とし物語 vol71 ~沖縄1人旅編1~
いざ沖縄へ!
まずは石垣島へ行ってそこを拠点に八重山諸島の波照間島へ行くことにした。
石垣島に行くのも初めてだったので、どんなところかドキドキワクワクだった。
だいたい2時間ぐらいやったかな?
飛行機に乗って石垣空港へ到着した。
えっ!
ここが空港!?
的な感じの空港だった。
小さいというか、バス停みたいというか。
(スイマセン)
とにかく人生で初めて石垣島に降り立った。
前もってレンタカーを予約してたので車屋さんに向かった。
お昼ぐらいについたのでまだ宿に行くのは早いと思い、石垣島をドライブすることにした。
天気も良く風も気持ち良かった。
どこかよくわからないが、山の上の方に来た。
そこで1人で写真を撮った。

車を止めて辺りをウロウロし、寝転がった。
次になんとなく海を見に行きたかったので、海に向かって車を走らせた。

海はとても綺麗だった。
前もって本を買っておいたので、浜辺に寝転びながら波の音を聞きつつ本を読んだ。
涙そうそう。
を。
2時間ほどで本も読み終えた。
やることもなく暇だったが、ゆっくりするために旅に来たので
そのままぼーっとしてた。
だんたんと日も暮れてきたので、宿に行くことにした。
宿に着くと、男性の方が座っていた。
「すいませーん、今日からお世話になる高橋です。」
と、あいさつした。
すると、
「あっ!おれ宿の者じゃないんです。呼んできますね。」
って。
まぎらわしい。
奥から若い女の人が来た。
「あっ、今日からお世話になる高橋です。」
「お待ちしてました、最初に宿泊料金をいただいてるのでお願いできますか?」
「あっ、はいっ。」
お金を払い、宿の設備を簡単に紹介してもらった。
それから部屋へ案内された。
僕の部屋は6人部屋で、2段ベッドが3つ置いてあった。
それとテレビが。
僕は2段ベッドの2階の方だった。
宿には他にもたくさんの宿泊客がいるが、なんせ人見知りなので
なかなか話しできなかった。
半ば、ふてくされてベッドで寝てた。
晩御飯もコンビニで適当にすませてしまった。
せっかくの旅なのに、誰かとしゃべったり飲んだりご飯食べたりしたいな。
って思ったが、なかなかできなかった。
ベッドで寝てると同じ部屋の方が帰ってきたみたいで、入ってきた。
「はじめまして、今日からこの部屋に入る高橋です。お願いします。」
「・・・よろしくおねがいしまーす。」
「もうこの宿は長いんですか?」
「半年ぐらいいますね。」
めっちゃベテランやん!!!
この人は旅人ではないな。
完全にここに住んで生活をしてしまってる。
なぜか僕の部屋はこんな人たちばかりだった。
僕以外の人はこの部屋に住んで働いてて、長い人で2年間もいるらしい。
完全に僕だけ旅行者だったので、気まずくて話できなかった。
完全にふてくされ、まだ夜も7時ぐらいだったが寝ようとした。
すると宿の女の人が部屋にやってきて
「昨日たまたま宿の人達で夜釣りに行って、釣った魚で今からみんなで鍋をするんですが
よかったらお兄さんも一緒にどうですか?」
って誘われた。
誘われたが、さっきコンビニでご飯を済ませてしまってた。
断ろうと思ったが、これが宿の人達と仲良くなるチャンスかな?
と思い、勇気を出して
「あっ、行きます。」
と言った。
それから食堂みたいなところへ行くと、何人かの宿泊客がいた。
ほとんどがおっさんだった。
やっぱりこの宿は皆ベテランさんばかりなのかな?
と思ってると、あとからぞろぞろと若い男性の人や女性の方がやってきた。
僕は誰ともしゃべれず1人でビールを飲んでた。
とにかく誰かとしゃべってみたかったので、隣のおっさんに話しかけた。
「もうこの宿は長いんですか?」
やっぱり長かった。
その隣にも割とわかめの男の人がいたので話してみた。
「いつから泊まってるんですか?」
すると、
「昨日からです。」
急に親近感がわいた。
なんやめっちゃ最近やん!!
お酒も入ってて緊張も溶けてきたので、いろんな人に話しかけてみると
ほとんどの人が最近来た人ばかりだった。
逆に僕の部屋だけがどうやらベテラン部屋らしい。
なぜ俺だけベテランの部屋に???
鍋をつつきながらすっかり皆と仲良くなった。
とし物語 vol70 ~美容師編19~
美容師になって数年がたち、ある程度仕事もできるようになり
一応店長もさせてもらってたが、イマイチ自分の中でやりたいことというか
目標というか、自分がどんな美容師になりたいか?っていうのがはっきりとなかった。
それでも仕事は好きだし、お店もスタッフもお客さんも好きだったので
とにかくいい店にしたい。
それだけだった。
が、店長をやらせてもらってる間にだんだんと自分のやり方というか
やりたいこと、こんなお店にしたいなっていう思いがでてきた。
前々からオーナーとはそんなにうまくコミュニケーションが取れてる方ではなかったけど
この時期からさらに悪くなっていった。
やはり自分のお店ではないので全部自分のやりたいようにはやれない。
それはわかってた。
なるべくうまくやっていこうと思ってたが、うまくやれなかった。
僕のやることなすことすべて。
そしてだんだん自信もなくなり、仕事自体がいやになっていった。
毎朝起きて仕事に行く時間になると気持ちが悪くなる。
でも仕事に行かないといけない。
お店に着くと、とたんに気分が悪くなりトイレに行って戻してた。
それがしばらくつづいた。
誰かに気づかれたらまずいと思ってたので、なるべく普段通りにしてたが
ある日トイレで吐いてたら後輩の子に気づかれた。
「どうしたんですか?」
・・・・
適当に訳を言ってごまかした。
そのうちメニエール病にもなった。
毎日なんやかんや言われ続け、しまいには僕は頭がおかしい人なんだ。
と思うようにまでなってしまった。
病んでしまった。
最終的に僕という人間を否定されだしたので、もうここにはいれないな。
と思いだした。
でも長いこと勤めたところだし、何よりお客さんもたくさんいるし。
悩んだ。
しかし、体を悪くしてまでやるのか?
そんなことを考えてる時、ある店長が
「全然有休取ってないから、年末はいそがしいし10月末ぐらいに有休取ったら?
それで旅行でも言ってきたらええやん。」
と言ってくれて、有休をもらえた。
特に旅行に行く気もなかったけど、せっかく5日ほどもらえたので
思い切って1人旅に行くことにした。
今までそんなことしたことなかったし、こう見えて人見知りなので
1人で行くなんてかなり勇気がいることなのだが
なぜかその時は行こう!って思った。
海外も考えたが、日にちもそんなにないし何より言葉が通じないのは不安だったのでやめた。
とにかくリフレッシュしたかったので、寒いトコよりあったかいとこがよかったので
沖縄に行こうと思った。
本島には行ったことがあったので、沖縄の他の島に行こうと思った。
日本で一番南にある有人島。
波照間島。
ここに行こうと。
とにかく今いる場所から一番離れたとこに行きたかった。
ここは何にもなさそうだし、ホントにぼーっとして海を見て
ゆっくりと過ごせるだろうと思った。
休みの日は決まってたのでそれに合わせて行くことにした。
まずはチケットと宿。
チケットはネットで激安のところを見つけて予約した。
宿は普通にホテルとかに泊まるのはいやだった。
ネットで調べたり人に聞いたりして、ドミトリーと呼ばれるところにしようと思った。
ドミトリーとは基本素泊まりで1泊1000円~1500円ぐらい。
男性はだいたい大部屋で6人ぐらいで布団並べて寝る。
もちろん知らない人達と。
僕みたいに1人旅に来てる人達が多いみたいだ。
その時は自分のことを全く知らない人達とふれあったりしてみたかったので
ドミトリーに泊まることにした。
前もって予約した方がいいらしく、評判のいいところをしらべて予約した。
旅行に行く前日、お店のスタッフやオーナーに数日間休むので
よろしくお願いします。
と言った。
するとオーナーは
「よくこんな時期に休みとって旅行なんて行くね。考えられへんわ!。
ま、でも楽しんでおいで。」
って。
・・・・・・
・・・・・・
楽しめるか!!
最悪や。
と思ったが、せっかく初めての一人旅だし
とにかくそういうのも全部忘れたかったので
気分を立て直して行こう!と思って気分を落ち着かせた。
そしていよいよ旅に出かける日がやってきた。
とし物語 vol69 ~美容師編18~
僕がカペリの店長をやり出したころからだんだんと
海くんとの距離ができてきた。
今までライバルで頑張ってきた相手。
急に片方が上司で片方が部下。
プライドもあるだろうし、うまくはいかなかった。
僕が逆の立場でも無理だったと思う。
が、一応お店ではそういう関係で仕事しなくてはいけない。
お互い名前を呼ばなくなり、
「なぁなぁ」
とか
「おい」
とかって言いだしてた。
自然と会話することも減り、コミュニケーション不足で
ちょっとした行動や言動が理解できずに、イライラするようになってた。
こういう状況はある程度予想していたが、予想をはるかに上回ってひどかった。
そういうことがだんだん積み重なってきてついに僕が爆発してしまった。
オーナーに
「ちょっと今日話します。もしかしたらどちらかが辞めることになるかもしれません。」
と。
仕事が終わってから後輩たちをみんな帰した。
みんな何でやろ?って感じだったが
とにかく帰ってくれと言って帰ってもらった。
そして、海くんと2人きりで話し合った。
僕「どう思ってんねん?」
海「どうって、普通っすよ。」
僕「普通ってなんやねん!腹われや!!!!」
海「・・・・・」
みたいな感じで。
昔はよく飯でも食べながら色々話したけど、実際ほんとに腹をわって仕事の話をするのは
初めてかもしれない。
彼を選んだのは僕なので、こうやってもめたのも誰のせいでもないし
できれば、昔みたいにってわけにはいかないかもしれないが
協力してやっていきたい気持ちが強かった。
海「もういいっすわ!」
僕「いいってなんやねん!待てや!!」
2人でお店の外に出て、階段のとこで話した。
時間もたち、お互い少し落ち着いてしゃべることができた。
そして、海くんが話をしてくれた。
腹わって。
僕も腹を割って話しした。
仕事のこと、どう思って今働いてるか。
その他にもいろんな話をした。
たくさんした。
気が付くと4時間以上過ぎてた。
次の日
僕はオーナーに電話し、
「昨日話し合って2人でがんばってやっていきます!」
と言った。
それから昔みたいに。
とまではいかなくても、普通に以前よりも仲良く楽しく仕事できるようになった。
周りのみんなは心配してたと思うけど。
同期。
やはり特別な存在だ。