卒業式 | きょうだい児で、毒親育ちで、バツイチです。

きょうだい児で、毒親育ちで、バツイチです。

柴田真帆と申します。
アンジェルマン症候群の兄様がいて、
過保護・過干渉の毒母を見送り、
モラハラ&パワハラ夫を捨てました。

 

卒業式シーズンなので、それっぽいネタを。

 

とは言っても、実はそんなに思い出はない。

むしろ、4月からの新生活に恐れおののいている思い出ばかりだ。

 

短大の卒業式のとき、袴をレンタルした。

この時は、バイトに明け暮れていて毒母との折り合いも悪く、

自分でお店を選び、袴を選んでバイト代からレンタル代を捻出し、着付けてもらった。

 

ラベンダー色の着物に、濃い紫色の袴。

お店の人曰く、「一点物」と言っていたが、自分が気に入って着るというのが

わっちにとっては新鮮だった。

常に毒母が選んだものを着ていたわっちにとって、

ささやかではあるが冒険だった。

 

いろんなことは覚えていないが、自分でコーディネートした卒業式、という意味では

とても印象深いものだった。

 

それと、短大の卒業式のときは父が帰りに友達も込みで送ってくれたのだが

その後に友達が

「真帆ちゃんのお父さん、かっこいいね!ロマンスグレーのおじさまって感じ!」

と言って、キャッキャしていたのも印象的だった。

 

自分の父だからなんとも思っていなかったが、今になって思うと確かにかっこいい。

ジーンズより、圧倒的にスーツの似合う父だった。

白髪も、手入れしなくともいい感じにグレーになっていて、オールバックが似合う。

 

そんな父だったが、「床屋に行くのが面倒だ」と言って

時々わっちに襟足の髪を切らせていた。

襟足に合わせて後ろの方も少しハサミを入れるのだが、最後に鏡を見ていつもこう言う。

 

「おっ、上等上等♪サンキュー!」

 

父が鏡を見て納得してくれるのが、わっちも嬉しかった。

 

卒業式シーズンになって思い出すのは、「ロマンスグレーのおじさま」と言われた父と

父がわっちに向かって嬉しそうに「サンキュー!」という笑顔だ。

 

そろそろWBCが始まる。

父はプロ野球が好きだった。

一緒に観られたら盛り上がるが、ひとりで観て盛り上がれるだろうか。

でも、今日の中日戦は見ておこう。

今月はお彼岸もあるしね。