志賀原発の敷地が平均4センチ沈んでいた 能登半島地震で
北陸電力は「影響はない」と説明
2024年3月25日 20時36分
北陸電力は25日、能登半島地震後に志賀原発(石川県志賀町)
の敷地内を測量した結果、地震前と比べ平均4センチの沈下を
確認したと発表した。北陸電はオンラインの記者会見で
「変動は小さく(安全確保に)影響はない」と説明した。
◆隆起した地点はなかった
北陸電によると、測量した11カ所の沈下幅は4.74センチ
~3.82センチで、隆起した地点はなかった。原子炉を冷却
する海水の取水口に近い物揚げ場は3.96センチの沈下だった。
また、敷地全体が西南西方向に平均12センチ動いていた。
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敷地内の地面に生じた段差や割れを約80カ所で確認。ほとんどが
土を盛ったり埋め戻したりした場所で発生していた。担当者は
「舗装が変形したためで、敷地内の断層が動いた形跡はない」と
話した。
能登半島地震では半島北側の沿岸一帯が隆起し、輪島市西部
では最大4メートルに上った。地元住民によると、志賀原発から
1キロほど北の岩ノリの漁場が数十センチ隆起したという。
志賀2号機は新規制基準への適合性の審査中。北陸電の申請内容
では、地震で原発北側の輪島市付近の断層が動いた場合、20センチ
以下の隆起が起きると想定し、その場合でも冷却水の取水に影響は
出ないと主張している。(渡辺聖子)
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志賀原発の変圧器に新たな破損 能登半島地震での油漏れで放電か
毎日新聞2024/3/25 19:56(最終更新 3/25 19:56)
能登半島地震で被災した北陸電力志賀原発(石川県志賀町、停止中)
について、北陸電は25日、2号機の変圧器の内部で新たな破損が
見つかったと発表した。油漏れの影響で放電が起きたためと
している。
志賀原発では、変圧器の破損で外部電源を受ける5回線のうち
2回線が使用できなくなっている。
福島第1原発の処理水タンク、11基が空に 2023年度の海洋放出が完了
風評被害への賠償額は53億円
2024年3月18日 18時58分
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東京電力は17日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の
汚染水を浄化処理した後の水について、2023年度の最後と
なる4回目の海洋放出を完了した。
東電によると、昨年8月の放出開始以降、計約3万1200トン
の処理水を放出。放出で空になった貯蔵タンクは容量1000トン
が5基、700トンが6基の計11基。24年度は7回に分けて計約
5万4600トンに放出量を増やす。放出する水に含まれる
トリチウムの総量は約14兆ベクレルとなる計画で、23年度
の3倍近くに増える。
処理水には、浄化設備で除去できない放射性物質トリチウム
が主に残る。これまでの海水のトリチウム濃度測定では、昨年
10月21日の1リットル当たり22ベクレルが最も高かった。
政府や東電が定めた放出基準の同1500ベクレルを大きく
下回っている。
放出開始後、中国は日本産水産物の輸入を停止。東電が
支払った風評被害の賠償額は、14日時点で約53億円に上った。
中国は海洋放出への批判を続けており、影響は長期化しそうだ。
(小野沢健太)
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