あばよ涙☆よろしく勇気(完結)
「あばよ涙☆よろしく勇気」と題したこのシリーズも
ついに最終回となりました。
今回は「価値共創」をテーマに進めている
もう一つのプロジェクトをご紹介して
感動??のグランドフィナーレを涙と共に迎えたいと思います。
2012年元旦に
・作家としての作品制作
・工房運営の新しい展開
・地域への普及活動
という3つを柱とした年間計画を記しました。
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もし、国内の優れた匠の技を持つ職人さんが、特殊金属を使って
本気で作ったら、必ずや素晴らしいものになると確信します。
日本刀のような美しさと実用性を兼ね備えた
道具を作れないものかと想像してみたのです。
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今、読み返すとかなり強気な発言で
我ながら身が縮む想いがします。
http://ameblo.jp/7thmonolith/day-20120105.html
今年もあと残り2ヶ月と迫ってまいりましたが、土俵際である程度
形になりましたのでご報告します。
近所の職人さんにお願いして作ってもらった
吹き竿です。
通常市販されているものとの大きな違いは
熱で曲がりやすい消耗部分を
取り外し可能にして修理が簡単に出来るという点です。
グリップ部分には浅い溝を彫って
汗で滑りにくいような加工を施しました。
現在はサンプルで改善点を模索しています。
上記写真は超鋼の歯を取り付けたロッド・カッターの拡大画像です。
特許の部分がまだクリアーになっていないため、
全体像は示せないのが残念ですが、
今までハンマーで叩き割っていたものを
技術の習得に関係なく誰でも簡単にスパッと切り落とせるという優れものです。
歯が当たった部分は少し白く
跡が残りますが、従来の落ち方に比べると素晴らしく鋭利です。
ここまでの精度でカットできます。
吹きガラスの現場に詳しくない方にとっては何の話か?
ピンと来ないかと思いますが、
ガラス道具に関しては長い歴史の中で
あまり変化してこなかった分野ですので、
過去にはない合金を使用し匠の技による
リノベーションは画期的な出来事なのです。
そして、売らんがための商品ではなく、
徹底した消費現場視点からの商品開発は今までにない
ヒット事例を生み出すことにつながり、
今まで縁もゆかりもなかった
地元鉄鋼加工業者に新たなマーケットを提供することにもなると期待しています。
実は誤算もありまして
当初はリーマンショックで仕事が激減している職人さんに
朗報かと思っていたのですが、
わたしの提案に耳を傾けてくれる方が少なく・・・・
気持ちよく「やってもいいよ」と行動に移してくれる方は
本業が忙しい方ばかりという、微妙な状況です。
開発にはとてつもない根気と情熱が必要なのかもしれません。
すべてがまだまだこれからの段階ですので、
今後は進展があり次第、随時ご報告したいと思います。
さて、そろそろお別れの刻が迫ってきました。
最後にこの方の言葉で締めさせて頂きます。
金を失っても気にするな。
名誉を失っても、まだ大丈夫。
でも、勇気を失ってしまったら全て終わりだ。
byウィンストン・チャーチル
非公式ドラえもん最終回 ぜひご覧ください。
動画
http://www.youtube.com/watch?v=ZH7Ivz95UkI
漫画で読む
あばよ涙☆よろしく勇気(その7)
ガラス発電の他に同時並行的に
進めているプロジェクトがありますので
それらをご紹介して、
そろそろ、「あばよ☆」シリーズも幕を降ろしたいと思います。
「価値あるもの」の生産者であり続けるために
自分本来の持ち味が発揮されずに埋もれている
潜在価値を掘り起こすべく
ジャンルを問わず、チャレンジしてみることにしました。
そこで、目を付けたのが、脱力系ご当地キャラクターです。
現在、全国の都道府県で
いわゆる「ゆるキャラ」の愛称で親しまれ地域振興の立役者として活躍しています。
これらの取り組みの素晴らしいところは
行政が一方的に情報を押し付けるような広報活動ではなく、
地元住民、観光客が一体となってブランド価値を創造する
「共創」が自然な形で行われている点です。
親しみやすさを全面に出すことで「情緒的価値」が付加されて
多くの人々に広く受け入れられやすくなるのでしょう。
全国的な人気は不動のものとなりました。
その人気は衰えることなく、今や海外にも進出する勢いです。
そんなわけで、当工房もオリジナルキャラクターを作ることにしました。
まだ、粘土原型ですが、これからおしゃれに変身してゆきます。
よろしくお願いします。
「あばよ☆」シリーズは次回で最終回となります。
あばよ涙☆よろしく勇気(その6)
ついに、このシリーズも「6」までやってきました。
このあたりで、きれいにまとめれば、
それなりの賛同を得られるのかもしれません。
しかし、わたしが目指すのは
大いなる無鉄砲連続発射ですので
もうしばらく、お付き合いいただければ幸いです。
さて、前回はスターリング・エンジンについての紹介でしたが、
単に「エコ発電しましょう」というだけではなく、
もっと大きなビジョンのもとに
このオペレーションは展開されております。
既得権益という限られたパイをどのように配分するか
という大人の発想ではなく、
パイが足りないなら、新たに焼けばいいという、
強引なアントワネット的単純思考からの提案です。
もし、「最大多数の最大幸福」
を掲げ少数者に犠牲を強いるのが世の中ならば、
そんな社会は受け入れなくても構わないのです。
失敗はあるかもしれませんが、
創造性の大海原に船を出し
新たなブルーオーシャンに漕ぎ出しましょう。
今まで消費者として甘んじてきた
エネルギー産業に生産者として参加することで
大きな意識の変化が起きる筈です。
ある問題に対して賛成か反対かの
二択しかないという強固な思い込みが
多くの人々の間に争いを生み
本質から遠ざける原因になっているのではないかと感じます。
多様性という観点から、第3、第4の選択肢を想像し
検討することで前に進んでゆければ、
歴史は単なる繰り返しではないということの証明になることでしょう。
出来る、出来るのだ!!
あばよ涙☆よろしく勇気(その5)
ここまでの溜めの長さに、多くの方が「なんやねん??」
と疑問に感じていることと思います。
今宵は一気に本丸に切り込むことにいたしましょう。
世間からは用済みと認識され、捨てられるのを待つばかりの廃棄物を
誰もが認める「真に価値のあるもの」へと変化させる、
現代の錬金術!!
この、先行き不透明な時代に
閉塞感を打ち破り、
夢と希望のある明日を切り拓いてゆくための
「打ち出の小槌」
そんな調子の良い、夢のような話が本当にあるのか??
回れ!運命の輪
来たれ!
我が名の契約の元に
我が呼び声に応じてその勇姿を此処に示せ
スターリングエンジンは、19世紀初頭に、スコットランドの牧師ロバート・スターリングによって発明された人に優しい=安全な“熱空気エンジン”です。この当時はカルノー以前の時代でサイクル論もない時代でした。しかし、時は産業革命の真只中、ジェームスワットの大気圧蒸気機関の高性能化を目指して、気鋭の技術者達が蒸気圧力の高圧化を競っていました。
しかし、当時は高圧(大気圧以上・・・当時は数気圧~10気圧)に耐えうる蒸気缶を製造する鋳造技術が未熟で、鋳物に、いわゆる“巣(空気泡)”ができ、そのために、高圧に耐えられず蒸気缶が爆発する事故が度々発生し、多くの作業者が事故の犠牲者となりました。
その様な状況を憂いて、ロバート・スターリング牧師は、安全なエンジンを作り、世に送り出したと云われています。このエンジンの生産台数は2000台とも云われ、広く普及しました。
(日本スターリングエンジン普及協会より抜粋)
動画
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=LPJGTlc8qIs#!
利点としては仕組みがシンプルですので、個人での所有、管理が容易で
熱源は農業や各事業所、家庭から出る廃棄物や汚泥から得られる
バイオマス燃料を活用することによって、化石燃料の代替とまでは
いかないまでも、再生可能エネルギーが普及するまでの繋ぎとして活用するには申し分ない発電方法かと思います。
そして、この度の電気料金値上げで月の経営コストが100万円規模で増大して廃業の危機に瀕している地元川口市の鋳物工場が抱える問題にも
廃熱を利用する発電システムを普及させることで大いに寄与できるものと考えています。
いうまでもなく、当ガラス工房でも24時間365日、
常時1000℃以上の高温でガラスを溶解している
環境にありますので、発電>>利用>>売電までの流れが構築されれば、
ガラス業界で革命的な事件となることは疑う余地のないものと
確信しています。
一方で、問題点としては理論効率が高いだけで、実際のシステム効率は内燃機関と同程度であることと、低温熱源を使用すると熱効率が低下するなどが指摘されています。
当初は
ぜひ、早いところ工房に設置してババーンと世の中に宣伝しようと
鼻息を荒くして情報を集め、
問い合わせを数箇所してみました。
しかし、発明から200年が経過した現在も実用実績は驚くほど少なく、
知人には「費用対効果の面と設置コストを考えると、実用は絶望的」とのダメ出しをいただきました。
その後、あきらめきれずにいたところ、
幸いにも、地元でスターリングエンジン研究会を主宰される方がいまして、
縁あって、参加させていただくことになりました。
有限会社 協和合金
http://www.kyowa-gokin.com/pc/
目の前でエンジンが駆動するところを見てしまうと
効率云々だけでは語れない不思議な何かに
情念が突き動かされるのを感じるのです。
動画
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=obBbAQ04EvE#!
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=ISuJZUETIIA#!
マイナーかつ、ローテク
古くて新しい
課題の多い技術であるというところに
ロマンをかき立てられます。
長い道のりのほんの小さな一歩を踏み出しただけなのかもしれませんが、
志を高く掲げ、
長く継続してゆくべきテーマとして今後も取り組んでゆくつもりです。
それがどのようなものになってゆくかは
このブログで随時報告させていただきます。
このシリーズはもうしばらく、続きます。


あばよ涙☆よろしく勇気(その4)
「あばよ涙☆」シリーズ(その4)です。
「サンクコスト」については掘り過ぎてしまったかもしれません。
うちのカミさん曰く
「何が言いたいのか、さっぱり分かんない。」との事。
今回はいきなり具体例を挙げて
これから目指すべき新基準について
おぼろげながらに語ってみたいと思います。
皆様は
「バナナ・ラベル コレクター」と呼ばれる人々を
ご存知でしょうか?
http://banapress.com/TSBC/info.htm
文字通りバナナに貼られている「シール」もしくは「ラベル」を収集している愛好家のことを呼ぶのですが、
世界にはまことにコアなコレクターが多数存在しているのです。
我々一般人にとってはただのシールであり、
ゴミ箱へ消える運命である、
いわば役目を終えたものが、
ある特定の鑑識眼を通すと、とってもチャーミングで心躍らせる
お宝に変身するのであります。
今、アジア地域には特に熱い視線が注がれており、世界各国から
トレードの申し込みメールが殺到しているとのことです。
さて、ここで注目していただきたいのが、
世間一般では全くの無価値で,さほどの存在感もなく
打ち捨てられているものが、価値観を同じくする覚醒した人々の間では
まさに、Priceless
お金で買えない価値あるものとしてトレードされているということです。
世界に無数に存在する未だ見ぬ激レア・トレジャーを手に入れるためには
たゆまぬ学習と収集努力を欠かさず、等価交換に耐えるラベル・レベルに進化するまで
わらしべ長者のごとく、トレードのステップを根気強く、登ってゆかねばなりません。
これぞ、まさに「おたく道」を究めし者の正しい在り方かと思われます。
「金がすべてではない」とかつぶやくと
反論の集中砲火を浴びそうですが、
実際にお金では手に入らないものがあるという実例がここにあります。
学歴や収入という従来の信仰を凌駕するだけの
単位の異なる別の物差しがあるという証明
になりはしないでしょうか。
そして、純粋なコレクター魂は文化や言語を飛び越えて、
全世界で通用する価値基準に成りえるのだという確信を与えてくれます。
たとえこれから、少子高齢化が進み、経済成長は全く期待できないまま、
各種税負担が増し、環境問題が悪化しようとも、
個人が生まれながらに持つ、自由の灯はいささかも揺らぐ必要はないのです。
この勝ち目の薄いゼロサムゲームから足を洗って、
敗者なき新基準で楽しく暮らしてもバチは当たらないでしょう。
たぶん・・・・
まだまだ、続きそうです。
「もし、我々が空想家だと言われるならば、
救いがたい理想主義者だと言われるならば、
出来もしないことを考えていると言われるならば、
何千回でも答えよう。"その通りだ"と。」
─── エルネスト・チェ・ゲバラ