canari♪な吹きガラス☆日記 -10ページ目

マリン・スノードーム

「暑いですね。」sei

あいさつの冒頭に必ずセットとなって付いてくるようになってから

どれ程の月日が流れたでしょうか・・・・・


夏のガラス工房は忙しさMAXに加えて、天候との戦いとなります。


そんな中、今年も縁あって、地元川口市の科学館で

出張講座を行いました。


ガラス素材の特性や光学ガラスについて語り、

自由研究の役に立つような工作も出来ちゃうという、

小中学生を対象にしたサイエンスのイベントです。


「光る!マリン・スノードームを作ろう」と

キャッチーなタイトルで頑張りました。


その奮闘の様子をご覧ください。


マリン・スノードーム1


ガラスについて小学生が納得する内容で解説するのは予想以上に

大変でした。

ネットで調べると諸説があったりして、解答が無いのです。

マリン・スノードーム2 マリン・スノードーム3


キラキラするものを着色した水の中にふんだんに閉じ込めます。



マリン・スノードーム4   マリン・スノードーム5


完成後、照明を消した直後に

全員からもれる「おぉぉ~」という感嘆の声がすごく印象的でした。


これで、涼しい夜を過ごせるかな?


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電気羊の夢 (その9)

このシリーズもついに(その9)まできました。

そろそろ、実生活で使える要素を盛り込んでいきたいと思います。


しかし、身近な話題で持論を展開すると

反対意見や抗議なども出やすくなるので

炎上も覚悟しなければならないでしょう。


それでも、ここまで大きく風呂敷を広げてしまった責任もありますので

今回は伏線の回収に努めます。


さて、前回のシリーズ記事では

努力は報われるか?

というお題を投下して終わりました。


身近なところで聞き取り調査をすると、

感情論が多く、議論は泥沼化、収集がつかなくなりました。


「報われない場合は努力とは呼べない」

とか、になると

努力と報酬の定義にまで踏み込まなければならなくなってしまいます。


そこで、当ブログでは視点を変えて

が努力をして、が報われるのか?に焦点を当てて

考察してゆきたいと思います。


当然、主語は「わたし」になる筈ですが

実は、ここに問題が有ります。


どういうことか?

家庭や職場、学校、町内会など、いたるところ


時と場所、環境下や対象が変わることで

主語が「わたし」「私」「自分」「僕」「俺」「小生」「拙者」などなど

微妙に変化します。


それ程大きな違和感はないかもしれません。


しかし、一人称が変化するのは日本人独特の感性であり

世界的にも珍しい現象です。


ここが重要です。


あなたが着ぐるみを被ったとしたら


想像してみてください。

キャラクターが瞬時に変わるはずです。


ごくごく、自然にそうなることでしょう。


恥じらいながらも、

楽しく、愉快に演じることが出来るのではないでしょうか。


仮の姿であることは十分承知しながら、演じているのです。


しかし、もし・・・・

着ぐるみと同化してしまったら、

着ぐるみを脱いだ後も

演じた役から離れられなくなっていたら、


もし、

自分はライオンだと信じて疑わない猫がいたら

「ライオンのつもり猫」の行動は

おそらく周囲との摩擦を生み

猫本人の期待と欲望は裏切られることになるでしょう。



努力を本気で続けた人間には大きな負荷がかかります。

周囲の好意的な感情や

もしくは冷ややかな視線を浴びながら

結果に翻弄されます。


自分が望む結果を手にすることができなかった時

自分は何者なのか」の問いに向き合わねばなりません。


「ありのままの自分」という名の新たな着ぐるみに手を伸ばすのか、

「本当にやりたいこと」という抑圧からの開放を選ぶのか


もちろん、あなたの自由です。


そろそろ、まとめに入りましょう。

長らく、こだわってきた「回転」というキーワードと

努力」を結びつけて話を進めてみます。


回転すると正円ではないにしても何らかの図形が描けます。

回転スピードや軸がぶれることによって毎回結果は変わります。

大きさもまちまちです。


回転を努力に置き換えてみます。


ゴールを目指し、活動します。

相当な回数が望まぬ結果だとしても

トライした回数だけの経験とアウトラインが得られます。


数限りない円周を描き、重ねることで、

おぼろげながらも、中心点すなわち軸が定まってきます。


軸が定まるとおのずと安定感は増し、

描く線の角は取れて

丸みを帯び、目指す真円度に近づいてゆきます。


中心点はあくまで概念であり、物質的には存在しませんが

感じることが出来ます。


すべての努力の中心にあるのは己です。


何のことだか、さっぱりわからない方には

着ぐるみ路線で展開してみます。


くま○ん や ふ○っしー の中には当然ですが

どなたかが入っております。(異論は認めます。)


そして、これも当然ですが、中に入っている人は

それぞれの役を演じているわけですが、

大切なのは着ぐるみ本体ではなく

キャラクターのメッセージ性であり、背景にある世界観です。


矛盾するようですが、役を演じ続けることで

役者は架空の物語の中に投影された自分自身を見つけ、

物語の本質の中に自身の中心を感じるのかもしれません。


これはもの作りに関しても同じです。

作品を生み出すことで自分に向き合い

自分の役どころ、やがては使命に辿りつくのでしょう。


「本当の自分」というものが仮にあったとしても、

それは常に近似値であり、幻想です。


変化し続ける現象の中から本質をつかみ取るためには

努力が必要です。


演じることと同化することは似て非なるものです。


自分の中心軸の精度を保つために

演じることは必要であり、

自分を偽ることとは違います。


努力は報われるか?


努力をすることで、己を知り

己を知ることで、使命(中心)を得、

結果に翻弄されなくなります。


感謝ができるようになることで、

報われます。


こんな感じで仕上げてみました。かえる11












セントラルからの使者

今回はお知らせ記事です。


先日、我工房に地元川口市のマスコットキャラクター

「きゅぽらん」がやって来ました。


きゅぽらん4


おおよそのデザインは知っていたのですが、

実物はやはり、すごいです。


とにかく、その圧倒的なサイズに
愛犬はビビリまくって物陰からそっと様子を伺っておりました。


今回は「川口市のものづくり現場紹介」という内容の

テレビ番組のロケ地として光栄にも選ばれたというのが理由です。



きゅぽらん3


いつものように、サンプルを片手に説明を交えながら

デザインのお話をさせて頂き>>>


きゅぽらん3


レポーターのお姉さんには吹きガラスによるグラス制作に

チャレンジして頂きました。


テレビ撮影はこれまでに何度かこなしてきたので、

さすがにカメラを向けられると、魂抜かれるんじゃないか?ゆうれい

という疑惑は晴れましたが、やはり、緊張します。


一方で

カメラが回るとお姉さんは

わたしの予想通り・・・


否、予想を大幅に上回る高出力での

芸能人ビームを発射して、

通常能力の3倍はあろうかという

パフォーマンスで実況と制作を同時進行でこなしていきました。


その様子は以下の日時でご覧になれます。


番組名:ふれあい川口

放送日、時間(11ch)
●J:COM川口・戸田 7月7日(月)~13日(日)12:15~12:45

(土・日8:30~9:00)
●J:COM埼玉東 7月7日(月)~13日(日)20:00~20:30




よろしければ、ご視聴よろしくお願いいたします。



電気羊の夢(その8)

今回は吹きガラスの現場からの視点で

回転について語ってみたいと思います。


伝統的な吹きガラスの技法を用いて制作する場合、


大量生産品との大きな違いは

「遠心力」「重力」「表面張力」

この三つの物理法則を駆使する点にあります。


そのどれにも、回転が深く関わっております。


特に宙吹き技法と呼ばれる方法で制作する場合は

ガラスの温度分布、肉厚、息を吹き入れるタイミング

などが相互に関係し合って、

無限に近いバリエーションの結果が生まれます。


全く同じ条件下であっても、一つとして同じ形が存在しないという

雪の結晶のようで、

神秘的なものをしみじみと感じます。



これまで、多くの生徒さんや体験教室に訪れたお客さんに

吹きガラスを指導してきましたが、

まさに、千差万別、人の数だけの解釈と反応がありまして、

現在においても最終的な解決策に辿りつけておりません。


この点については過去に考察しておりますので、

以前書いた文章をそのまま

抜粋引用いたします。


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宙吹きガラス技法において日々、お世話になっている道具がありますがその中でも特におすすめなのが、なんといっても
「重力」「遠心力」「表面張力」の3点セットです。



この3つの力を情報として知ってはいても「コントロール可能な道具」として認識するのに長い年月を必要とするケースが多いような気がします。



竿の回転が止まれば、重力が、
勢い良く回せば、遠心力が、
焼き過ぎれば表面張力が・・・・常にこれら3つの力が微妙なブレンドで絡み合いガラスに大きな影響を及ぼしています。



もし、これら見えざる力に逆らうことなく、自分にとって有利に働く道具スパナとして味方につけたとしたらどうでしょう。


そうでなかった場合と比べてみると差は歴然としたものになることは、吹きガラス未経験の方でも容易に想像できると思います。

そして、注目すべきはこれらの力の恩恵を受けるためには特別な資質努力忍耐力も必要ありません。


しかも使用料は無料です。FREE 0円


ちょっと、意地の悪い表現をしてしまいましたが、これと同じか

もしくはそれ以上のことが人生の至る所で起きていると仮定すると、

事態の深刻さをご理解いただけるかと思います。


脈絡のない理不尽な出来事が突発的に次々と襲いかかって来る

カオス的暴風雨のさなかにも、

心穏やかに、その渦の中心に意識を向けることで、

作り手を裏切ることがない完璧な秩序太陽が常に存在していることを知ることが出来ます。虹の橋


光を放ち、特定の形を持たない流動するエネルギー(ガラス)が時間の経過と共にスピードを緩め凝固し、カタチを成してゆく風景が人生を気持ちよく過ごすスマイルための何かしらのヒントになることを願っています。


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ここまで語ってしまうと精神論すぎて、多くの方が

困惑してしまうことでしょう。


まあ、お客さん目線からはドン引きですね。


回転するという単純な動作に

こうあるべきだという明確な理想的概念を設定して

制作の信条として「理念」にまで高めてしまっているからです。


一般的な感覚ですと、

こんな堅苦しいこと言わずに、

シンプルに「理屈」だけ教えてくれれば、

「何とかなるっしょ?」


というのが本音かと思います。


これまでの経験から言えることは

気合いで何とかなるケースもありますし、

それ故に失敗するケースもあります。


それを、「感性」の問題としてもいいですし、

「たまたまの運」ということにしても良いのかもしれません。


しかし、人生で起こるすべての出来事を

納得のいくものとして受け入れるためには

「気の持ちよう」というった曖昧なものでくくってしまわずに、


明確な行動規範となるを設定して

どんな状況でもきっちり守る決め事として

事に臨むほうが結果として悔いのない

ものになる筈です。


「努力は必ず報われる」と信じますか?


次回はこのあたりを掘ってみます。



ロールアップ4

電気羊の夢 (その7)

特別やりたいこともなく

何をやっても長続きしない。


自分に自信が持てないので

失敗する前に

自分からあきらめてしまう。


そんな自分が嫌で

落ち込んで、

引きこもり、

いつか、何とかしてみせると思いながらも

結局、逃げてしまう。


先行き不透明な将来に不安を感じながら

退屈で鬱積した毎日をただ繰り返す。


現代では、こうした事例は

めずらしくはありません。

むしろ、多数派でさえ あるのかもしれません。


たった一度の挫折で

ドロップアウトせざるを得ない現実に

どう、向き合ったら良いのか・・・・・


世の中が間違っている  と

結論付けても、間違いではありません。



過去に対しても未来に対しても

前向きになれない。


自分自身すらも分からない。

だから、人なんか信じられるはずがない。


それでも、やれることがあります。


今、この瞬間にできること。

目を閉じて深く、息を吸って

限りなく長くゆっくり吐く。


呼吸

出来るはずです。


たった、これだけのことに一生を費やして

極める。


かっこよくないですか?

やれば、出来ることを

ひたすらに愚直に真っ直ぐに

やり続ける。


周囲からは理解もされず、

ただただ、同じことの繰り返し。


同じ場所をぐるぐると巡っているだけに

見えるかもしれません。


しかし、変化は必ずあります。

見えていないだけなのです。


微かに、少しづつですが、

螺旋上昇をしているのだということに気付いていないのです。


やった人間だけが、見える景色があります。


理解したから、出来るのではありません。

習得して、初めて理解するのです。


絶対はありません。

だからこそ、やってみてもいいじゃないですか。


自分が今、置かれている状況で

いつかではなく、今日これから

あらん限りの勇気で回してみてください。

あなたの運命の輪を。


スーパーのレジ打ちを続けた女性の物語です。

http://www.youtube.com/watch?v=ThkVfd5CaUw


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