(『未来対話』より)
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ー 「恩を忘れない」ということですね。ただ、「人のために行動するということは、自分を犠牲にすることなんでしょうか?」という質問がありました。
大事な問いだね。
「自分だけ」では、利己主義です。逆に「相手だけ」では、自己犠牲になる。そうではなく、自分も、相手も、一緒に喜び、成長し、幸福になっていく。
これが、本当の喜びではないだろうか。
日蓮大聖人は、「喜とは自他ともに喜ぶことなり」と仰せです。
「人のため」とは、相手を喜ばせてあげることです。相手が喜べば、自分も楽しい。充実がある。張り合いがある。生きがいがある。
それは、自分のことしか考えてない時の喜びとは、比べものにならないほど、大きくて深い喜びなのです。
「他人の不幸のうえに自分の幸福を築くことはしない」ーこれは、私が関西創価学園生に贈った指針です。
互いに喜び、自分も他人も、大歓喜に包まれて幸福に生きるー そのために、人生はあるんです。