ」という感情がとてもわかりやすいです。
今日は鹿ののぞみちゃん(メス推定5歳)の断脚した脚先を保護するカバーの装着をしようとしていました。
つける前には、のぞみちゃんに「カバーつけるよ~」と伝えて、のぞみちゃんが「いいよ」と言ってくれたらカバーをつけます。
のぞみちゃんがOKしてくれたので、脚カバーをつけ始めたのですが、途中でわたしはのぞみちゃんに身の安全を守るための首輪(マジックテープのもの)をつけました。
その時のわたしの動きにのぞみちゃんはとても警戒して、脚カバーをつけている最中に「わたしの身体を触らんといて」と言ってのぞみちゃんは身体を大きく横にそらしました。
のぞみちゃんが「嫌だ」と言っているので、わたしはのぞみちゃんに「じゃぁ、やめようね。またやってもいいとき言ってな」と伝えてケア用品を片づけました。
遠くから「脚カバーつけるの、今はイヤ」とわたしに訴えるのぞみちゃん。
午後になり、のぞみちゃんが部屋の出入り口に来たので「脚する?」と聞きました。
のぞみちゃんは「うん、しよう」と言って部屋へ入ってきました。
部屋で脚カバーをつけたのぞみちゃんは元気よく庭に出て行き、「がんばった~」という表情をしていました。
「テヘッ!わたしがんばった!」
緊急性のある場合は、動物たちに今から行う処置やその必要性を説明して行いますが、そうでない場合は、動物たちの気持ちを尊重します。緊急性があり処置を行わなければいけない時は、処置の方法や動物への接し方に最大限配慮して行います。嫌がる動物の気持ちに沿って「嫌だよね」と動物たちの気持ちに共感して、「早く終わるようにするからね」「がんばっているね」など動物に小さな落ち着いた声でほんの少しの声かけをして、動物を励ましたり、わたしたちが動物たち大事に思っていることを伝えたりします。
自分の気持ちなどを尊重してもらえる環境で生活する動物たちは、少しイヤなことでも協力してくれるようになります。
動物たちが嫌がっているのに無理に処置などを続けようとすると、動物はさらに嫌がり、わたしとの関係性も悪化します(不信感をもたれる・信用されない)。
動物たちと接していていつも思うことは、動物たちが安心して生活できるということです。
動物たちが安心して生活できる環境は、他者との序列関係はなく、個々の動物たちが尊重される環境です。
動物たちの声(気持ち)を聞き(観察して)その声に応えて、みんなが少しでも快適に暮らせるように努力したいです。
鹿のすぐるちゃん(オス5歳)は最近ごきげんさんなので、わたしはホッとしています。
犬のひよりちゃん(メス9歳)と部屋でくつろぎ中~。
「ぼく、最近きぶんいいねんっ」とすぐるちゃん。
表情がとてもやわらかいです。やさいい表情です。
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