今日のリハビリ -4ページ目

免疫学の本紹介

こんにちはPTです。


花粉症シーズンですね。わたくしは、事務職からリハビリ職に転職したら花粉症が軽快しました。そのため、肩関節周囲の筋肉を十分に使わないためひ生じる肩凝りが、花粉症に関係あるのではないかと考えていました。


それは事実かどうかはわかりませんが、リウマチと花粉症については関係があるのではないかと思います。



わたくしは、リウマチを発症してから花粉症は更に軽快しました。アトピーや喘息をお持ちだった方で、リウマチ発症してからその症状が軽くなったという方もいらっしゃるのではないかと思います。


これを説明するには、「液性免疫」と「細胞性免疫」やら、T細胞、B細胞と言った話が必要になります。

わたくしが説明するよりは、本に任せた方がいいと思いますので、免疫の講義でお世話になった大学教授が推薦する入門書をご紹介します。

こちらは医学系でない方でもイラストが多くて読みやすい本だそうです。

好きになる免疫学 [ 萩原清文 ]
¥1,890
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わたくしは、医療系学生向きの入門書の方を買いました。
休み時間の免疫学第2版 [ 齋藤紀先 ]
¥2,100
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この本を読むと、リウマチがⅢ型のアレルギーであることと、リウマチは決して免疫が強い訳ではないことがわかります。ですので、リウマチにとって免疫力を上げるのと下げるのとどちらがいいか、と言われると「上げる」一択です。「免疫の暴走」のように表現される方がいらっしゃいますが、といっても免疫が強いのではなく、「自己寛容の破綻」つまり除去されるべき免疫複合体が除去されずに正常な組織に沈着して起こる組織の傷害が起こります。傷害を弱めるため薬剤で免疫を抑制しますので、感染しやすくなります。感染症への注意とともに、体力をあげるような行動、すなわちまたかと言われるでしょうけど(笑)適度な運動が推奨されます。




話を花粉症とリウマチに戻します。


専門外のわたくしが頑張って説明するほど怪しくなりますので端折って言いますと、リンパ球の中のT細胞は、体内の抗原提示などの刺激によって、実際に働くエフェクターT細胞となるのですが、その中のヘルパーT1細胞とヘルパーT2細胞のバランスが極端に崩れると、病的な炎症が生じます。


ヘルパーT1細胞(Th1)に偏ると細胞障害性T細胞が過剰に活性化し、ヘルパーT2細胞(Th2)に偏ると、アトピーや喘息等のいわゆる”アレルギー”が活性化します。


ちなみに、リウマチはTh1に偏るTh1病に含まれ、花粉症はTh2病に含まれます。


であれば、リウマチの痛みがひどいときは、杉花粉があるところにでかけたら痛みは軽くなるのではないか、と仮説を立ててみたのですが、花粉症が重くなるとそれはそれで大変なので、あまり実用的な提案ではないですね・・・


ちなみに、妊娠(正確には妊娠の維持)もTh2が優位な状態なので、妊娠するとリウマチが軽くなるというのは道理ですし、逆にリウマチが燃焼している状態では、妊娠が継続しにくいと思われます。


★今日のリハビリ

これから行ってきます。今日は膝伸展筋の筋トレ中心で。

職場復帰に備えて現在ジム通いを週3-4日に増やしています。


新しい手の装具作りました

診察で半日潰したPTですこんばんは。


今日はドクター診察の前に、作業療法に行っていました。

PTもリハ室でリハビリするの?って思われる方もいるかもしれませんね。


しません。

運動は自分でしてください、だそうです(笑)


今日は新しい装具を作りました。これ↓です。


今日のリハビリ

これは今までの目的が「関節保護」と「変形予防」ではなく、「矯正」と「変形予防」が目的の夜間装具、プラスティック製の硬性装具です。


わたくしの手指は、確かに骨変形はありません。


今日のリハビリ

しかし、ちょっとした動作の中で気を抜くと


今日のリハビリ

拇指の第一関節(IP)、第二関節(MP)と、中指の第二関節(MP)が曲がっているのがお分かりになると思います。


拇指屈筋群と中指での深指屈筋の短縮傾向があり、スタインブロッカー分類でクラス2と言われそうです。

(正確には自動で0°は可能であり、筋短縮というより軟部組織と結合織の粘弾性に問題ありそうです)


今は大丈夫ですが、このまま放置では将来的に変形の可能性は低くはありません。


疾患活動性も高くはなく、病歴もハイパーリウマチPTやリウマチOTより短いのに?リウマチPTってやっぱりダメなんじゃないの?と思った方、その通りですね。



何がダメなのかというと、すばりわたくしが一番年齢が上です。

疾患活動性の他に、年齢は考慮すべき項目と思う根拠はもちろんあるのですが、長くなるのでやめときます。



ところで、この画像を見て思いましたが「レンズは嘘をつかない」ってCMは、いいとこついてますね・・・。

最近スマホの暗転した画面とか、自撮りにした画面に瞬間にうつる自分をみると、「どこの汚いババアだよ」と思うのですが、鏡の前の無意識に作っている自分ではなく、スマホの不意打ちの自分の方が、「他人の目に映っている本当の自分なんですよね・・・。


ま、それはいいか・・・。



・・・すみません、話を戻しますが、装具についてです。


現在のところ意識している時はよいのですが、無意識、ましてや寝ている最中には、悪いポジションに入りがちです。そこで、寝ている最中にこそしっかり伸展をかけて筋の短縮を防ごう、というのが目的です。


これはお湯につけて柔らかくした板状のプラスティックを、自分の手に合わせて貼り付け、それをまた細かく切ったり、当たるところをまた温めて成形するので時間がかかります。


しかも私の場合は

「(MPだけじゃなくて)IPも伸展位にしてください」

とか


「こっちじゃなくてこっち側を開けて欲しいな」

とか


うるさいから(ごめんなさい、Kさん。いつもありがとう)、ひとつダメにしてしまったので余計に時間がかかりました。わたくしが納得いくようにはじめは言うとおりにしてくれたけど、両方試したおかげで確かに重要度はKさんの言うとおり、


拇指球筋>>>>長拇指屈筋


だとわかりました。あ、このあたりは同業者モードですみません。

画像で見るとIPが曲がってる、、、レンズは嘘をつかないなあ。テーピングで伸ばすことにします、、、



ちなみに装具は全部の要求を満たすことはできません。優先する事項があれば、必ず犠牲になる事項が出てきます。


例えば車いすは、姿勢が崩れにくいことを優先すると、漕ぎやすさを犠牲にしなくてはいけません。逆に漕ぎやすくするためには、姿勢が保てたり、崩れても戻せる身体的能力が必要です。両方をまあまあにしてしまうとどっちつかずで姿勢が崩れやすく、漕ぎやすくもない車いすになりがちです。



自分で要求をだしておきながら何ですが、はっきりした目的がない限りは筋肉がどうこう要求の仕方は、諸刃の剣になりやすいので、素人さんにはお勧めできません。わたくしの装具は装着の難易度が高いという欠点があります。当たる時の対処のテーピングとか、硬性装具の形を変える方法とかを知っているから出来ることです。


どの場所を一番矯正したい、とか変形を防ぎたいという希望は出した上で、せっかく作った装具をきちんと使うために、装着しやすく痛くないことが一番大切ではないかと思います。矯正用である場合は、ゆるすぎても全く効果はありませんので、ある程度窮屈であったり、一時的に痛みが出るかもしれないところは仕方ありません。


こういう装具は作るとつい嬉しくなって、長く使いたくなると思います。足底板もそうなんですが、初めは2時間とか様子を見てから使わないと、負荷をかけ続けるわけですから、痛くなることがあります。


硬性装具も、まずは起きている時に当たらないかきちんと適合しているか、一日何時間か装着して様子を見ます。少しずつ装着時間を増やして大丈夫なことを確認してから、寝ている間に使います。


起きている時に装具を試す時なのですが、このプラスティックは高熱で柔らかくなることを利用して成形します。ですので、装具を付けたまま熱いお茶が入ったカップを持つと、、、、装具は変形します。


熱いお湯で装具を付けたまま食器洗いをするとか、お風呂に入ってしまうとか、汚れたからお湯で洗うとか全部ダメです。前回の軟性装具は、動く時に関節を保護する装具でしたが、この装具はあくまで基本は夜間用です。


来月は、中指の夜間装具を作る予定です。たぶんまたご報告できると思います。


★今日の計測

右手関節掌屈75°(9月60°)同背屈85°(同80°)手関節周径15.4cm(同17.2cm、同左手関節15.2cm)


右手握力:20.2、19.9、18.8kg

左手握力:22.3、20.2、23.2kg

(いずれもスメドレー握力計、2回目と3回目の間のみ10秒間restを設ける)

振り返って感謝感謝

ご無沙汰しておりますリウマチPT(並)です。


この数か月はカッコ内を(並以下)にしなきゃダメかと真剣に思うほど追い詰められて切羽詰まった状況でしたが、何とかなりそうです・・・

完全におわったわけではないのですが、とりあえず大丈夫なようなので書いてしまいます。


学位論文、通りそうです。バレてたかもしれませんが、医療系の大学院に行っていました。


まだ最後に1つ残った生活目標があるので気が早いですが、とりあえず学生生活を振りかえってみます。

多分リウマチ患者さんにとっては何の役にも立たない記事だと思います、すみません。

リウマチのリハビリ情報を知りたくて見に来られていらっしゃる方には、このシリーズは単なる自分語りですのでどうぞ読み飛ばしてください。院進学を考えている同業者のお役に立てばと思います。


このシリーズで予定している内容は


1.院生の実際の生活

2.院での目標の立て方

どちらもおまけに本当に余計な自分語り付き


あと、学生さんと話していて思い出した昔語りと、職業リハについて1本づつ記事を書こうかとおもいます。

下手すると(しなくても)どうでもいい話になりそうですが、お許しを。

(註H23.3.31でこの後を消してます。すみません)


本当に苦しい日々でした。中間発表やら予備審査やらの度に、締切を1週間過ぎても教授(PTではなくてMD)のお許しが頂けず、教務課からその都度何回も呼び出された時には、今度こそ留年か退学かと何度も思いました。(教授もそう思っていらしたそうです・・・)



特に11月の予備審査の書類提出以降は、正月も土日も関係なく教授からのメールや電話で、論文やパワポの修正をしてました。つまり指導する教授にも正月も土日もないってことですが、わたくし本人には更に日付変更線も関係ない、つまり連日の徹夜で、この前いつ布団で寝たのか思いだせない日々でした。


そして、たぶん、学生生活の半分ぐらいは罵倒されてました。

残りの1/4が論文含めたPC作業、残り1/4が実験とその準備です。


初めのうちは、教授から言われたことを旦那くんに報告していたら、結構ビビられ

「それってアカハラとかパワハラにならないの?」

などと文系の彼は甘っちょろいこと言ってましたが、


教授のおっしゃったことは、まぎれもなく事実でありハラスメントではなかったと思います。


事実だったら何を言っても良いってわけではありませんが、そもそも院は勉強させてもらうようお願いに行くところなので、怒られるのが嫌ならやめればいいだけの話。


ということが分かっているし、仕事ができない奴はこっぴどく怒られても已む無しな業界で生きていたので覚悟はできていたのですが、それでも毎日罵倒されるのはやっぱりキツかったです。わたくしと同じ外部入学の同期も、一時は学校に来ると心臓が痛くなったとか(笑)



そんなこんなで現役大学生時代には浪人も勉強もしなかったスイーツ私立文系のわたくしが、今さら


・朝5時台に家を出て毎日実験をする

・ラボに泊まり込んで論文書く

・学部生の共同研究者になる


など理系学生にはなくてはいらないならない青春を送ることができました。

大学院は、バカを治すために勉強しに行くところでなく、勉強が好きな頭のいい人が高度に学ぶために行くところなのですね・・・。わたくしのような筋金入りの頭弱にお付き合いくださった教授には心より感謝申し上げます。


って、落としてたら絶対言えませんでした。今だから言えます、本当にありがとうございました。




あとは、同じラボの若い研究者の皆様が、頭がいい上に性格がいいので本当に助かりました。


統計解析をしようと思ってこの時間ならラボのPCが空いてるかなー、と夜の11時ちょっと前に顔を出してみると、(SPSSは高いのでさすがに個人では買おうと思わない)その時間であっても、たくさんの同志が残っていたことには、「戦っているのはわたくしだけではない」と連帯感を感じられました。


そして、今日まで頑張れたのは、なんといっても夫のお蔭です。


家がぐちゃぐちゃでも、罵倒されてしょんぼりしてても、明け方に寝るから朝起きられなくてぐったりしててもいつも明るく接してくれて、ご飯に洗濯、ごみ出しなど家事を一手に引き受けてくれて、あなたがいなければここまでやり遂げられなかったでしょう。わたくしには過ぎた夫です。ありがとう。


自分の戦いは、自分だけで戦い抜くしかない。

しかし、戦っているのは自分だけではない。


そして、そんな戦友にしかわからない素敵な連帯感と、見守ってくれる人生の同士を持てたことのありがたさをしみじみ感じる今日この頃です。


あ、ちなみにわたくしは修士ですが、わたくしと同時にハイパーリウマチPTはわたくしと同じラボで博士課程を修了されます。医学博士です。やっはりハイパーだなあ。


★今日のリハビリ: 60-70Wにて自転車エルゴ40分。この2か月はほぼジムに行けてないのでこれからリハ頻度を上げていきます。