アーツ・コミュニケーション・ラボでは
アーツ表現セラピーの社会への普及をめざし
・必要とされる方たちへの提供
・セラピストの養成
・セラピストが活動しやすい環境の提供とスキルアップ
・海外のアーツセラピー情報やアーツセラピストを招いたワークショップ
などを提供していきます。
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アーツ・コミュニケーション・ラボ
事務局の吉田です。
2月8日(土)14:00-16:00
兵庫県神戸市内の生田文化会館に於いて
ワークショップ
自分のための時間を大切にする
「ケアする人のためのケア
-セルフケアの秘訣- 」を開催しました。
ワークショップの詳細はこちらから
募集開始から1週間で定員12名が満席となり
その後5名増席してすぐに満席。
最終的に3名増席して20名満席での開催。
当日は、事務局のスタッフでもある私も
アートワークに
参加させていただく事ができましたので、
今日はその体験をレポートします。
今回のワークショップは、
神戸市内で活動している任意団体
Touch-artsプロジェクト様が協賛してくださり
当日は、
Touch-artsプロジェクト様のスタッフの方が
準備や会場の設営をお手伝いくださいました。
お蔭様で、
予定していた時刻よりも早く設営をすることができ
本当にありがたかったです。
Touch-artsプロジェクト様のブログはこちら
会場には、
奈良県、京都府、大阪府、兵庫県など
関西にお住いの
臨床心理士、介護職員、保育士、アートセラピスト、教員、
専業主婦の方などがお越しくださいました。
写真撮影の許可をいただいた参加者のみなさま
今回、講師をお願いしたのは、
医療的ケアの必要な子どもたちが通える
小規模保育園
「特定非営利活動法人i-care kids 京都」代表理事で、
アートセラピストの藤井蕗先生です。
左:藤井蕗先生 右:当法人理事長 北尾真理子
藤井蕗先生は、
イギリスの大学院で
アートセラピーのトレーニングを受け、
日本の医療法人で、小さな子どもたちから大人、
緩和ケアや高齢者施設など様々な
現場で10年間アートセラピストとして勤務。
18トリソミーという難病をもって生れた
次男の旅也(たびや)くんの在宅ケアを機に退職。
旅也(たびや)くんが亡くなってからは、
学校現場で特別なニーズのある
子どもたちの支援に携わりながら、
医療的ケアの必要な子ども、
その家族たちとの活動を行って来られました。
「ケアする人にもケアが必要」、
「ケアに関わる感情や思いを共有する場が必要」と、
藤井蕗先生ご自身が様々な現場で感じてきたテーマを
専門職としてだけでなく、
育児や介護、生きにくさを抱えている
身近な人のケアをされている方々とともに、
様々な切り口で「ケアする人のケア」について
分かち合うためのワークショップということで、
この日は、参加者それぞれが
身近な人のケアに関わる際に生じる
感情を共有してきました。
くやしさ、やるせなさ、イライラ、いつまで続くの?
といったネガティブな感情
使命感、嬉しい、愛情、達成感
といったポジティブな感情
ケアする時に生じる
感情といっても色々な感情があります。
その感情を受け止めるための
器(うつわ)をアートで表現しました。
毛糸や、モール、スパンコール、紙皿、粘土
100種類以上もの材料の中から
どんな器(うつわ)をつくるのか。
たくさんの材料に戸惑った方
材料にワクワクした方
◆粘土は、今だからこそ使いたくなった。
◆材料を選ぶところから、
自分がやってきたケアのプロセスと通じるものがあった。
◆使いたい材料が、目の前にあった。
と材料を選ぶだけでも
たくさんの気づきがあった方も
いらっしゃいました。
ちなみに、私は
ふわふわとした心地よい子宮と
しっかりと受け止める大地
感情を流すための水
を表現したかったので
イメージに合う材料を選んで行きました。
材料を選んだあとは
どんどん表現されていき
「もっと時間が欲しかった」
「あっと言う間でした」というお声もありました。
完成した作品は人によって様々
ステキな笑顔も^^
これは、私の作品です。
この後は、
小さなグループに分かれてのシェア
話し手は
作品のテーマやストーリー
どんなことを表現したのかなどを話して
聴き手は
作品についての質問や、気づいたことなどを
フィードバックしていきます。
このあとは全員でのシェアで
藤井蕗先生への質問や気づきなどを
全員で共有していきました。
◆自分がケアする時に、ケアをしている人に甘えることもある。
◆湧いて来た感情を、
整理する、流す、浄化する人によって処理が違うことに気づきました。
◆周りの人が助けてくれていることへの感謝の気持ちがあふれてきました。
◆ネガティブな感情を出してはいけないと思っていました。
などたくさんの気づきを共有したり
◆藤井蕗先生のセルフケアの秘訣は
◆仕事で持ち帰った感情を家族にぶつけてしまう時、
自分には愛が無いと感じてしまいます。
家族への対応をどうしたらいいでしょうか。
◆ケアとセラピーの違いって
などの質問にも
藤井蕗先生にお答えていただく事ができました。
藤井蕗先生は
「私は、仕事をする中で
施設などの利用者の方などのケアもする。
だけど、スタッフも含めた
全体のケアをしながら仕事をしている。」
「ケアをする人を支える人が必ずいる。」
そんな風に話してくださいました。
誰かのケアに携わっていると
ネガティブな感情も
ポジティブな感情も沸いてくる。
その感情を無かったものにするのではなく
自分で受け入れること、
誰かと共有することの大切さを
このワークショップから感じることができました。
長くなってしまったので、
皆さまからいただいたご感想は
次回のブログで改めてご紹介いたします。
ご参加いただきました皆さま
協賛いただきました
Touch-artsプロジェクト様
藤井蕗先生ありがとうございました。
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