あけましておめでとうございます。
今年初ブログのPTですこんばんは。
もう、少しでどうやら生活は落ち着きそうです。長い年末でした。
というか、年末もありませんでした。昨年の11月からずっと自分の無能と作業量と時間との闘いでした。つまるところ、11月末から完徹含めて平均睡眠時間は3時間ぐらいだったと思います。
とりあえず今年もよろしくお願いします。
リウマチの方は、徹夜の日々でも、なんとなく左手MPが中から燃えているような痛みと違う妙な感覚がある気がしないでもないですが、熱感発赤はなく、無事です。
わたくしという個体に関しては、精神的な負荷と寝不足程度のフィジカルな負荷に、エンブレルが有効だということは言えそうです。主治医と話しているのは、あとは関節への重量負荷をかけてどうなるかというところです。
とりあえずまだあまり書けることがないので、年末に撮影した、リウマチOT の手画像と、ハイパーリウマチPT の手画像を。
リウマチOT
リウマチ歴、既に10年近く。現在オレンシアで一人暮らしできるレベルの寛解を得ています。効くまでには結構時間がかかったようです。(彼女のリウマチは数値的に結構きつい)
ハイパーリウマチPT
彼女も リウマチ10年選手です。大掃除の後だったそうで、左手(向かって右)の第二指(人差し指)MP(第三関節)が発赤していますが、変形ありません。リマチルから現在プログラフとリウマトレックスの併用に変わったそうです。
ちょっとピンぼけなので、先生、また撮らせてくださいね。
おまけにわたくしリウマチPTです。
右手第三指(中指)と左手第四指(薬指)のPIP(第二関節)が長いこと腫れていました。
特に右手中指PIPは、昨年の3月末に
こんなでしたが、二度のステロイド注射と、肥厚したPIP腱のモビライゼーション(はじかない。潰して中枢に流すように行う)で、今はほとんどわからないぐらいになっています。
・・・今この画像をみると、腫れた中指より既に拇指屈筋群が短縮していそうなのが気になる。
ちなみに、PIPの注射に関しては、昨年9月に今の病院で若くてイケメンでものすごく感じのいい整形ドクターにお願いしたのですが、やっぱり注射後に腫れました。
「腫れると思いますが、後でじわじわと効いてきますからねー」
と、良い整形のドクターの条件の1つである「魔法の呪文」を唱えてくれまして、実際その通りにはなったのですが、前の主治医の神っぷりが際立つ出来事でした。PIPの注射であっても腫れるどころか痛かったことすらなかったよ・・・
元主治医は全然マスコミ等に出たりしませんが、残念ながら今では新規予約がほとんど出来ないぐらいの超絶人気ドクターです。
患者さんからすると、予約が取れないなんて意味ないでしょうし、通いの利便性を考えられると思いますが、やはりすごいドクターにはかかってみると違いがわかるもので、PTの学生時代にも学科を教えにくるドクターから、
「いい病院なだけでなくて、いい病院の、いいドクターにかかってください」
と教わりました。日本はフリーアクセスですからね。いい、という言葉の意味がなかなか難しいですが、全部においていいドクターは、どこに出なくてもみんな知っているんだなあ、と思います。
最近の彼は、植皮オペやってたり、もはや何を目指しているのかわかりませんが、元気で長く働いてください。いや、本当に。
ところで、上の画像で、言いたいことは何かと言いますと、われわれの共通点は、リハビリ職であるということと、一切変形をしていない、ということです。わたくしはまだ3年足らずですし、ハイパーリウマチPTは10年選手ですが疾患コントロールは悪くはありませんでした。しかしリウマチOTは、薬が効かない時期が長く結構厳しい時期を過ごしています。
変形をしないためには、薬剤による疾患コントロールも大事だとは思いますが、初期から正しい動き方とケアを身につけておけば、リウマチの程度や年数に関わらず、変形しないということがわかっていただけると思います。
★今日のリハビリ
早朝早起き訓練。
拘縮は改善できるか(ちょっと追記あり)
10月の血液データは、RF(リウマトイド因子=基準値:25U/ml以下)は160U/mlオーバー、MMP-3(マトリックスメタロプロテアーゼ=女性:17.3~59.7 ng/ml)も130台、おまけにAST、ALTも3ケタのせのPTですこんばんは。
経過を振り返ってみます。
昨年12月あたりから、状態は徐々に悪化してはいましたが、この日の評価 では機能は保てていました。
8月中旬のある日、一日中PC作業をした次の日に右手関節が強く腫れたため、転医先にて関節変形予防目的で装具を作成。
一時落ち着いたが、9月中旬にますます激しくなる生活環境と装具の不適合により、右手首の疼痛が増悪して可動域とADLの制限が強くなる。9月の診察で、ステロイド静注するが著効なし。(この病院はリウマチ内科で注射を依頼すると、関節注射はしないようです)
しかし、CRPは0.02以下で単関節の痛みであることから、リウマチ性の痛みより、右手の使い方と、不良肢位と使い方による2次的原因によるものと考え、リハビリを開始した。
Problem#1 右手関節全方向の痛み #2. 右遠位橈尺関節癒着による可動性低下 #3. 握力低下 #4. ADL障害。
PT program#1. 右拇指伸展筋群トレーニング #2.右橈尺関節と手根骨のモビライゼーション #3. ROM-ex(背屈と前腕回外を重点的に) #4. アイシングと圧迫
結果、右手掌屈30°→60°と改善。
しかし関節の腫脹は残存したため、整外にて右手橈尺関節腔内注射を依頼。痛みが減少したところで、更にリハビリを強化、したところ、実は痛みがぶり返しました(苦笑)。 しかし難しいモビなどよりも、簡単に橈尺関節のアライメント(骨の並び)を改善する方法がありました。
それが、これ↓
後ろ手に前腕をおいて、体重をかけるだけ。
これは床上で行いましたが、肩関節に制限がある方は難しいと思いますので、椅子の背もたれに手を置いて体重をかけてもいいと思います。
普通の人にはなんてことはないでしょうが、前腕のアライメントが狂ったリウマチ患者にとっては、割と痛いです。少し我慢してリリース、それを何度か繰り返します。
いつも同じ角度で行うのではなく、肘の曲げる角度を変えたり、手のひらの向きも両方行うのがいいです。
で、現在の可動域は
標準可動域より狭いですが、初期目標にしていた「痛みのないブラ着脱動作の獲得」はクリアしました。
(追記:同業者には絶対に「何が一番よかったんですか?」と聞かれるはずなので、追加で書いておきます。
拇指MP,CM関節の不安定性は残存していますが、痛みはほぼなくなっていることを考えると、橈骨・尺骨のリアライメントと橈尺関節のスタビリティ、モビリティ両方の改善が一番の要因だと思います。手技としてはモビライゼーションするより、上記のように体重をかけてリアライメントを図るのが一番良かったようです。(セルフモビでは効きませんでした)ただ、これだけでも結構痛いので、関節腔内注射を予めしておいたのがかなり効いていると思います。
そして、後出しですみませんが、まだリハを始めた時点では始まっていませんでしたが、9月より生物製剤を使ったことも全く影響がないとは言えません。ただ、1か月経った10月時点での血液データでは、RF,MMP-3とも今までの倍ぐらいに悪化してはいますので、この時点では生物製剤の効果は出ていないと思います。)
ところで、「RAのリハビリ研究会」の難渋例の報告で、レントゲン画像上では関節狭小化、上腕骨頭変形、軟骨下骨が硬化して拘縮を起こした肩関節にリハビリを行った例がありました。
CRPは2.0~3.5、赤沈値50~60代の中程度の活動性で、発症10年、肩関節の屈曲70°(垂直まで行かない)、外転30°と、かなり厳しい拘縮でしたが、1年4か月で屈曲120°、外転90°まで回復して、「タオルで背中を拭く動作」を獲得しています。但し、それ以上の改善は難しかったようです。
著名なリウマチ専門病院のベテランPTも、リハでは変形の完全な回復はしない、と述べられていました。確かに骨同士が癒着する「強直」になるとリハでは改善できません。
わたくしの手関節は、軟部組織の拘縮と、骨のアライメント異常でした。期間も発症2年少々、腫れてから2か月という短い期間ではあります。
しかし、2か月もあれば拘縮が出来上がってしまうのは、PTや・OTなら頻繁に見ていると思います。
ちなみに、前述のリハ専門病院のPT(リウマチだけで多分年間何百例を20年以上みていらっしゃると思います)が、患者さんの「動くようにと言われますが、腫れて痛い時は動いてもいいのですか?」という問いに、「痛い時こそ動いた方がいいです」と答えていました。
理由は不動により発痛物質が余計に溜まってしまう、廃用で更に動けなくなってしまい、そのことにより余計に動いた時が痛くなるからだと言っていました。
もちろん動くといっても激しい運動をしろ、という意味ではないそうですが、痛い関節を保護しながら動かした方が、実は痛みを減らすためにも有効とのことです。
図らずも、それを実践していたわたくしリウマチPTです。今日現在では、長拇指屈筋が原因の痛みが時々あるぐらいで、日常生活には支障のない程度の痛みと可動域になっています。
次の生活目標は、なによりも今の仕事のコンプリートです。嗚呼。
★今日のリハビリ
・・・明日やります。
リウマチ持ちの理学療法士が自分に行うリハビリ
こんにちはPTです。
さて、予告していた手首と親指のリハビリなのですが、どんな人にもたちどころに効く、というのがあればいいのですが、残念ながらそうはいかないので、適応外のチェックをします。
まず、親指を中に握って「グー」の形にして、そのこぶしを尺側(小指側)に曲げてみます。↓
この姿勢で、青丸で囲ったあたりに、鋭い痛みがあるようであれば、「狭窄性腱鞘炎(ドゥ・ケルバン腱鞘炎)」の疑いがあります。以下のリハビリは行わず、整形外科で相談してください。リウマチの主治医が整形外科医なら尚良いです。リウマチでなくても、PC作業など手をよく使う女性(特に中年以降)に多く発症します。
治療方法は、安静やステロイド注射、それでも改善しない場合は切開手術の適応です。
それから、炎症真っ最中の方も無理に行わない方がいいです。
炎症が強い時は、リウマチなのか、腱鞘炎なのかすぐには判断できないかもしれません。
まずは安静にしてから、主治医に相談されるのが良いと思います。
も一つ言うなら、基本的には「肘が伸びること」(専門的にはヒューター線)を確認してから行ってます。指の筋肉は上腕を起始とするものがたくさんあるからです。
前提がたくさんあってすみませんが、とりあえず腫れてなくて肘伸ばしても腕が痛くなければ、行っても大丈夫です。そしてこれは”ある程度”状態が悪くなった人向けの「手のひらの筋肉をストレッチと親指の筋トレ」ですので、これがうまく行かない方は、自分向けのリハビリをリハビリ科で習った方がいいと思います。
では、動画で説明します。
・・・多分、バリバリ整形専門のPTにとっては、非常に大雑把な治療だと思います。もし手の外のPTの方が見ていたら、ぜひ良い方法を教えてください・・・ちなみにモビライする時は、両足を使って前腕を固定していますが、それでも片手しか使えないのが悩みです。
と、また前置きが長くなってすみません。
動画にキャプションつける元気がありませんでしたので、文章で説明します。
handreha 投稿者 dm_50716f61b6f94
①親指の付け根の骨(拇指基節骨)を外側に押し出すようにする。
(手首の少し手のひら寄りが固くて出っ張っている人対応。)
②そのままひっくり返して、手のひらの狭くなっている部分を机などの面につけてストレッチ。
③親指の第一、第二関節を伸ばす。その後で、親指を外側に拡げる。
(拇指屈筋群をストレッチ)
④そこから、親指を天井方向に挙げる。その時に指で示した腱がしっかり出ない場合、手首方向に緊張をかけて筋肉の収縮を助ける。
⑤今度は親指を外側に拡げる、第二関節を曲げ伸ばし。全部伸びるまで伸ばせない場合、指で示す腱(さっきのスジよりも外側)を助けながら伸ばす。
その他にも、机面で尺骨を安定させながら前腕回外が有効かと思いますが、尺が長すぎて全然アップロードできなかったので、そこは以前の動画を参考にしていただけると幸いです。
よく、どの程度まで、とか1日何回やればいいですか、と聞かれますが、難しい質問です。回数は上手く行えれば1回でいいですし、週に1日で5回やるより、毎日1回がいいです。
よく言われる痛みが全く出ない程度に行うのでは、維持が目的で改善は望めないかもしれません。専門的に言うと、「痛みが出る場所で、痛みが出ないように補助しながら運動学習をする」のですが、なかなか素人の方が行うには難しいです。少し痛いけど続けていると気持ち良くなる感じぐらいでいいと思います。
くれぐれも、「鋭い痛み」がある時は、無理をしないことです。
そして、9/28時点、リハビリ開始時のわたくしの右手関節の状況は、掌屈30°足らずでした。
問題点、は長くなるから省略しまして、
プログラムは、圧迫固定しながらROM。(拇指伸展は毎日やりました)
STG(短期目標):
痛みのないドアノブ操作(1W)
痛みのない更衣動作(2~3W)、としました。
10/6現在はこんな感じです。
自分撮りなので、画像では軸がずれて映ってしまいましたが、60°ちょい切りぐらい、つまり30°ぐらいは改善しています。
痛みなしのドアノブ動作の獲得はクリアしてます。次の目標は、ブラ着脱時に痛みなし(目標2W)、です。
★本日のリハビリ
アイシング主体で。
わたくしも痛みの質から腱鞘炎の疑いも完全に消えたわけではない上に、火曜日から怒涛の作業が待っているため、またブログはお休みします。皆様の痛みが少しでもよくなりますように。