動物福祉とは?
1993年、FAACによる「5つの自由」のリストが公表され、2009年、EUリスボン条約に動物福祉が盛り込まれました。
世界では動物福祉向上のためさまざまな議論が継続的に行われています。
動物福祉基本原則
・飢えと、渇き、栄養不良からの自由
・不快からの自由
・痛み、傷害、病気からの自由
・恐怖やストレスからの自由
・正常な行動をする自由
動物の福祉と健康を改善するために、環境エンリッチメント(社会的、認知的、物理的、感覚的、食物的)の工夫をおこない、QOLの質を向上させる。
EU,ドイツのサイトには野生動物の福祉と書かれてあり、わたしはおどろきました。
本当にすごい!と感じます。
野生動物の福祉はわたしたちの社会では全く配慮されていないことです。
この5つの自由ですが、わたしたちの社会でいったいどれだけ実践されているのか・・・。
伊勢田哲治「<特別講演>人と動物のあるべき関係とはー動物福祉の考え方を深化させる」『静岡実験動物研究会会報』44巻1号(1018年)
によると、動物福祉とな何かという問題について、5つの自由の提案以外も検討が続けられているといいます。
動物福祉を専門とするデヴィッド・メラ―は、5つの自由を拡張した「5つの領域」という考え方を提案し、ネガティブなものを取り除くだけでなくポジティブなものを促進していく方向に向かうべきだと主張しているそうです。
5つの自由では狭いケージや不適切な温度管理を見直すことが求められていましたが、メラ―の枠組みでは、自然の生息地に近づけていくことが含まれています。
世界動物園水族館協会(WAZA)はこの5つの領域の考え方を動物福祉の基本方針として採用しています。
世界では動物福祉の概念はかなり深められるつつあり、動物たちの道徳的配慮を示しています。
先日カナダでは鯨類飼育(使用)を禁止する法律が可決されました。
交換や所有、捕獲、繁殖もふくむものになっています。
この法律により、水族館での飼育は違法となりました。
関係者は「クジラとイルカを捕獲するといった残酷なことは終わらせたかった」と語っていました。
そして、「科学はますます動物にこれらの鯨類を捕獲してそれらを限られた空間に保つことがいかに残酷であるかを我々に告げている」。とありました。
このことは他の動物たちにも言えることであると感じます。
そして、ロシアでは海外の水族館にイルカやシャチの輸出をしていた会社に罰金2810万ループル(約4700万円)を支払うよう命じました。
違法に捕獲さてたイルカたちが「監獄」のようないけすに閉じ込めたれていたのです。
メディアでは「イルカ監獄」と呼んで報じていました。
ロシア当局は捕獲されたイルカとシロイルカをすべて解放すると約束しています。
ドイツのサーカスでは生きた動物を用いず、3Dホログラム映像でサーカスを表現する試みがおこなわれています。
動物を苦しめない倫理的な判断をした。
動物たちが利益を得る判断をした。
と書いてありました。
映像がこちら。↓
このような取り組みがどんどん広がるといいですね。
世界ではこのように、動物たちが人間によって利用されること、苦痛を強いられることを見直し、動物たちが尊重される社会へ進んでいます。
これらの決定はそこに住んでいるたちが、人間による動物たちの扱いは適切ではない「残酷である」と声をあげることから見直され、「ではどのようにしていこうか」「どうすればいいか」を考えてきた結果だと感じます。
わたしたちの社会は動物を利用し、人間が金銭的利益追求の方向へ加速しています。
しかも、暴力(傷付ける、命を奪う)をわたしたち(子どもにも)に促しています。
このことは何を意味しているのでしょうか。
暴力を促す社会は非常に危険であるとわたしは感じます。
わたしたちの社会は目先の利益ばかりを優先し、人が自分として生きていく上で最も大事な人権教育を軽視しています。
今のように子どもたちに命はお金になると思わせたり、命はお金で買えるという認識を植え付けていたら、この先わたしたちの社会はどのようになってしまうのでしょうか。
環境への配慮ではカナダ首相が「2021年から使い捨てプラスチックの禁止」を発表しました。
すごいですね。
ポッチとお願いします。
↓