本を読むひと maki
この間読んでた雑誌である有名作家さんが「話下手な人は本を読むといい」と言っていた。
何度もこの日記に書かれていますが今回の公演のために沢山沢山の話し合いがなされてきました。 その度に、自分の中の渦巻く沢山の思いをなかなか思うように言葉に出来ず苦い思いをした。 話し合いの場ではなくても、私は本当に話し下手。
話さなきゃ!という意識だけですっかり話すのが嫌になってしまうこともある。
それじゃあイカンわけですよ。
そこで先ほど出会った雑誌の言葉。
今までもそういうこと言う人は沢山いたんだけれど。
でも私の友人のなかで一、二番に話し上手なKさんは確かにすごく本を読む。
いきいきと自分の好きな本について語る彼女の豊かさや、今回一緒にやっているnonoさんこと野原さんが貸してくださった吉本ばななの「体は全部知っている」があんまりにも素晴らしいので、こりゃあちょっと、やっぱ本を読んでみようと思ったわけです。本読むだけで話上手になるんなら簡単じゃないかー。少なくとも、今より言葉を味方につけることができたら!!
つい「ダビンチ」なんか買っちゃって、「お、これ面白そう」と思っても、実際手にして数行読むと・・・結構アウトなんです。。。なかなか「来ない」のです。ガマンして読み進めて面白かった本というのもあるんですけどねえ。
本屋に行って、私でも読める本、読める本と探して 江國香織「雨はコーラが飲めない」買ってみました。吉本ばななの時と同じく、皮膚にピリピリきてます。
吉本ばななのときと同じく、もったいなくてゆっくり読んでます。
まんがなら大好きだんだけどなー。
2005-6-5(日)
今回、舞台美術を依頼しているミリメーターさん(団体名ですよ、ちなみに)が稽古場にやって来た。
会うのはこれが2度目。顔合わせ以来の再会。その時は、簡単な自己紹介とそれまでの経過報告だった。だから、実際に目の前で動いて見せるのはこれが初めて。
みんなワクワクしながらも、緊張が走る。果たしてミリさんの目には、この作品がどう映るのか。
胸が高まる。ドキドキ。ちょっとした興奮と緊迫感。舞台初日に近い感じ。…いや、過剰表現かな?でも、僕はそんな状態だった。全体の空気感から、みんなの緊張が手に取るように分かる。
もちろん、自分も例外じゃないが、ただ、僕はちょっと怖かった。みんなもそうかな?
出来上がってる部分まで見せ終わると、ミリさんから拍手がおこる。加えて、ミリさんの顔に笑顔。
安堵感と喜びがみんなに広がる。そして、どう感じたのか具体的に聞かせて!と、はやる気持ち。
ミリさんから、さっそく、こうしてみたら?とちょっとした提案がなされる。
みんな「さすが~っ!」と感嘆の声。笑いに包まれる。
あぁ、いい感じ。
もちろん、届きたい先にはまだ到達出来ていないのだろうけど、微かな手応えに触れられた感触。
これまで、八方ふさがりになってはその都度みんなで模索しながら進んできた。その、僅かであっても確かな前進だけを頼りに積み重ねてきたものが、今日少しだけ報われた気がした。
言い過ぎかな?まだまだ、ですよ、確かに。
でも、上昇気運を肌に感じた今日の稽古でした。
結果的には、いいタイミングでミリさんに見てもらったと思う。
ある程度までの完成をみて、本番までの残りの稽古、これから追い込みかけるという時期に、信頼する人からのちょっとした手応え。
そりゃ、体にムチを打って頑張ろうという気だって起こるでしょ!
もうひと踏ん張り、ふた踏ん張り。
明日からのたたかい。
帯のヒモを締め直して、さぁ、やりますか!
いい夢見られそうな予感を胸に床に着くカトでした。
2005-6-4(土)
案の定、どしゃぶりだった。なんだか笑った。
あ~また洗濯ものがびっしょりだよ~って。でも、これだけ凄いと諦めもつく。もういいかって。
今日はきっしーが休み。だから4人。キッシーがいるとちゃんとソコに視線があるから稽古がしやすい。ソノ視線がちゃんと見ているという確かなものがあるから。
それと言葉にちゃんとしてくれるから。私の考えとイメージとか感とかそういったものを、論理的に
言葉にする。出演者も私が喋るよりキッシーが通訳してくれるほうが、わかりやすいことが多いと思う。私もステージの上だから意識が外側に全部まわらない。外と内と細かい所まで意識が回っていない。いかんいかん。
昨日は4セットそれだけやれると随分違う。感覚が変わる。解像度が上がる。
今日は身体が痛む。日頃のツケが溜まった。ここのところずっと身体のアップなしで、すぐに稽古に入っていたから。それは本当は望ましいことでなかったのに。
だから今さらだが、「今日はなんだか身体ほぐし」と思っていた。
みんな固かった。パッツンパッツンのおしりで。カチカチの背中。
なんだかじっくり身体ほぐしをした。筋ほぐししすぎて、痛い位だ。
身体は軽くなったけれど、溜まっていたものが表面に出てきて、さらに今も痛い。
身体はやっぱり正直だなと思う。きっと明日はみんな筋肉痛のようだよ。
先が見えない稽古で、結末も見えてないこの場所で、自分でこの袋小路から脱出しなければならなくて、最終的に己が納得して見つけなければならなくて、その場に表出する行為が、嘘にならないように
ゼロから創るのは体力がいる。それを思い知らされる。
身体は鎧のように固くなっても頑張っている。頭を絞って。みんな同じだな。この鎧が軽くなるようにしたいと思う。
明日もまだ筋肉痛の鎧がヒイヒイ言うだろう。
6月3日 岸井
今日はアクション練を4セット繰り返す。最近苦しんでいた、まきさんの動きの質がぐーんとよくなった。客席の位置を動かしてみたり、まだまだ劇的にかわりそうだ。
アクションは、1セット15分ー25分。いつもは話し合いに重点をおいているので、1回かせいぜい2回しかできないが、今日は4回もできた。そのたびに、違う雰囲気で、4回目はちょっと感動的だった。
アラウンドは、パフォーマーが納得したことしか舞台に上げないという基本に忠実に作っている。でも、本人でさえも、何が納得できないのかわからないことだってある。わかったら、とたんに突破していく力強さは、さすがにキャリアのある俳優さんたちだなあ、と、いつも関心させられる。
ドラマツルギー、演劇の構成は、ある程度まで数学のような、幾何学の精神でいっちゃえる、と、僕は信じている。今回は特に、問題を解くようにして、一つ一つの位置や空気を移動させたりくっつけたりできる。位置が変わるたびに、空気がかわる。
俳優って、すごいなーと関心すること、しきり。しかし、関心していないで、作らないとね。前へ。
