あるいは裏切りという名の犬 (2004年) | Asian Film Foundation 聖なる館で逢いましょう

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アジア映画に詳しくなかった私がアジア映画を観てます♪
ネタバレはできるだけ避けております…(ㆆᴗㆆ)*✲゚*。⋆

 

 

 

【午後6時 追記】 書くのを忘れてましたよ~あせる

 

韓国では公開されているマ・ドンソク&ソン・ソック主演『犯罪都市2(범죄도시2)』ですけど、公開25日目となる11日午後1時50分、観客動員数が1000万人を突破した(映画振興委員会・映画館入場券統合ネットワーク調べ)。韓国映画史上28本目の1000万人突破作で、パンデミック後では初となる。―― とのことで、嬉しいニュースでしたねビックリマーク

 

やっぱりね、韓国映画は「1000万人突破のニュース」が時々ないと、ダメ!!

これがないと盛り上がりません。

もちろん、500万人、600万人、700万人…と、記録が出るのは嬉しいもんですよ。

でも1000万人突破はまた格別(≧∇≦)

これでまた〝マブリー〟ドンソクさんの人気も証明されたしね。

 

『犯罪都市2』、ますます楽しみになってきました~音譜

 

The Roundup - The Outlaws 2 (2022) 범죄도시2 Movie Trailer EONTALK

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつも、ありがとうさんです☆⌒(*^-゜)v

 

6月6日はダミアンの日ですが、この映画を観る…カチンコ

 

 

 

 

 

あるいは裏切りという名の犬

 



解説 ダニエル・オートゥイユとジェラール・ドパルデューというフランスを代表する名優を主演に、正義を貫く刑事と野心家の刑事2人による宿命の闘いを描くフランス製本格派フィルム・ノワール。パリ警視庁に勤務する警視、レオとクランはともに次期長官候補。かつては親友だったが、ひとりの女を取り合ったことから仲違いし、今はお互いに敵視している。そんな中、レオが長官に任命されるが……。ロバート・デ・ニーロ製作によるハリウッドリメイクも決定している。(映画.com)

 

2019年の韓国映画、『ビースト』がこの『あるいは裏切りという名の犬』のリメイクだったんですね。

 

 

 

ビースト (2019年) ← うちの感想です。

 

それで、リメイク版の『ビースト』を観たので、オリジナルの『あるいは裏切りという名の犬』はすぐに観なくてもいいかな…と考えたんだけど、299分署勤務たまさんとコメント欄でやり取りしたこともあり、やっぱり観たくなったんですね。

 

もともと私はフランス映画が好きでした。

そんなには観てないけど…フランス映画のファンの方が、あ~、そんな映画も観てるの~って思ってくれるような映画も観てますよ。

私もまだ若かったし、ほとんど理解できてないことも多かったけど…フランス映画はフランス映画であるだけでもう、観る価値があると私は信じてましたし、実際、今になって振り返っても、少なくとも有意義な映画鑑賞だったと思ってます。

 

結果として、『あるいは裏切りという名の犬』は非常に「よくわかる映画」でしたよ。

 

たまさんのおすすめ韓国映画!「ビースト」は、元ネタフランス映画と全然違うけど犯人の迫力が狂気! ← マズル刑事さんの『ビースト』のレビューですひらめき電球

 

ちょっと前の映画を見ちゃお!「あるいは裏切りという名の犬」みたいに、裏切りの代償は? ← マズル刑事さんの『あるいは裏切りという名の犬』のレビューですひらめき電球

 

299分署の皆様、いつもありがとうございます~☆⌒(*^-゜)v

 

 

もちろんネタバレはしませんけど、『ビースト』との違いなど、少し書かせてもらいますね。

 

まず、非常によくわかるってことですね。

こうして考えると『ビースト』はかなりわかりにくい映画でした。

 

物語はそこまで違わないんですけど、リメイクするにあたって『ビースト』はいろいろ変更していて、「再編成」って言葉が適切かな、と思います。

 

『あるいは裏切り~』を観てて、ビーストと同じなこと、違うこと、いろいろわかりました。

 

あ~、こう変えたんやな~と何度も思いましたけど、それがとても面白かったですね。

『ビースト』の監督と脚本を担当したイ・ジョンホ氏がなんでそうしたのか、とかね、考えました。

なぜなのか、わからないことも多かったんですけどね。

 

大きな変更は警察が捜査する事件が、武装強盗事件から連続殺人事件になっていたこととかですね。

 

 

そして『ビースト』とはぜんぜん違う扱いの、レオ・ヴリンクス(=イ・ソンミンさんが演じたチョン・ハンス)の妻、カミーユ・ヴリンクスですね。

この女性の存在がオリジナルではとても大きいんですよね。

『ビースト』はよくこの登場人物を大幅に変更したなと思いましたね。

映画が変わったほどなので…。

 

カミーユを演じたのはヴァレリア・ゴリノ…ホントにいい女優さんですね~。

美人だし…。

 

またオリジナルではカミーユとレオの娘、ローラも大きな存在なんですよね。

成長したローラを演じるのはオーロルってダニエル・オートゥイユの娘さんで、なんとも素敵な女の子。

ローラがまた後半で効いてるんですわ~。

 

 

レオ・ヴリンクスを演じるのはダニエル・オートゥイユ…。

私にとって印象的な出演作は『八日目』(1996年)と『橋の上の娘』(1999年)ですね。

特に『橋の上の娘』は好きです。

 

ダニエルさん…『あるいは裏切り~』ではくたびれたおじさん刑事なんですけどね…かっこいいんですよね。

やっぱりフランス映画はいろいろ経験してくたびれ切ったような男性が完成形じゃないですか。

 

レオ・ヴリンクスはリメイク版のチョン・ハンスとかなり違うように思いましたね。

もっと正義感が強いイメージ。

 

レオ・ヴリンクスに強盗グループの情報を持ってきた人物…『ビースト』ではチョン・ヘジンさんが演じたイム・チュンベって女性の犯罪者でしたけどね、オリジナルでは「ユゴー・シリアン」って男性なんですよね。

ここも大きな違いで、チュンベに比べてユゴーはそこまで大きなキャラではないですよね。

チュンベは目立つキャラだし、私、好きでしたわ~。

 

途中で配属されてくる女性刑事も出てきますし、チェ・ダニエルさん的な立場の刑事さんも2人、出てきますね(もっと物語上、重要なんですけど)。

 

 

ドニ・クラン(=ユ・ジェミョンさんが演じたハン・ミンテ)を演じたのはジェラール・ドパルデュー。

 

ドニ・クランもハン・ミンテとまた違いますよね。

てか、『あるいは裏切り~』を観て、むしろリメイク版のハン・ミンテがなんか分かりましたよね。

なんで韓国のイ・ジョンホ監督がハン・ミンテをああいった人物にしたのかは、また疑問ですがね。

 

率直に言ってドニ・クランは「悪い人」ですよね。

狡猾で計算高く、出世欲に取り付かれてて…。

 

ジェラール・ドパルデューさんはなんか「大きい」んですけどね…名優であることに異論はありません。

いい映画にいっぱい出られてきましたけど、フランソワ・トリュフォー監督の『隣の女』(1981年)やジャン・ベッケル監督の『エリザ』(1995年)、ニック・カサヴェテス監督の『ミルドレッド』(1996年)、それからランダル・ウォレス監督の『仮面の男』(1998年)といった作品が印象に残ってます。

 

 

オリヴィエ・マルシャル(監督・脚本)

1958年11月14日南フランス、ジロンド県タランス生まれ。警察官採用試験に合格し、80年ヴェルサイユの重犯罪刑務所に配属、反テロリスト課に移る。夜警として勤務する側、コンセルヴァトワールの演劇コースを受講し、『アラン・ドロン/私刑刑事』(80)で映画初出演。その後、警察官としての経験を生かし、数々の映画・TVに監修・出演として参加。 2001年に犯罪映画「ギャングスター」(DVD発売)で長篇監督デビュー。セザール賞の作品賞、監督賞、脚本賞にノミネートされる。

 

オリヴィエ・マルシャル監督の映画は初めて観たわけですが…元警察官で俳優さんもであるんですね~。

なるほど、その経歴を感じる映画ですね。

 

こうなってくるとオリヴィエ・マルシャル監督が脚本を担当した刑事三部作の残りの二作、『やがて復讐という名の雨』(2008年)、『いずれ絶望という名の闇』(2009年)もいつか観たいなー。

 

 

 

 

『あるいは裏切りという名の犬』は警察もの、事件ものとしてホンマに面白く、また結末に至る後半も非常に納得でした。

 

『ビースト』と違って最後の方はちょっと泣けまっせえ。

 

結論として私は、フランスのオリジナル版の方が韓国のリメイク版よりも面白かったし、映画としてはオリジナル版の方が完成度が高いと言っていいんじゃないですか、私の結論ですが。

しかし、そうは言ってもリメイク版である『ビースト』も捨てがたい…。

 

確かに『あるいは裏切り~』にはないものが『ビースト』にはありました。

連続殺人事件もあったし、女性密告者のドツボにはまる主人公、観たあとも不可解さが残ることもいいと思うんですね。

映画として異様な「重さ」を私が感じたのも韓国版の方。

 

ただ、主人公たちの考えが理解できるのはオリジナル版の方。

面白さも上。

 

だから、オリジナル版もリメイク版も両方観るのが一番ではないですか。

どっちを先に観るのかは観る人の好みですが…どっちがいいのかなあ…。

 

とにかく、『あるいは裏切りという名の犬』、久しぶりに観たフランス映画でしたが、素晴らしい作品だし、面白かったです合格

 

今日もおおきに、ありがとうさんでした…(^.^/)))



あるいは裏切りという名の犬
原題:36 Quai des Orfevres
英語題:36th Precinct
韓国語題:오르페브르 36번가 
中国語題:36总局


2004年製作/110分/フランス

日本公開:2006年12月16日
配給:アスミック・エース

監督:オリビエ・マルシャル
製作:フランク・ショロ、シリル・コルボー=ジュスタン、ジャン=バティスト・デュポン
脚本:フランク・マンクーゾ、ジュリアン・ラプノー、ドミニク・ロワゾー
撮影:ドゥニ・ルーダン
音楽:エルワン・クルモルバン、アクセル・ルノワール

レオ・ヴリンクス - ダニエル・オートゥイユ(菅生隆之)
ドニ・クラン - ジェラール・ドパルデュー(銀河万丈)
ロベール・マンシーニ - アンドレ・デュソリエ(小川真司)
カミーユ・ヴリンクス - ヴァレリア・ゴリノ(山像かおり)
ユゴー・シリアン - ロシュディ・ゼム(咲野俊介)
エディ・ヴァランス - ダニエル・デュヴァル(金尾哲夫)
ティティ・ブラッスール - フランシス・ルノー(加瀬康之)
エヴ・ヴェラゲン - カトリーヌ・マルシャル
グロリュック - ギ・ルクリュイーズ
フランシス・オルン - アラン・フィグラルツ
ジェネール - ヴァンサン・モスカート
エレーヌ・クラン - アンヌ・コンシニ
スマオ - ステファヌ・メッツジェール(フランス語版)
ローラ・ヴリンクス(11歳) - ソレーヌ・ビアシュ
ローラ・ヴリンクス(17歳) - オーロル・オートゥイユ
ヴィクトル・ドラガン - ジョー・プレスティア
クリスト - オリヴィエ・マルシャル(西村知道)
マヌー・ベルリネール - ミレーヌ・ドモンジョ
ロルフ・ウィンターシュタイン - エリック・デフォッス
ブリュノ・ウィンターシュタイン - イヴァン・フラネク

Cast
Daniel Auteuil as Léo Vrinks
Gérard Depardieu as Denis Klein
André Dussollier as Robert Mancini
Roschdy Zem as Hugo Silien
Valeria Golino as Camille Vrinks
Anne Consigny as Hélène Klein
Mylène Demongeot as Manou Berliner
Francis Renaud as Titi Brasseur
Daniel Duval as Eddy Valence
Catherine Marchal as Ève Verhagen
Guy Lecluyse as Groluc
Alain Figlarz as Francis Horn
Jo Prestia as Victor Dragan
Vincent Moscato as Jenner
Stéphane Metzger as Smao
Olivier Marchal as Christo
Solène Blasch as Lola Vrinks (11 years old)
Aurore Auteuil as Lola Vrinks (17 years old)

Aurore Auteuil, the actress who plays Vrinks' daughter (as a grown up) in the film is Daniel Auteuil's real life daughter.