韓国映画 猫たちのアパートメント (2022年) | Asian Film Foundation 聖なる館で逢いましょう

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アジア映画に詳しくなかった私がアジア映画を観てます♪
ネタバレはできるだけ避けております…(ㆆᴗㆆ)*✲゚*。⋆











猫たちのアパートメント

 

 

ずっと一緒だよ


解体が近づくソウル市内のマンモス団地─そこに暮らす250匹のノラ猫たちのお引越し大作戦猫たちと私たちの「これから」の物語
 

 

 

 

 

猫たちのアパートメント


고양이들의 아파트
Cats' Apartment


2022年製作/88分/韓国

開封日 2022年3月17日

日本公開:2022年12月23日
配給:パンドラ
提供:パンドラ/竹書房/キノ・キネマ/スリーピン


監督:チョン・ジェウン
音楽:チャン・ヨンギュ
出演 キム・ポド、イ・インギュ、キム・スマンなど

 

第12回DMZ国際ドキュメンタリー映画祭正式出品/第4回平昌国際平和映画祭正式出品・第24回国際助成映画祭正式出品

 



イントロダクション


猫を通して見えてくる この社会の変化と私たちのこれから この子(ネコ)たちは、いつもそばにいるご近所さん ほどよい距離で見守ったり 見守られたり

ソウル市内・江東区のかつてアジア最大と呼ばれたマンモス団地。老朽化で再開発が決まり、少しずつ住民の引越しや取り壊し工事が進んでいる。そこには住民に見守られて250匹の猫たちが暮らしていた。猫たちのこれからはどうなるのか?猫と住民によるお引越し大作戦が始まる。団地に住むイラストレーターや作家、写真家などの女性たちが中心となって活動する<遁村トゥンチョン団地猫の幸せ移住計画クラブ>(略称<トゥンチョン猫の会>)。住民のさまざまな意見を聞く会を催し、猫たちの顔を見分けるために写真を撮り、イラストを描いてパンフレットを作る。猫たちを再開発地域から安全な場所に移住させる。そんなささやかな営みから、猫という存在を通して、私たちが暮らす街や社会の矛盾や変化、未来へのヒントが見えてくることだろう。都市空間における生態系、アニマルライツ、環境といったテーマも盛り込み、この社会を幅広く考察する。猫を人間の対等なパートナーとして位置づけることで、都市の生態系の問題に対するさまざまな考え方に目を向けさせる作品だ。

伝説的デビュー作『子猫をお願い』のチョン・ジェウン監督 待望の最新作!猫目線で<地域猫>と人々の暮らしをほんわか あたたかく見つめる
20代の女性5人の友情、夢や恋、挫折、拾った子猫との関係をみずみずしく描き、韓国の女性監督や女性を主人公にした作品が注目を集めるきっかけになった、記念碑的傑作『子猫をお願い』(2001年)でデビューしたチョン・ジェウン監督。『子猫をお願い』は世界各国の映画祭で上映され、出演したペ・ドゥナらの女優を始めとして多くの受賞をもたらした。デビューから20年、チョン監督はフィクションとノン・フィクションを自在に手掛ける、独自の作品歴を誇る稀有な監督でもある。チョン監督待望の最新作は、地域住民に見守られ団地に暮らす<地域猫>と、そこに暮らす人々との交流と別れを描いたほんわか、あたたかなドキュメンタリーだ。2年半に及ぶ撮影を通じ、自由気ままに団地を闊歩する個性豊かな猫たちの姿を、地面スレスレに構えた猫目線のカメラで活き活きと描き出す。

地域猫との幸せな未来とは?住民たちと<トゥンチョン猫の会>の活動

会のメンバーは「『子猫をお願い』は私たちの世代では知らない人がいないほど有名な映画で、その監督にぜひ団地と猫を記録して欲しいという思いがあった」と話す。あたかも『子猫をお願い』に登場する少女たちが成長した姿と重なるような女性たちが、葛藤を抱えながらも柔軟に活動する様が繊細に捉えられている。

 



遁村(トゥンチョン)団地とは?


ソウル市の南東の端に位置し、当時、政府が進めていた大規模な住宅供給政策の一環として1980年に竣工。およそ18万坪の敷地に143棟が建てられ、5930世帯が暮らしていた。広大な敷地に10階建て以下の低い団地が建ち並び「マッチ箱団地」と呼ばれていた。
建築から20年ほど経った2000年代初めに再開発をめぐる議論が始まり、 2003年に再開発推進委員会が設立された。この団地は、広い敷地に十分な間隔を置いて低く建てられていたため「居住性」の面では快適だった。しかし、再開発を推進する人たちは、そのメリットについて「事業性」という観点から違う見方をしていた。 ソウルでほぼ唯一残った低密度の団地は、再開発すれば収益性が高かった。再開発組合が設立されてから、団地は急速に老朽化していった。再開発するためには、わざとてでも古く見せなければならず、多くの人が自分の家や近所の手入れをしなくなった。再開発は非常にゆっくりと、しかし着実に一歩ずつ進められた。
2017年に再開発が決まり、2021年末に撤去が完了した。

本作にも登場する住人のイ・インギュさんは再開発が具体化していると聞いた時、子供の頃からの全ての思い出が詰まった故郷が跡形もなく消え去るとは、とうてい信じられず、全てが無くなってしまう前に、少しでも記録を残しておくために、2013年に小さな個人の出版物とフェイスブックックのぺージを作って『アンニョン!遁村団地』というプロジェクトを始めた。
消え行く団地の記録は、その後も続きこれまで4冊の本が出版され、『猫たちのアパートメント』のほかに『家の時間(A Long Farewell)』 (2017年/ラヤ・キム監督)というドキュメンタリー映画も作られた。

(「Koreana」2020年春号より抜粋)

 



監督プロフィール


<猫>は私たちの社会の変化を示す物差しです。だからこそ、ますます興味が湧いてくるんです─チョン・ジェウン監督

チョン・ジェウン
JEONG Jae-eun
정재은


1969年3月、ソウル生まれ。
韓国芸術院総合学校映像院映画科第1期卒業。学生時代より短編を多数手がけ、「図形日記」(1998年)と「二人の夜」(1999年)で注目される。『少女たちの遺言』(1999年/キム・テヨン、ミン・ギュドン監督)でスクリプターを務めた後、2001年、同作品のプロデューサー、オ・ギミンが設立した映画会社<魔笛>の第1回監督作品『子猫をお願い』で長編デビューを飾る。『子猫をお願い』は、80年代生まれのミレニアル世代の女性たちの友情や挫折を、みずみずしい感性で描き、高く評価され、当時韓国ではまだ数少なかった女性監督が描いた現在進行形の女性の生き方が、幅広い世代の女性たちの共感を呼んだ。公開から20年を迎えた2021年には、本作の熱烈なファンによるクラウドファンディングの後押しもあり、4Kリマスター版も完成。長編デビューから20年。フィクション、ノン・フィクション双方での見事な作品歴のある稀有な監督だ。なお、<韓国動物権利擁護協会(KARA)>の代表理事も務める。

『語る建築家』(2012)、“Talking Architect, City: Hall”(2014)、“Ecology in Concrete”(2017)を含む建築ドキュメンタリー三部作を通じて、都市、建築とそこに生きる人々の生活を記録。建築家チョン・ギヨンの晩年の活動を追った『語る建築家』は韓国で4万人を超える観客を集め、2012年の韓国におけるインディペンデント映画興行の第1位を記録した。2018年には、久しぶりの長編劇映画となる、『蝶の眠り』を発表。主演の中山美穂と『アンティーク~西洋骨董洋菓子店~』などで知られるキム・ジェウクが共演する、日本を舞台にした日韓合作として注目を集めた。


フィルモグラフィー(Dはドキュメンタリー)
1995年    卒業式(短編)
1996年    放課後(短編)エボラ・ウィルス(短編)街での女性禁煙(D/短編)
1997年    for Rose(短編)17歳(短編)
1998年    図形日記(短編)第1回ソウル国際女性映画祭最優秀短編賞
1999年    二人の夜(短編)第3回(加)リール・アジア映画祭出品他
2001年    子猫をお願い 第6回釜山国際映画祭 NETPEC賞/第1回大韓民国映画大賞・最優秀新人
監督賞/第31回ロッテルダム国際映画祭 KNF賞他多数
2003年    その男事情あり(短編)(オムニバス映画『もし、あなたなら〜6つの視線』の一編)
2005年    台風太陽〜君がいた夏(DVD発売のみ)第56回ベルリン国際映画祭正式出品
2012年    語る建築家(D)第16回 釜山国際映画祭正式出品 Give Me Back My Cat(中編)
2014年    Talking Architecture, City: Hal(D)第1回 野の花映画賞最優秀ドキュメンタリー賞他)
2017年    Ecology in Concrete(D)第22回釜山国際映画祭他正式出品
2018年    蝶の眠り 第22回釜山国際映画祭正式出品
2022年    猫たちのアパートメント(D)第12回DMZ国際ドキュメンタリー映画祭Distribution Support Award/第4回平昌国際平和映画祭/第24回ソウル国際女性映画祭
コメント・海外評
動物を愛することは、人間を憎むことではない。ボランティアのひとりが語るこの言葉に、彼らの闘いのすべてがあらわれている。この闘いはまったき愛に基づいている。


 

アンニョン、いつもありがとうさんです(^-^)ノ

 

9月6日、『猫たちのアパートメント』を観ました…カチンコ

 

その感想を書く私の記事なんですが、どうも情報にこだわる性格なので公式サイトさんから転載しまくらせてもらいました、すんませんあせる

 

一つには自分で映画の細かいところについてくどく書くと不必要に馬脚を現すことになりかねないので、自分ではあまり冗長には書きたくない映画に思えたんですね。

 

 

ご存知だと思いますが、長編デビュー作『子猫をお願い』(2001年)で注目を集めたチョン・ジェウン監督が、ソウル市内のマンモス団地に暮らす地域猫と住民たちの交流をあたたかいまなざしで捉えたドキュメンタリー。です。

 

私はドキュメンタリー映画をほぼ観たことがなくお恥ずかしい限りです。

観ないのはイヤだからではないですし、テレビで放送されるドキュメンタリー番組には突如として興味津々だったりすることもあるのですが。

ブロともさんの大佐さんは劇映画も観つつドキュメンタリー映画も観られるので立派です。

 

そんな中、韓国映画のククリとなるとドキュメンタリー映画も観ようと思いますし、それが『子猫をお願い』のチョン・ジェウン監督の映画なら尚更です。

 

 

「四季を通じて2年半にわたって記録し、地域猫と住民たちの暮らしを猫の目線から生き生きと描き出す」作品なのでそうとう時間と手間暇をかけられた映画でしょう。

 

まず結論として、面白かったし、楽しかったし、心地よかったし、さらに考えさせられもする映画でした。

いわゆる映画的なストーリーはないんですが、しかし物語はあります。

 

団地が大規模に取り壊されることで、住民たちとゆる~く暮らしてきたおネコ様たち250匹(餌が豊富なため皆様ちょっと太め)の引越し作戦が始まるわけですが、念のため、そんなに劇的な何かがあるわけではありません。

 

鉄棒を持った黒づくめの男たちが猫たちに襲いかかり、それを守ろうとする人たちとの間で戦いがスタート、とうとう血を見る!!というような映画じゃないです。

映画の中では猫たちの存在に否を突きつけたりする人も出てこなかったんですよね。

 

韓国映画といえば、ちょっとしたきっかけでワーワー騒ぎになったり――今、私の頭に浮かんでいるのはチャ・スンウォンさん主演の『天国からのメッセージ』(2004年)だったりするんですが(;´∀`)――はたまた熱のこもった議論に発展したり、ついにはケンカがおっ始まったり――といった場面が見せ場だったりしますが『猫たちのアパートメント』は穏やかで静かなものです。

 

そのあたり、実は私のような韓国映画のファンこそ先入観で見ているところもあり、「韓国の人たちはこう」だなんて思ってしまうわけですが、『猫たちのアパートメント』に出てこられる韓国の方々は穏やかで和やかな方ばかり。

韓国語を話してはるだけでいかにも日本にもいそうな方々です。

 

そして猫たちはといえば、どうも可愛がられてきたゆえかだいぶんふてぶてしい、いやあせる

なかなか人間たちの間で暮らすことに慣れたムード。

子どもさんたちにも愛されてます。

そんな太めな猫たちが悠々と自分たちの暮らしを続けているのを見ることは、とても幸せなことです。

 

もともと私はYouTubeではまずおネコ様、ワンコ様、ウォンバット様、レッサーパンダ様の動画を見るのが大好き。

なんぼでも見てられますな。

 

 

しかし、じゃあ自分で飼うかと、一緒に暮らすかとなりますと、難しい。

それについては動物たちのことを深く知っておられる方々が「軽い気持ちで飼う(買う)のはダメ」だと仰っておられ、私もそのご意見に納得です。

私にできることは――寄付も一つかもしれません。

ともかくニャンコちゃん好きさん、ワンコちゃん好きさんのブログを読ませていただくのも楽しいことです。

 

いつも読ませていただくモフモフ蝶さんの「猫と過ごす日々…天国のたんちゃんへ…優しい気持ちになれるし、私には学びもあります。

モフモフ蝶さん、いつもありがとうございます(´∀`*)

 

『猫たちのアパートメント』という映画は、私と違い、猫と関わられている方々にはまた違うご感想のある映画かもしれません。

映画に登場される方々のなさっておられることをもっと現実的に捉えられるのではないでしょうか。

 

特にある方が仰る、「猫たちから人間がどう見えるのか」はハッとさせられましたね~…缶切り!!

 

 

映画としてはホントに押し付けがましくなく、あるがままに、って感じなんですよね。

ほとんど自己主張がないというか、それがドキュメンタリーなのかもしれないけれど、しかし、その上で何らかの気持ちが生まれることは確かです。

私もぼんやりとですか、どうしたいか、どうすべきか、どうあるのが正しいのか、を考えていましたし、それがこの映画を観た意義ではないですか。

攻撃的な気分ではなく、あくまでも自然に、慈しみを忘れずに…。

 

 

ただ、最後には胸騒ぎを感じましたし、フッと心が痛んだように思います。

そういった絵なんですよ、最後は。

私はそこに、人類の身勝手を感じたけどね。

勝手に作って勝手に壊す、みたいな。

それに振り回されるのは罪のない存在なんじゃないかなあ。

団地を愛していた人たちだって少なくないはず。

地球の環境は結局、人の世の経済優先で、み~んなそれに振り回されてる。

団地で暮らしていた猫たちを思いやることってホントに大切なことよ。

 

 

出演…と言っていいのか、ともかく映画に映られる方々は別に女優さんじゃないんですが…なぜでしょうか、出てこられるのは女性がほとんど。

そこは意外でしたけど、もちろん男性のネコちゃん好きさん、大勢おられると思いますけど。

 

そして映画に出演してしまったネコちゃんたちの、人間界の中で悠然と自然に生きる姿が印象に残りました。

やっぱり可愛いですよ~。

『子猫をお願い』は残酷な面や不条理な面もあり…『猫たちのアパートメント』だってそうかもしれない。

でも観ていて(最後以外は)優しいし、穏やかな気分でした。

 

また韓国のドキュメンタリー、もっと観たいですね…ビックリマーク

今日もおおきに、ありがとうさんです…☆⌒(*^-゜)v



上映情報 ※上映は終了しています。


地域 劇場名 公開日 備考
東京都 ユーロスペース 上映終了
東京都 ヒューマントラストシネマ有楽町 上映終了
東京都 下高井戸シネマ 上映終了
東京都 早稲田松竹 上映終了
東京都 シネマネコ 上映終了
神奈川県 横浜シネマリン 上映終了
神奈川県 川崎市アートセンター 上映終了
神奈川県 あつぎの映画館kiki 上映終了
千葉県 千葉劇場 上映終了
千葉県 キネマ旬報シアター 上映終了
埼玉県 川越スカラ座 上映終了
北海道 シアターキノ 上映終了
青森県 シネマディクト 上映終了
宮城県 フォーラム仙台 上映終了
福島県 Kuramoto 上映終了
栃木県 宇都宮ヒカリ座 上映終了
栃木県 小山シネマロブレ 上映終了
群馬県 シネマテークたかさき 上映終了
静岡県 シネマイーラ 上映終了
静岡県 静岡シネ・ギャラリー 上映終了
愛知県 名演小劇場 上映終了
愛知県 刈谷日劇 上映終了
長野県 長野ロキシー 上映終了
新潟県 シネウインド 上映終了
新潟県 高田世界館 上映終了
富山県 ほとり座 上映終了
京都府 アップリンク京都 上映終了
京都府 出町座 上映終了
大阪府 シネリーブル梅田 上映終了
大阪府 シネヌーヴォ 上映終了
兵庫県 元町映画館 上映終了
兵庫県 豊岡劇場 上映終了
岡山県 シネマクレール 上映終了
広島県 サロンシネマ 上映終了
山口県 山口情報芸術センター 上映終了
香川県 ホールソレイユ 上映終了
高知県 ゴトゴトシネマ 上映終了
福岡県 キノシネマ天神 上映終了
大分県 シネマ5 上映終了
大分県 別府ブルーバード劇場 上映終了
大分県 日田シネマテークリベルテ 上映終了
佐賀県 シアターエンヤ 上映終了
佐賀県 シアターシエマ 上映終了
宮崎県 宮崎キネマ館 上映終了
熊本県 Denkikan 上映終了
鹿児島県 ガーデンズシネマ 上映終了
沖縄県 桜坂劇場 上映終了

 

 

 

 

 

 

9月9日 『その怪物』(2014年) 『プリースト 悪魔を葬る者』(2015年)

9月11日 『マトリックス』(1999年) 『マトリックス リローデッド』(2003年)