その後の仁義なき戦い (1979年) 工藤栄一監督作品 | Asian Film Foundation 聖なる館で逢いましょう

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いつも、ありがとうございます(^-^)ノ

 

前からでしたが、さらに、記事の更新とコメントへのお返事が遅くなってると思いますけど、よろしくお願いします、頑張ってます(≧o≦)

 

まあ、記事を書くのは自分のペースでいいんですけど、コメントのお返事は・・・来年の豊富は「コメントのお返事はお早うに」ですねビックリマーク

 

最近、YouTubeで聴いて感動してるのが笠置シズ子さん!!

 

 

今となってはなろうと思ってなれる人じゃないんでしょうね~、この方は。

聴いてると気持ちが上がりますわ~。

 

笠置シズ子さんの世界は『仁義なき戦い』の1作目にも通じるものがありますよね、時代的にもエネルギー的にも。

 

 

 

 

 

昨日、12日は『藁にもすがる獣たち』(2020年)を観ておりましたが、この映画も何度も観た方がいいですね。

観れば観るほど気づきと発見があります。

原作も本当はちゃんと読みたいものです。

 

 

 

 

 

今日の記事ですが、12月7日、この作品を観ました・・・カチンコ

 

 

 

 

 

その後の仁義なき戦い



解説 暴力組織の新旧交代に伴う激烈な内部抗争に集点を絞り、その中で、翻弄される若いヤクザたちの友情、裏切り、戦い、生きざま死にざまを描く。脚本は「総長の首」の神波史男と「宇宙からのメッセージ MESSAGE_from_SPACE MESSAGE from SPACE」の松田寛夫、監督は「まむしの兄弟 二人合わせて30犯」以来四年ぶりの工藤栄一、撮影は「トラック野郎 一番星北へ帰る」の中島徹がそれぞれ担当。 (映画.com)



現在のところ、『仁義なき戦い』のタイトルを冠した作品は11作品あるのですが、1979年の『その後の仁義なき戦い』は9番目の作品です。

 

しかしこれについてはおそらくファンの方々の間でも正式のシリーズものにどこまで続編を入れるかお考えもあるのではないでしょうか。

「、」をできるだけ入れずに文章を書いております(≧∇≦)

 

確かに最初の5部作(1973~1974年)を『仁義なき~』の本質とすると、その後の『仁義なき~』作品はその範に収まらない作品でもあるし、必ずしもシリーズの1作と考えずとも楽しめる作品ではないかと私も思います。

 

『その後の仁義なき戦い』は菅原文太さんも出演されてなく、深作欣二監督も監督されてませんので、かなり違いますよね。

私も観終えて、最初の『仁義なき戦い』(1973年)から遠くへ来たなあ、と感じました。

一つにはその6年の間にシリーズとしてこうなったことが、とても面白いんではないかと思います。

 

実際はともかく、私には1973年から80年代へと至る時代の空気感を強く感じ、『その後の仁義~』はまさしく1979年なのではないかと思います。

そういう意味では『1979年の仁義なき戦い』ってタイトルでも良かったと思えたほどです。

 

大雑把ですけど、私は1970年代から1980年代の日本を映画で感じるのが好きです。

 

何か、とても漠然とした魅力を思うんですね。

上手く書けないけど、また書ければいいなあ、と思います。

 

 

 

『その後の仁義なき戦い』についてですが、相変わらず私は「抗争の構図」を把握するのが難しく、それについて説明することもできませんけど、映画としては、相羽年男(根津甚八さん)、根岸昇治(宇崎竜童さん)、水沼啓一(松崎しげるさん)、そして昇治の妹である明子(原田美枝子さん)の物語で、青春映画といった趣が強いのではないかと思います。

 

極道の世界に入った若者は極道の礼儀などを身につけるため、一つの組に預けられることがあるようですが、竜野組若衆、根岸昇治と水沼啓一は行儀見習のため、浅倉組に預けられていたとき、朝倉組系津ケ谷組の若衆、相馬年男と意気投合、ずっと一緒に行動した仲良しだったんですね。

 

そういったことがどこか元気のないナレーションで語られてたんですが、最初、その声が誰だか私にはわからなかった。

後で気づいたんですが、松崎しげるさんだったんですね。

その声の元気のなさには意味があって、全てが終わった後で回想しているからなのではないかと思うんです。

 

根津甚八さん、宇崎竜童さん、松崎しげるさんのお三方についてはよく知っているわけではないんですけど、宇崎竜童さんの音楽、ダウン・タウン・ブギウギ・バンドを中心に聴いております。

作詞を担当される奥様の阿木耀子さんと共に、日本の音楽シーンの中で重要な存在です。

宇崎竜童さんの音楽は素晴らしいと思います。

おそらく笠置シズ子さんの「買物ブギー」(1950年)に触発されただろう「賣物ブギ」(1975年)もありますね。

ダウン・タウン・ブギウギ・バンドは『その後の仁義なき戦い』に出演してて、松崎しげるさんとコラボしてますね。

 

その歌の途中にケンカに突入してしまい、グチャグチャになった後、年男が明子と男女の仲になり、最初は兄の昇治も大反対でしたが、心を決めたら二人の結婚に賛成する。

啓一もみんな兄弟になれると喜んで・・・。

 

 

 

 

 

 

私、キャストとしては原田美枝子さんのファンになりました。

原田美枝子さん、ホンマにええ女優さんですな。

なんでこんな美人がしがないヤクザ者の年男にこうまで惚れ抜くのか(年男は最終的に重度の薬物中毒になる)、もっと他の世界も知るべきではないかと思いますけど、お兄さんもそうなので、どうしてもこの世界から出ていこうとしないのかなあ・・・。

 

とにかく酷い目に遭いますが酷い目に遭っても美人は美人。

リアルに落ちぶれまくりですし、暴力沙汰に巻き込まれれば容赦なく首を絞められて「うう」となっても、顔が土だらけの夫のため必死で命乞いする姿も美しい。

 

 

 

とても気に入った名場面だったのが浅倉広吉(金子信雄さん)と津川武志(成田三樹夫さん)が会合の席上・・・あの~、この『その後の仁義なき戦い』の克明なネタバレ解説がウェブ上に見つからないのでホントに困ってるんですがあせる

だってもう、誰が誰だかわからないんだもの。

 

とにかく計略で、傘下の組長さんを破門にするために因縁をつけていくお二人の長いセリフが本当に素晴らしいんですね。

金子信雄さんも成田三樹夫さんも、こういった役はそれこそ何度も演じてこられたと思いますけど、それゆえにまさしく人間国宝なわけですよ。

 

脚本の文章的にも私もおおいに見習うところもあり、それが名優の口から発せられる時、ヤクザ映画が好きだろうとそうでなかろうと嗟嘆の念を禁じえないのです。

 

ここに日本映画を観るエキサイトがある。

 

 

 

しかし抗争の状況的関係などはやたら難解で、今回は特に・・・ですので、とにかく、もう、お互いの組同士がバトルになってしまい、相羽年男と、根岸昇治と水沼啓一とが組織的に敵味方の関係になっていく悲しい流れを感じるしかない。

 

抗争の面白さについては、まあ、こうだろうってっ感じでした。

すんません。

 

 

 

そういったことで、専門家のとして東映バカさんのレビューをリンクさせていただきます。

 

青春群像劇だが、題目通り「仁義は無し」東映京都「その後の仁義なき戦い」根津/宇崎/松崎三人組

 

東映バカさんのレビューを読ませていただくと、どこを観ればいいのか、ようわかりますわ~。

 

東映バカさん、勝手にさしてもらいましたが、よしなにお願い致します。

ありがとうございます☆⌒(*^-゜)v

 

 

 

 

 

 

私は・・・俳優さんたちのお顔を記憶できなかったために誰が誰だか把握できず、それも明らかに申し訳なく思ってます(>_<)

 

もちろん、『その後の仁義なき戦い』にもこれまでのシリーズに出演されていた俳優さんたちが再度、登場されてるんですけどね。

金子信雄さん、成田三樹夫さん、小池朝雄さん、松方弘樹さん、山城新伍さん、山崎努さんといった方々は私にもよくわかる俳優さんになりつつあります。

 

あ、若き日のガッツ石松さんも出てられました。

 

 

 

成田三樹夫さんが根津甚八さんに暗殺の手伝いをさせる代わりにお店を任せて取り立てることを約束してたんですけど、ことが終わったあとで、こんな若造、使い捨てにしたれと思ったのか、怪我で足が不自由になった年男をそりゃ~邪険に扱って、酷い言葉で突き放すんですわ。

 

これはもう、双方ともに不幸な展開になっていくんですけどね。

悪いのは明らかにミッキーさんですよ。

人を使うことにも慣れてはったろうに、なんでそんないけずを若いモンにしたか。

 

年男は薬に溺れ、若い身空で悲しいほどに落ちぶれていく・・・。

 

 

 

お一人、最後の方で正気を失いつつある年男が飲み屋で歌手になった啓一の歌をテレビで聴いておりますと、リストラされたらしき変なヒゲの人が「人の話は真剣に聞けードンッ」とからんできてかなり意味不明なんですが、この人を演じておられるのが萩原健一さん(友情出演)だってことはなぜか私にもスッとわかりました。

このシーン、私には脈絡なくブチ込まれた場面に思えまして逆にインパクト大でした。

自分には理解できないってことそのものが、映画を観る上で面白いことも少なくない。

 

この映画は後半、私にはわからない場面が多かったですね・・・。

 

素朴な友情でつながっていた若者たちの青春の日々は終わりを告げる。

 

そんな中、啓一は歌の才能を見い出され、テレビに出るほどの歌手になっていく。

このヤクザから歌手への転身は予想外でしたが、そこで一気に物語が広がったように感じられて、とても気に入りました。

だから松崎しげるさんだったんですね~。

 

 

 

ラストに関してはめっちゃモヤモヤが残りました。

『仁義なき~』シリーズの中でも、こうまでモヤモヤなラストも初めてでしたね。

 

なぜ、相羽年男の最後は字幕で語られるだけなのか。

そして、全てが終わったのち、水沼啓一の結論がなぜないのか。

それは監督さんと脚本家の方のお考えなんでしょうけど、私には納得できないところもあります。

もっとセンチメンタルで泣ける映画にもできたと思うんですけど。

 

年男の最後も見たかったし・・・そして、ほら、『アウトレイジ』(2010年)でたけしさんが椎名桔平さんに「一人ぐらい残ってないと最後どうなったかわかんねえだろ」とか言うじゃないですか。

あの最後に残る一人って水沼啓一だと思うんですよね。

 

だから何か言ってほしかったなあ。

二人を思い出して泣くとかですよ。

 

でも、その納得できなさがまた良かったんですね。

あ~、こんな終わり方なんや~って感銘があった。

だからそれについては最終的にいいラストだと結論しました。

 

 

 

工藤栄一監督の作品は3作、観ておりました。

 

『野獣刑事』(1982年)、『逃がれの街』(1983年)、そして『リング・リング・リング 涙のチャンピオンベルト』(1993年)です。

 

『逃がれの街』は2015年の7月に観て、このブログで感想を書いてますね。

まあ、今よりも気がないので酷い記事ですが汗

 

『野獣刑事』はそれよりも以前にテレビの深夜放送か何かで観ています。

これは凄いと思ったし、今でも記憶が鮮明です。

犯罪・刑事映画として凄いですよね。

怖いけどね(^_^;)

最後に内田裕也さんの「ローリング・オン・ザ・ロード」(1981年)が流れるんですよね・・・。

 

『リング・リング・リング 涙のチャンピオンベルト』は、あビックリマーク女子プロレスの映画や!!と思って借りて観たんですけど・・・観た当時は面白くなかったんですね汗

ちょっとイヤな気分になった憶えがある。

脚本がつかこうへい先生で当時の私には高度過ぎたんだと思います。

物語は覚えてますので今、観たらきっとわかると思うんですよね。

観る機会があればいいんですけど。

つかこうへい先生原作の映画にはとても興味があります。

 

 

 

『その後の仁義なき戦い』は気になるのは金子信雄さんや成田三樹夫さんでしたが、やっぱり根津甚八さん、宇崎竜童さん、松崎しげるさんが主役ですよね。

お三方の演技を目にすることも初めてだったので、それも新鮮でした。

根津甚八さんが身をやつしていく姿もですし、後半は悲しいことばかり・・・。

それはそうなんでしょうけどね・・・。

 

私としては原田美枝子さんが好きになったので、この時代の原田さんの映画を他に観たいなあ。

 

やっぱり深作欣二監督の『仁義なき~』とは違うんですが、こうして続けて観てきて1979年に至ったことの良さを満喫致しました。

音楽もぜんぜん違うんだけど、良かったです。

観たことの充実感がしっかりありましたね。

 

今日も最後まで読んでいただき、おおきに、ありがとうさんです(^.^/)))

 

 

 



その後の仁義なき戦い
Aftermath of Battles Without Honor and Humanity
그 후의 의리없는 싸움
之後的無仁義之戰


1979年製作/128分/日本

劇場公開日:1979年5月26日
配給:東映

スタッフ・キャスト

監督
工藤栄一
脚本
神波史男 松田寛夫
原作
飯干晃一
企画
日下部五朗 奈村協
撮影
中島徹
美術
佐野義和 高橋章
音楽
柳ジョージ
録音
溝口正義
照明
海地栄
編集
市田勇
助監督
鈴木秀雄 平野勝司 長岡鉦司
スチール
中山健司

小松方正 - 竜野忠
星野美恵子 - 竜野芳子
松方弘樹 - 池永安春
松尾嘉代 - 池永里子
花紀京 - 池永誠三
森愛 - 松永松恵
ガッツ石松 - 和田元司
小峰隆司 - 石田伝一
司裕介 - 谷敏明
勝野健三 - 古川保
友金敏雄 - 若い衆A
山辺薫 - 若い衆B
佐野浩二 - 若い衆C
村居京之輔 - 和田のじいさん
岡島艶子 - 老婆
富永佳代子 - 女A
美松艶子 - 女B
仁科治子 - 女C
宇崎竜童 - 根岸昇治
原田美枝子 - 根岸明子
松崎しげる - 水沼啓一
小池朝雄 - 藤岡英信
橘麻紀 - 藤岡伸子
片桐竜次 - 大場建
松林龍蒼 - 大場淳
立川光貴 - 大場登
田辺久子 - 大場兄弟の母
広瀬義宣 - 江口守弘
下茂山高也 - 柿沼真治
大矢敬典 - 士居勝利
細川俊之 - 若い衆イ
池田謙治 - 若い衆ロ
小谷浩三 - 若い衆ハ
谷岡さとみ - 若い娘
丸平峰子 - 中年の女
佐々木孝丸 - 石黒光喜
鈴木康弘 - 山崎新一郎
金子信雄 - 浅倉広吉
成田三樹夫 - 津川武志
曽根晴美 - 小西則夫
岩尾正隆 - 若者A
笹木俊志 - 若者B
福本清三 - 若者C
本田陵 - 若者D
小坂和之 - 若者E
根津甚八 - 相羽年男
吉岡靖彦 - 中学時代の年男
絵沢萠子 - 年男の母
白井滋郎 - 年男の母の情夫
藤村富美男 - 花村秀夫
山崎努 - 高木進吾
山城新伍 - 釜本博
宮内洋 - 尾沢
有川正治 - 前田
秋山勝敏 - 金井
林彰太郎 - 木暮吉光
山田良樹 - 医者
桂登志子 - 看護婦
榊淳 - 津川の女
峰蘭太郎 - マネージャー
宮城幸生 - 客
蓑和田良太 - 刑事
石田くに - 釜本の情婦
泉谷しげる - 拳銃の密売人
阿波地大輔 - 客A
大木正治 - 客B
ダウン・タウン・ブギウギ・バンド - グループサウンズ
バーブ佐竹 - クラブの歌手

(映画.com)