君
君のそばに行けないなら
なんでこの足はあるのだろう
君を抱きしめられないなら
なんでこの腕はあるのだろう
君を見れないなら
なんでこの目はあるのだろう
君の声を聞けないなら
なんでこの耳はあるのだろう
君の香りを嗅げないなら
なんでこの鼻はあるのだろう
君に
君を好きだと言えないなら
なんでこの口はあるのだろう
重ねる言葉が
君に届かないなら
なぜ言葉があるのだろう
僕には なぜが多くて
君には 謎が多すぎる
君には 言葉があふれていて
僕には 想いがあふれてる
なんでこの足はあるのだろう
君を抱きしめられないなら
なんでこの腕はあるのだろう
君を見れないなら
なんでこの目はあるのだろう
君の声を聞けないなら
なんでこの耳はあるのだろう
君の香りを嗅げないなら
なんでこの鼻はあるのだろう
君に
君を好きだと言えないなら
なんでこの口はあるのだろう
重ねる言葉が
君に届かないなら
なぜ言葉があるのだろう
僕には なぜが多くて
君には 謎が多すぎる
君には 言葉があふれていて
僕には 想いがあふれてる
月が満ちるまで ナツのハナ 18
屋台の品定めは楽しい。
「やっぱり、やっぱりタコは普通の大きさがいいよね」
店先の氷に大盛りな、小さいタコを見てちはやが言った。
「なんだか分かる、それ」
大きな焼き型に一匹まるまる詰め込まれるタコ。ぴょこんと足が飛びだしたりしている……それは食べ物だけど、なんだか可哀相な気がしてくる。
タコ好きにはたまらないのかもしれないけれど、姿形がわかるので、なんだか酷いことをしているみたいで…。
「フツーのなら、銀だことかあったよ」
ハルくんがきびすを返しながら、来た方を指さす。
「いいよ、端まで行って帰るとき買うから」
「じゃ、みんな違うの買って分けっこしようか」
「あたしのが一番美味しいよ、きっと」
屋台をひやかして歩くのは楽しい。店のおじさんを見て、タコ焼きをひっくり返す真似をしたり、カップ売りのジュースは氷ばっかだとか、たわいない話になる。
それぞれ自信ありの品物を買って、土手に戻り縁石に腰掛ける。
ハルくんと渡辺くんはお好み焼き。ちはやとわたしはタコ焼きにした。
「渡辺くん、味見ていどでいいからね」
律儀に四等分されたお好み焼きが箸につままれている。
「えんりょしないで食べたら」
「タコ焼きもあるからいいよ、その半分でいい」
「そうだよ、この後クレープ食べるんだから」
ハルくんが、ちはやの声を真似て言う。
「違うよ、次はかき氷だよ」
笑い声がおきて、箸が行き交う。それぞれのパックの蓋に交換した物が置かれていく。
ふいにドンと地響きがおきる。
キュンと風切り音がして、見上げると花火が開いたところだった。
真上に近い、綺麗な球体の花火。
まるで流れ星のように火花が降り注ぐ。燃え尽きずに落ちてきそうなほど近い。
「たーーまやぁーー」
ハルくんが声を張りあげる。叫びたくなるくらい、綺麗。
つられてみんなで叫んだ。すごく綺麗だって。打ち上げの音に消されてしまってもいい。
対岸まで
花火師の人にまで届くように。
「やっぱり、やっぱりタコは普通の大きさがいいよね」
店先の氷に大盛りな、小さいタコを見てちはやが言った。
「なんだか分かる、それ」
大きな焼き型に一匹まるまる詰め込まれるタコ。ぴょこんと足が飛びだしたりしている……それは食べ物だけど、なんだか可哀相な気がしてくる。
タコ好きにはたまらないのかもしれないけれど、姿形がわかるので、なんだか酷いことをしているみたいで…。
「フツーのなら、銀だことかあったよ」
ハルくんがきびすを返しながら、来た方を指さす。
「いいよ、端まで行って帰るとき買うから」
「じゃ、みんな違うの買って分けっこしようか」
「あたしのが一番美味しいよ、きっと」
屋台をひやかして歩くのは楽しい。店のおじさんを見て、タコ焼きをひっくり返す真似をしたり、カップ売りのジュースは氷ばっかだとか、たわいない話になる。
それぞれ自信ありの品物を買って、土手に戻り縁石に腰掛ける。
ハルくんと渡辺くんはお好み焼き。ちはやとわたしはタコ焼きにした。
「渡辺くん、味見ていどでいいからね」
律儀に四等分されたお好み焼きが箸につままれている。
「えんりょしないで食べたら」
「タコ焼きもあるからいいよ、その半分でいい」
「そうだよ、この後クレープ食べるんだから」
ハルくんが、ちはやの声を真似て言う。
「違うよ、次はかき氷だよ」
笑い声がおきて、箸が行き交う。それぞれのパックの蓋に交換した物が置かれていく。
ふいにドンと地響きがおきる。
キュンと風切り音がして、見上げると花火が開いたところだった。
真上に近い、綺麗な球体の花火。
まるで流れ星のように火花が降り注ぐ。燃え尽きずに落ちてきそうなほど近い。
「たーーまやぁーー」
ハルくんが声を張りあげる。叫びたくなるくらい、綺麗。
つられてみんなで叫んだ。すごく綺麗だって。打ち上げの音に消されてしまってもいい。
対岸まで
花火師の人にまで届くように。