心とコストの相対性理論 | 朝寝坊弁慶のささやかな交湯録

朝寝坊弁慶のささやかな交湯録

朝寝坊弁慶の由来は、朝寝坊して昼過ぎからのこのこと温泉に出かけていく習性に由来しております。

弁慶はなにかといえば、語呂合わせみたいなものです。

興味の幅がありすぎて、まとまりがありません。最近は京都に住んでいます。気持ち的にはです。

前回の記事からの流れの話ですが。。。宿での食事の形態、ベストは個室のお食事処だと仮定します。


この場合、10畳の一般的な部屋に宿泊したとすると、お食事処の6畳のスペースを合わせた16畳が宿からお客様に提供されたスペースとなります。お食事処にゆとりのある空間や、庭園風の造形物などを設置すると、共益費が発生しますから、20畳とかがお客様に提供されたスペースとなるのです。したがって、お客様は部屋だしの20畳のお部屋に泊まられたのと一緒です。


ロビーやその他の宿の付帯設備、これらも共益費は発生しますが、前回からの話の流れからは外れますので、今回は除外します。


20組のお客様が宿泊できる宿で、すべてのお客様に同時にお食事を用意する為には、少なくとも20人の仲居さんが必要になります。厨房設備の規模、板前さんの人数などのことはここでは省略します。そうしますと、一組あたり1人の人件費が発生します。平均的な1組あたりの宿泊人数を2.5人とすれば、1人あたり0.4人分の人件費をご負担いただかなければなりません。1日中給仕の仕事をしているわけではありませんが、20人をそろえた以上、彼女達の生活もかかっていますから、余分だとしても部屋の掃除からなにからなにまでで活用せざるを得ません。


でも、こんなことをしていたら莫大な宿泊料が発生して、セレブしか旅行できなくなっちゃいますし、土日と平日の波動の大きいタイプの観光地の宿泊業も成り立ちません。


そこでスペースコストを下げる手段としては、部屋食、お食事処を時間差で回転させる(貝掛温泉など)などの手法が考えられます。


また、人件費の削減については、このお食事処の回転も有効ですし、時間差での部屋だしも有効でしょう。食事を懐石形式にすれば、すべてを一度に給仕する必要がなくなるので、これも人件費の削減には有効だと思いますし、大広間にお客様が集まってもらうのもスペース的なコスト負担との比較が必要ですが、むしろ人件費の削減効果のほうが大きいでしょう。


(低料金の温泉ホテルがバイキング形式を採用しているのは、人件費が削減できるし、時間を長く設定すればスペースコストも下げられるからでしょうね。)


その結果、多少の手違いが起きることもあるでしょう。至らないと感じることもあるでしょう。不満ですか?そう思ったら、ところで、私はその宿で一泊いくらの料金を支払うのだろうか?って考えてみましょうよ。


サービスは、コストだということを、いくらお客様だといっても忘れてはいけません。忘れてしまえば心はなくなります。心の無いお客様には、宿の心も届きません。旅は心のふれあいじゃないんですか?そういう宿を求めてきたんじゃありませんか?


違うなら簡単です。車中泊だって、キャンプだって、逆に札束に物を言わせられる高級旅館だってあるんです。それを選択するのはあなたです。


私は宿泊業者ではありませんが、スペース、人件費にかかわる仕事をしているので、それに置き換えて考えてみた、偏見にとんだ意見かもしれませんけど、そう思ったら無視してくれればいいんですよ。


先日あるお客様に最低限必要な業務を洗い出してそのコストを算出してご提示申し上げました。利益率が粗利で2%に満たない計算になりました。それでも10%の削減を要求されました。最近は法律に触れるのでこういった要求も書面では出してくれないんですよね。


ここまでくると、正直心が伝わらないというよりは、心は使わずに仕事するしかなくなっちゃいます。


最後は愚痴になりましたm(. .)m


私はいつも考えたいと思います。今日は私が受けたサービスには、心はあったかな?コストを下回ったサービスだったかな?そうすれば心にゆとりと平安が訪れるはずです。



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