ふんわりシフォン -279ページ目

呼吸

呼吸を止める

音はなによりも早く

わたしに届く



一瞬に

射ぬく



反応は体が覚えている

集中する

全ての音を消された空間

呼吸だけ聞こえる

タイミングを合わせる



次の一瞬に飛び出すために

月が満ちるまで ナツのハナ 10

髪をまとめる。

首筋の汗に風がふれる。浴衣は暑い。見た目は涼しげだけれど、体をおおう布が多いし、生地と肌が密着しているから風が抜けない。
エアコン入れてても、暑い。



結った髪に、ちはやが花をつけてくれる。

「うん。可愛くなった」

後ろ髪を手にした鏡で見せてくれる。

「ここ付けると、後ろも可愛いから」

鏡に映りこむ自分が別人な気がする。着慣れない浴衣で、やり慣れない髪型で。

「なんか、恥ずかしいな…」
「そんなことないって。風花、可愛いいって。これからもっと可愛くしてあげるよ」

あぁ、やるのか…
やらなくちゃ、いけない訳ね…

まずは…そう言ったちはやの手にはビューラーが握られていた。











ちはやに、おしゃれの基礎を叩きこまれる。

普段、せいぜいグロスくらいのわたしにしたら、その情報量は莫大で、ひとりで全部するとなると頭が痛い。

社会に出たら、身なりを整えるのは当たり前だとしても、まだいいや…そうなりそうだった。



「よし。これなら渡辺もイチコロだ」

ちはやがマニキュアの瓶に蓋をしながら言う。

「…なっ、なんでぇ」

ちはやは冷静に流し目をよこす。

「あたしの腕前に何か?」

「…そうじゃなく…イチコロってなに?イチコロって…」

「そのまんまだって。いい、風花。こんっっなカワイイあたし達がお洒落したら、ときめかない奴はいないって。

それに、渡辺は風花が好きだよ?マチガイないって」

「…わかんないよ、そんなの」

優しいとは思う。ボートに乗る時に、手を取って支えてくれた。

手のひらは大きくて、少し汗ばんでいた。包みこむように握ってから、ギュッとしっかり握りなおしたのを覚えている。

緊張してつないだ手ばかり見て渡辺くんの顔は見れなかった。

「ちらやは分かるの、ハルくんとはどうなの」

むすっと座卓に頬杖をつく。

「なんでもないんだから。誘われたから一緒に行くだけで、ふぅちゃんと二人で行ったっていいんだから」

「ハルくん、ハッキリ言うでしょう」

何度となく、『ちはやちゃん、好きだよ』そう言っている。わたしでさえ聞いているのだから、それこそちはやは何十回となく聞いているのだろう。

「そ・れ・がイヤッ」

「確かに恥ずかしいかもしれないけど…ハルくんは嘘ついたり、ごまかしたりしてないと思うよ。言いたい時に言ってるんだよ

…本当の気持ちだよ」

「バカだから言う時がわかんないんだよ」

ちはやは少し涙の浮いた目をしていた。

また君に恋してる


また 君に恋してる

いままでよりも深く

まだ 君を好きになれる

心から




いい歌だね。

いいちこのCMで坂本冬美さんが歌っていて気になっていましたが…

紅白よかったな~



CD買いに行こうかと思ったよ!

とりあえず、You Tube

ありがとう。You Tube