もう一度、観たい映画 『無力の王』 1981年 | Asian Film Foundation 聖なる館で逢いましょう

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アジア映画に詳しくなかった私がアジア映画を観てます♪
ネタバレはできるだけ避けております…(ㆆᴗㆆ)*✲゚*。⋆

 

 

 

 

 

 

 

 

アンニョンです(^-^)ノ

 

せっかく、こうして映画について書かさてもらってるんだから

私の過去の映画体験の中でも印象的な思い出について

書いてみようと思います。

 

私が思うに、この記事で書かせてもらう作品については

おそらく

60代、50代、そしてかろうじて40代くらいの方々が経験された

記憶に少しは触れるんじゃないかと思います。

興味のある方は、どうぞ。

 

*

 

1991年頃のことじゃないかと思います。

私は中学一年生か、二年生だったと思うけど、その日

具合が悪くって学校を休んで、一人で家で寝てましたが

午後2時前くらいに退屈で、テレビを観ることにしました。

 

テレビをつけて、チャンネルを回すと、ちょうどその時

地元のUHF局、京都テレビでまさに映画が始まったところでした。

私は他の番組を観るよりも、つまらなくってもいいから

この日本映画を少しでも観てみようと思いました。

 

と、言いますのも、主人公だと思われる女優さんが

とても美人だったからです。

何とゆうのか・・・美人でした。

 

この美人は、大学生らしくって、けど、学校にはその日は行かず

なんでか、何とゆうのか、アクセクしておらず

どこか余裕で、社会ってもんにかなり慣れてるようで

いや、ほとんど慣れすぎたようで、倦怠すら感じてるようで

とにかく気だるげで、必死の欲望ってもんが感じられない。

しかし、服とかはかなり気を使ってる感じで

自分に自信があるようだとうかがい知れた。

 

そんな美人がですね、横断歩道ですれ違った男に

星座は何かを聞かれて、おそらく「いて座」だったと思いますが

そう返事して、歩く方向を変えて男についていく。

 

で、ちょっと高そうなホテルの部屋に入って

なんの前触れもなくエッチをした感じで、けど、それも

すでに終わってるとゆう。

体を触られて「だはは、くすぐったい~」みたいなことを言っている。

ま、うちは素直に

「お、行きずりのセックスじゃん」と思ったわけです。

けど、ベッドサイドの明かりのところに、かなりの額・・・

まあ、5万とか10万とかが入った封筒が置いてあるんですわ。

 

けど、美人は、自分が体を売った、ってゆう意識は

ないように見えて、悪気はないとゆうか

あ~、あ~、こんなお金、いらないのに~

みたいな感じなんですね、そこも不思議なんですが・・・。

と、言って、男個人に未練もないようなんですよ。

私は、ああー、この世にはこうゆう人もいるんだなぁ。

ある意味、尊敬する・・・と思いました。

 

で、その後、かなりの時間が経過して

どうやら判明してくるんですが

その男とゆうのが、「内田裕也」なんですね。

いや、なんか雰囲気がちょっとかっこよかった。

 

で・・・まあ、いろいろありまして・・・

私としては男からもらったお金が気になるところですが

美人はその金を持って(たのかなはてなマーク忘れました)

なんやかんややってるうちに、別のもっと若い男と出会って

その青年の友達の集団と何となく混じり合って

ひたすら遊びだすのかな・・・はてなマーク

ってとこで映画の半分以上です。

 

その友達集団のリーダー的存在で、ちょっと年かさの男の人は

あだ名が、「ゲンスイ」・・・「元帥」といいまして

のちに判明したんですが、去年の暮れに亡くなった

根津甚八さんです。

そして元帥も元帥なんですが

他のメンバーも、変なあだ名で呼び合ってたりする・・・。

 

そんで、ちょっと記憶があやふやなんですが

美人と同世代の

赤ちゃんが欲しいわけではないと思うけど

妊娠してる女の子が、まあ

医薬品を適量以上に飲んでしまって、いわば

自ら命を絶とう、としたんだろーけど

実はその気がないようにも思えるフシがあり

やっぱりみんな、本気にしないわけですね。

 

このあたり、ポール・マザースキー監督・脚本の

1976年の作品、『グリニッチ・ビレッジの青春』に

似た感じがします・・・といっても

私が『グリニッチ・ビレッジの青春』を観たのは

このずっとあとの話になるんですが。

 

で、その、薬を飲んで、おそらくゲーゲーやって

胃洗浄状態になったあとの、フラフラの女の子を

その友達集団行きつけの

お酒も飲めるダイニングバー&カフェ的なお店の

真ん中に据えてあるビリヤードの台に寝かせて

みんなで周囲をゆっくり回りながら、花とかまいたげて

不謹慎っぽい「お葬式の真似事」をして遊ぶんです。

 

とにかく、ダラダラした映画なんですね。

怠け心に満ちた・・・。

 

で、どうしてそうすることになったのかは忘れたけど

リーダーの元帥が、女の子の一人を後ろに同乗さして

バイクで夜明け頃に出発したら・・・

すぐそこで事故って二人とも死んでしまって・・・

ついさっきまで「葬式の真似事」をして遊んでたヤツらが

自ら死ぬハメになったとゆう、そんな結末なんです。

 

 

 

 

 

 

ネットでこの映画について最近

調べてみようと思ったけど、あまり資料のようなものは

ありませんでした。

 

一般社団法人日本映画製作者連盟さんに

一番、詳しいストーリーが載ってます。

無力の王 一般社団法人日本映画製作者連盟

↑ リンクさせていただきましたm(._.)m

 

で、私はこうして自分の覚えている限り

ストーリーをなぞってみましたが、おそらく要領を得ないし

何なんだ、この話は、て思われる方がほとんどでしょうけど

解説に「ストーリー性を排した」って書いてあるほどなので

ストーリーがなくっても

それが元々の意図なのかもしれないんですよね。

 

ところが、この映画のことは、その日の午後

観たあとで忘れて、けど、またふっと思い出して

この映画が作られた頃の

1981年頃の日本の映画を観ることがあれば

またふっと思い出して、何も関係なく、まあ20代の頃

お酒を飲んでかなり酔ったりするとまたふっと思い出して

何か、何年かに一回は必ず思い出してたんですよ。

 

ストーリーはともかく、映画のフィルムに染み込んだにおいが

そんなに強烈なものではないんだけど、独特で

まあ、結局・・・好きだったんでしょうね・・・。

 

私は映画や文学を、きちんと学問として勉強したわけではなく

基本的にほとんど娯楽として体験してきたんですが

例えば、深沢七郎先生や、五木寛之先生の本も

意外に思われるかもしれないけど、十代の頃に読んでいて

また、まったく詳しくはないけど

日本のポピュラー・ミュージック、歌謡曲、ロック、フォークも

なぜか耳に残っていて・・・それらから漂うにおいに

あやふやな共通点を感じる時があって・・・もしかすると

その原点が

あの日の午後に観た『無力の王』だったのではないかと

今夜はそう思えます。

 

『無力の王』の音楽は、永井龍雲さんとゆう方なんですが

私はもちろん、知りません。

監督さんも脚本や原作の方々も、出演者の方々も・・・。

 

けど、もう、お気づきでしょうけど

『無力の王』を観てから20年以上、経って

チルソクの夏』(2003年)の主人公、郁子の現在で

高樹澪さんと再会することになったわけです。

 

※ 1982年7月にリリースされた高樹澪さんの3枚目のシングル

「ダンスはうまく踊れない」のジャケット写真。

 

『チルソクの夏』について、いろいろ調べる中で

『無力の王』で、なんだかいい加減に面白そうな人生を

送ってそうで憧れもするが、どこかで反撥も覚える美人・・・

あの美人が、高樹澪さんでした。

オー、イッツ・スモール・ワールドビックリマーク・・・でしたね。

 

*

 

『無力の王』をもう一度、観たい。

 

そう思いますが、『無力の王』は

DVDとして発売されていないようで

なかなか、観ることは難しいようです。

 

ですが、また調べているうちに高樹澪さんの出演作品では

観てみたい映画が見つかって・・・

この『モーニング・ムーンは粗雑に』(1981年)は

高樹澪さんの初主演作品なんだそうです。

 

 

そして、公開された年も1981年・・・。

なんと、『無力の王』と同じ年なんですね・・・。

 

『モーニング・ムーンは粗雑に』を観たら、今の私は

いったい、どんな気分がするんでしょうか・・・。

私はそれが知りたいです。

私にとって1981年は、なにか特別な意味を持つ年なのかも・・・

な、ど、と。

 

そして、いつか、もう一度でも、『無力の王』を観れたら・・・

やはり、どんな気分になるんでしょうかね・・・。

いわば、私の擬似的なノスタルジー、帰りたいあの日・・・

になるのかなあ。

 

最近、この映画について書けるだけ、少しでも書いておきたくって

仕方がなかったので書かせてもらいました。

 

皆様の1981年に思いを馳せていただけたなら、幸いです。

でわ・・・(^.^/)))

 

 

 

 

 

朝になるまでの退屈しのぎ、

それともマジな遊び・・・・・・?

横浜の午後から夜へ、夜から朝へ

眠れない女子大生ハルコがさまよう17時間の白っぽい夏。

 

無力の王

 

 

無力の王
1981年8月29日(土)公開
製作国:日本
配給:東映セントラルフィルム
上映時間:95分


監督:石黒健治
原作:粕谷日出美、東條雅紀
脚本:渡辺千明
企画:吉田達、高畠久
撮影:長谷川元吉
音楽:永井龍雲
編集:中静達治
録音:岩田広一
スクリプター:イドールプロダクション
助監督:吉富友也
照明:佐藤勝彦
制作補:藤倉博


出演:高樹澪、柄沢次郎、倉淵雅也、西沢守、池田善彦、大村波彦、吉田淳、有近真澄、景山真澄、円浄順子、稲田ゆみ子、吉野みどり、沢田和美、根津甚八 ほか


横浜を舞台に、日曜の午後から月曜の朝までの十七時間の間に出会った女子大生と、青年たちの出来事を描く。'80年に設けられた〈ニッポン放送青春文芸賞〉の第一回受賞作の映画化。原作は同賞受賞作、粕谷日出美の「無力の王」と同賞佳作の東像雅紀の「八月は夏の終り」を合せたもので、脚本は「十八歳、海へ」の渡辺千明、監督はこの作品がデビュー作となる石黒健治、撮影は「さらば映画の友よ インディアンサマー」の長谷川元吉がそれぞれ担当。製作年:1981年


(c)キネマ旬報社

 

 

 

 

 

 

追記 (2019年3月18日)

 

映画、『無力の王』は

'80年に設けられた〈ニッポン放送青春文芸賞〉の第一回受賞作の映画化。原作は同賞受賞作、粕谷日出美の「無力の王」と同賞佳作の東像雅紀の「八月は夏の終り」を合せたもの(※引用)

とのことで、この本がその原作が収録された本です。

 

 

 

無力の王
第一回ニッポン放送青春文芸賞受賞作品集

1980年6月20日 サンケイ出版


「無力の王」  粕谷日出美
「オレンジ色の落日が見えない」  木村育之
「ぼくの師匠」  二神麻里子
「八月は夏の終り」  東条雅紀
「いつも見る夢さびしい夢」  きんたろ

 

 

 

読んでみたけど、映画と同じストーリーではなかったです。

でも、映画のイメージは感じられたように

思えました( ゚ー゚)( 。_。)

 

 

 

 

 

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