タイ・バンコクでフランス映画を観る会

タイ・バンコクでフランス映画を観る会

敷かれたレールの上を走るだけの人生に疑問を感じ、高校卒業と同時に東南アジア放浪の旅に出てから10年。今、バンコクで暮らしています。

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2009年8月5日、Alliance Francaiseにて鑑賞
人間は、お互い分かり合えますか?
いいえ、分かり合えません、という映画なのでしょうか。

来し方の記憶や経験は認識の仕方をある程度規定してしまう。

だから、異なる記憶を持つ二人の人間は、

同じものを見ても同じように認識するとは限らない。


しかし、そんなこと深刻に考えないほうが楽しいんじゃないかと思います。

知らない相手とその場の勢いでセックスして、

朝起きて熱が冷めて、あ、しまった、となった場合。

まあいいか、ご馳走様、と思うか。

ボクはこの名も知らぬ女と分かり合えるのだろうか、と苦悩するか。

個人的には前者のほうが陽気に生きていけるんじゃないかなと思います。

というか、後者が自分の周りにいたら迷惑です。


思想と歯槽膿漏、どっちも同じくらい、はた迷惑なのです。

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この映画では、セックスに対する思想みたいなものを深刻に語られて困惑しました。


女の本音トークなどと銘打って、

鼻息荒くセックスに関する考え方を開陳する、

自称、サバサバしたアタシ、と、

方向性は違えど似たもの同士なのではないでしょうか。


ということで、個人的には他人に観ることをすすめられるような映画ではないと考えます。

しかし、クリックした先でDVDを買うとお小遣いもらえるみたいなので、買ってください。

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知人から借りたDVDにて鑑賞


これはひどい作品でした。


まず、日本が置かれている現状を認識させたい、という狙いがあることはわかります。

しかし、人情話を中心に据えてしまったせいで、完全に狙いがぼやけています。


経済ドラマなのは、ファンドがどうとか、M&Aがどうとか、という道具立てだけで、

結局は鷲津の心のわだかまりが解けてよかったね、ってだけの話じゃん。


日本企業が外資に買い叩かれる原因となった、

従来の日本型経営から生じた問題はなんら解決していないのに、

最終的にみんな情に流され、思考停止しておしまい。


こういう話は、わざわざ経済ドラマの皮をかぶせなくても、

「男はつらいよ」のいちエピソードとしてやったらよかったんじゃないですかね。


そもそも、鷲津やその他日本人は途中から正義チームに転向したものの、

外資が悪いやつ(情のないやつ)として描かれているのはなぜでしょう。

製造業がやっていることと、ハゲタカがやっていることに何の違いがあるのでしょう。

製造業は、部品や材料を安く買い、加工して高く売る。

ハゲタカは、会社を安く買い、経営を改善して高く売る。

同じことです。

でも製造業はよくてハゲタカはだめなんですか。

情のわからん外人は日本の価値観とあわないから出てけ、ということですか。


赤提灯で交わされる、うだつのあがらぬおっさんの会話程度の話です。

高度経済成長時の日本企業を無批判に称揚し、

その問題から目を背け、過去の栄光でセンズリぶっこくための話です。


でも、ひとつだけよかったことがあります。

それは、栗山千明様が大変お美しいということです。

千明様、結婚してください。

2009年7月22日(水)、Alliance Francaiseにて鑑賞


7年の刑期を言い渡され、服役する夫。

その夫を愛し、待つ女。


女は面会から持ち帰った夫の洗濯物を洗い、

それをたたみながら、夫からプレゼントされた香水をふりかける。

それは夫から贈られた香水であり、会えない今となっては貴重なつながりのひとつだ。

そして、面会における限られた時間のペッティング。

しかし、それだけではやはり足りないのだ。

セックスが、どうしてもしたい。


そして、夫は、自分の看守に妻とセックスすることを求める。

その際の音声を録音し、自分に聞かせることを条件に。

今度は、聴覚を頼りに妻との擬似セックスを試みるのだ。

自分から看守に依頼したはずの夫は、やがて看守に嫉妬し、憎む。


女は看守の誘いに乗り、看守とのセックスにおぼれる。

女は、途中から夫の企みに気づく。

しかし、看守とのセックスにおぼれることをやめない。


女は、友人が働いている間、その子の世話をすることで糊口をしのぐ。

その子供は、女に恋をする。

この子供との関係、つまりセックスなしの関係は、

女と看守との関係、つまりセックスのみの関係との対比?


子供を預かって旅に出たスキー場で看守と最後のセックスをし、

女は再び、夫に面会にいくだけの生活に戻る。


以上、あらすじ。


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映画はズリネタとして消費することが可能です。

何が言いたいかというと、映画を観て主人公に「感情移入」し、「作者の伝えたいこと」に「共感」し、

「感動する」などして気持ちよくなっちゃうこともできるよ、ということです。

このとき、「泣く」という行為は射精と同義です。



そういった鑑賞方法を否定するわけではありません。

センズリぶっこいたら誰だって気持ちいいからです。



たとえば、主人公の恋人が難病に罹って死んじゃったら、誰だって悲しいのです。

しかしその悲しみは、意識できているか否かにかかわらず、誰もが心の中にすでに持っているものです。

だって、容易に想像できることですから。

そして、映画で描かれる出来事や主人公の心の動きが、

自分が既に持っている認識の枠組みにぴたりとはまるから、「泣く」のです。



ストーリー映画だけでなく、ドキュメンタリー映画も同じです。

ドキュメンタリーは、なんとなく既に持っていた問題意識にはっきりとした形を与えてくれるものです。

そして、これからはエコだよね、とか、やっぱり戦争はいけないよね、とか、

ちょっと考えちゃって、気持ちよくなっちゃうものなのです。



繰り返すけれども、私はこういう鑑賞方法を否定しません。

好き嫌いで言ったら嫌いだというだけなのです。

そして、せっかく映画を観るなら、ほかの方法で観たいと考えています。


結局のところ何が言いたいのかというと、

上で書いたような鑑賞方法で観て面白い映画については、今後も観ないし、

記事に書く気もしないのでご了承ください、ということです。



ちなみに、「菊次郎の夏」は、上で書いたような方法で観ればいい映画だと思います。

(だから、私は観たことを後悔しています)。

テレビで使い古された「感動するクリシェ」を多用し、誰でも「感情移入」することができます。

あざとさが目に付く、いやな映画です。

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2009年7月24日、Japan Foundationにて


ひどい映画だったので、以下、悪口だけです。

ただし、それだけじゃアレなので、「その2」で何か思いつきで書いてみます。


簡単にあらすじ。

露悪趣味のおっさんが、ひょんなことから自分を捨てた母親に会いに行く子供と旅に出る。

子供と同じ境遇を背負うおっさんは子供に自分を重ね、お互い心を開いてゆく。


前半は子供の視点で語られます。

ストーリーの切れ目ごとに絵日記のページみたいな画像を挿入し、絵日記風に進みます。

この画像、パステルカラーで大人が書いた子供っぽい字が書かれており、気持ち悪いです。

途中から視点が北野武演ずるおっさんに変わった後、

「俺、ワルで不器用だけど本当は優しいんだぜ」という吐き気のする話になります。

それからいわゆる「心温まる話」っぽくまとめておしまい。


大変チープな映画でした。

チープな芸人のチープなネタをチープに垂れ流し、

チープな感動話をチープに持ってきて、チープにお茶を濁したチープな作品です。


具体的チープは思い出す限り以下のとおり。

・チープな麿赤児のチープな舞踏…「おかあさんといっしょ」の体操コーナーのようです。

・チープなCGエフェクト…感動させる目的で使用したのなら、観客を馬鹿にした行為です。

・チープ久石譲のチープ音楽…チープなシンセサイザー音とチープな旋律がチープにでしゃばります。


というわけで、これは個人的に大変つまらない映画だったのですが、

下のリンクをクリックしてからリンク先のサイトでDVDを購入すると、

購入代金の一部が私のお小遣いになります。

だからクリックして買ってください。お願いします。

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現在私が住んでいるタイ・バンコクでは、

各国の文化事業財団によって映画上映会が催されており、

それぞれの国の映画を週に一度無料で観ることができます。

今、私が知っている限り、

・Alliance Francaise (フランス) 毎週水曜19:30から

・Japan Foundation (日本) 毎週金曜18:30から

2つの上映会があります。




このブログは、これらの上映会で観た映画を枕にしながら、

思いつきで何か書いていく予定です。



ブログタイトルはB級映画っぽくしてみました。

他にも「梅宮辰夫 セックス教団殴りこみ」など、

いくつか候補はあったものの、無難なところに落ち着きました。