田舎の正月は、通勤ラッシュがなく道路には人がおらず静かだ。
静かなので、犬たちの散歩中には普段は聞こえない野鳥の声がよく聞こえ、鳥たちの賑やかな世界を感じることができた。
今日は午前中から日差しがありあたたかかったので、同居人Kと近くの公園にどんぐり拾いに行き、帰宅後は1月9日のお話会のリハーサルをした。
練習中~。
1月9日のお話会は、他府県で月1回開催されているイベントに参加させてもらって、野生動物についてのお話をする。
野生動物と自然環境の関係性などをお話し、その後は野生動物はどのような生き物?という話をする段取りしている。
プロジェクターを使用し、図や写真を投影してお話する予定なのだが、わたしは普段、犬鹿たちとしか話をせず、一日のうち言語を話すのはほとんどないので、口がとてもなまってしまっている。9日までに口を活性化させたい(笑)。←犬鹿たちにもお話会の内容を聞いてもらって練習をしている。
9日のお話会でも少し話す予定をしている内容だが、現在、シカは増えすぎて生態系を破壊していると言われている。
しかし、鹿がどれだけ増加しているのかという正確な個体数推定はできていない。
自然で暮らす野生動物の個体数を人間が正確に推定することは不可能に近いことだとわたしは思っている。
なぜなら、その方法の正確性の問題やどこでどれほど生息しているかなど、山奥などでは把握できないところもある。さらに、野生動物たちは環境の変化で移動をするからだ。
そしてそもそも、鹿が生態系を破壊するということは本当なのだろうか?
通常鹿は植物の葉先や木の実などを食べる。
鹿が多くの植物を食べ、植物が消失したと書かれている資料などもあるが、果たして、それは本当なのだろうか?
通常、鹿は地に植生している植物を根こそぎ食べることはない。鹿が採食した葉は、葉を失ったが根っこはしっかりと残っており、場合によっては、鹿が葉を植生することで根の範囲を広げている植物種もある。
鹿が植物を多く食べることが他の種へ悪影響を与えていると言われているが、その根本的問題は、わたしたちが行っている自然環境破壊や捕獲や狩猟にある。
わたしたちが行う自然破壊が、鹿を含め他の種へ多大な悪影響を与えているのは事実だ。
それを鹿のせいにしてはいけない。
自然環境破壊・開発がなければ、山は動物たちにとって快適な場所でありつづけただろう。
そのことで、生態系は守られ、野生動物たちが人里に脚を運ぶことも少なかったのではないかと推測する。
高齢の女性と話によれば、「私が若い頃は、ここで鹿を見ることはなかった。だけど、いつからか鹿の姿を見るようになり『鹿が来ているよ~』と、周辺住民が鹿を珍しがり観察していた」ということだ。こう話してくれたのは86歳の方だ。
女性の話を聞き、戦後の植林事業や開発が野生動物の行動に影響していたのだろうと思った(野生動物が人里に現れ始めた理由はこれだけではないと思うが)。
鹿の個体数が過去に比べ増加傾向にあるのは確かだが、過去に鹿の大乱獲があり、個体数が絶滅寸前まで減少させられた。その個体数が何十年とかけ、少しづつ回復してきているだけの話である。
絶滅しかけた種の個体数増加は、生態系の回復の兆しであるとわたしは考えている。
しかし、問題なのが、このブログで何度も取り上げている劣化した環境にある。
そして、自然環境を破壊しての太陽光発電所や風力発電所の建設が、劣化した環境にさらなる拍車をかけている。
生態系は回復しようとしているが、わたしたち人間がその回復を大規模に妨げているのだ。
実際に行われていることから、生態系を破壊している破壊主はわたしたち人間であることがわかる。
それを鹿や他の種の「せい」にし、それを殺す理由とし、大虐殺を行い「資源」と言い、有効活用しようという発想が、典型的な人間都合の状態を表している。
鹿は生態系を破壊する生き物としてレッテルを貼られているが、そうでないことを知っていただきたい。
現在、ジビエ促進キャンペーンがいたるところで行われており、それに大企業も参加している。
この現状が、この社会のあり方そのままで、わたし自身危機感を抱いている。
ジビエを推奨する側は事実などどうでもいいのだろう。ただ、ジビエを普及させ消費できればいいのだから。
悲しくも、鹿や猪、熊などの野生動物たちは、搾取対象とされ、残虐に殺されている。
ただ生きているだけで殺されている鹿や猪、熊たち。
生きているだけで殺されるということはあってはいけない。
わたしたちは本質に目を向けなければいけない。
生きているだけで残虐に殺されるだなんて、嫌すぎるよね。
わたしも嫌だよ。
生きたいよね。
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●鹿たちを保護してからしばらくブログを書いてきて、多くのことを学んできました。もちろん、これからも野生動物や自然環境、社会と動物の関係性について学んでいきたいと考えています。
人間活動が拡大していく中で、野生動物とのかかわりについてこらから特に課題となってくることから、わたしが鹿たちを保護・レスュキーしたことから経験し学んだことを、少しでも多くの方たちと共有をしたいと思っています。
そして、みなさんの意見を聞いたり、動物に関してのお話をしたりしたいと思っていますので、質問や意見などありましたらコメント欄やアメブロメッセージ欄、もしくは下記のお問い合わせフォームに気軽にメッセージを届けてくださるとうれしいです。
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WDI代表 岡田友子