リノベーションLABO -195ページ目

リノベーションLABO

2007年1月にスタートしたブログですが、株式会社リノベーションLABOのブログとして運営してまいりましたが、皆様御想像通リ妙齢となり、もともと商売には向いてないこともあり、しばらく冬眠…。


西洋漆喰の魅力

 

 

イタリアではマルモリーノと呼ばれる伝統的左官材に分類されます。     

古いベニスやフィレンツェの建物の修復などにつかわれています。

有名なメディチ家のヴィラ・メディチはこの材料を使って補修しています。出成分は石灰でシリカや大理石粉を加えてつくります。

 

高級ブティック・エルメスの新築・改装で幅広く仕上げに使われていますが、エルメス仕様の仕上げは特に難しく施工できる職人は日本では確か九州に一人いるだけだそうです。

上品な色むらと細かい砂粒の頭がみえます。表情はマットであまりツヤを出さないのが普通です。

 

本当の贅沢・ブランドにこだわるのであれば、やっぱこれでしょう。高級外車に乗って、ファッションも一流ブランドでキメ、高級家具に囲まれて、壁が500番のビニールクロスじゃ台無しでしょう。・・・とわたしは思うしだいです。

 

 

 

画像はTOD’S表参道(伊藤豊雄建築設計事務所)です。

 

 

畳表は、い草を綿糸や麻糸、合成繊維の糸で織ってつくられます。天然い草を用いず、合成樹脂(ポリプロピレンなど)や木材繊維紙と樹脂とで加工されたもの、塩化ビニル製の畳表もあります。

畳表にはJAS(日本農林規格)が定められていますが、畳表の緑色は、マラカイトグリーン等の着色料でつけられたものが多いです。

「青竹染料(マラカイトグリーン)」には重金属(ひ素,カドミウム)が含まれています。

 

前回述べたように畳床にはフェンチオンやフェニトロチオン(スミチオン)などの有機リン系殺虫剤が使われています。これらは徐々に室内に揮発し、室内空気を汚染する可能性があります。

これらの薬剤は1m2当たり、フェンチオンで0.7~1g、フェニトロチオンで1~1.5g程度使われています。
ところが水田でウンカなどの防除に散布されるフェニトロチオンの量は、1m2当たり約0.05gです。すなわち畳の防虫にはその20倍という高濃度で使われているのです。

東京都が調査した結果、防虫処理した新品の畳を入れた部屋の空気には、最高で1m3当たり7マイクログラムの殺虫剤成分が漂っていました。(室温30℃、畳の上10cmで採取。なお、1マイクログラム=100万分の1グラム。)農薬空中散布の安全基準は2マイクログラムですから、その3.5倍汚染されていたことになります。

本来の畳床は稲ワラで作られますが、この稲を栽培するために通常は農薬が用いられているのでその残留も問題です。無農薬栽培の稲ワラを畳床に使った畳も販売されています。

 


公団住宅で、畳に防虫剤が使われるようになったのは、昭和40年代始めに東京都内の団地でダニが異常発生したため、防ダニ効果を持つものとして有機リン系殺虫剤を使うようになったためで、それにならって、他の公共住宅でも使うようになりました。
また、同じく40年代始めに、東京都住宅供給公社の団地でケナガコナダニが大量発生し、それが契機となって同公社は発泡スチロール製の畳表を指定し、ワラ床以外の畳が普及していきました。

畳は人間の出す水分などをよく吸収しますが、それがオーバーフローしたときからは、カビさらにはそれを餌にしてダニの温床になり、梅雨末期に集中的に発生します。
サッシを用いた住宅は気密が高く、室内結露が起こりやすく畳も湿気りやすい。コンクリート造は建築後数年はコンクリート自体に水分が多いです。さらに畳を干す習慣がなくなった、というより団地では出来なくなったために、ダニが発生しやすくなったこともあります。
RCでなくとも気密が進んだ床の上に本物の畳を置くと、畳の下が蒸れます。畳の下に透湿性の悪い合板を敷くと、畳の下に黒カビが発生します。防カビ剤防虫剤入りのプラスチック畳が出回ってきたのも無理からぬことです。

 

カビやダニの発生は室内環境とくに湿度に原因があります。

カビは湿度が高いほど成長速度が速く、湿度100%が最も成長し、75%ではその半分、そして湿度が55%以下ではほとんど成長しません。
ダニは、温度・湿度が高いほど発生しやすく、湿度70%以上では発生が多く、逆に50%以下では発生がすくないです。

ただし、室温20℃で湿度50%以下であったり、室温25℃で湿度40%以下のときには、喉の粘膜の乾燥(口腔粘膜乾燥)がおこって繊毛の活動が低下し、風邪などへの防御機能が低下します。またインフルエンザウィルスは、湿度50%以上では不活性化されます。

室内での湿度は、50%前後が適正で、実際には40%~60%程度にした方がいいようです。

 

 

畳を使う場合には、薬剤を使わない畳を入手することがまず重要でしょう。

 


そして天日干しをまめにすることが最も良い防除方法のようです。そのためには、畳を移動しやすいようにしておくこと、家具を乗せない工夫もいりますね。


置き畳にしたり、畳の下に通気層をつくる方法がいいのでしょうか。


 


西洋漆喰の魅力

漆喰の主成分は消石灰であり、消石灰は石灰石から製造されます。

漆喰の主成分の消石灰は、壁面に塗布された後、長い間に空気中の炭酸ガスと徐々に化学反応を起こします。

化学式で書くと次のようになります。

 

消石灰 = Ca(OH) 2

Ca(OH)2 + CO2 = CaCO3 + H2O

 

H2Oは言うまでもなく水です。これは水蒸気となって蒸発します。

 

CaCO3とは炭酸カルシウムです。そして炭酸カルシウムとは石灰石です。

つまり、漆喰は年月の経過とともに石灰石に変化していきます。

ところが、上にも述べたように、漆喰の主成分の消石灰は、石灰石から製造されます。

ということは、石灰石から作られた漆喰は、元の石灰石に戻っていくわけです。

これは天然のサイクルです。こういうことを知ると、自然界には不思議なこともあるものだと思います。

 

同時に、こういう科学の知識がなかったはずの私たちの先祖が、漆喰を使っていたという知恵にも感心します。

石灰石は文字通り石です。しっくいは年月の経過とともにカチカチの石と化していくわけです。

前にも述べましたが、日本では、不思議なことに、石灰を含まないのに「漆喰」と商品名を付けている材料が売られています。

 

また、漆喰ではないのに漆喰だと思えるような商品説明をしている材料もあります。

 

しかし、そのような「漆喰モドキ」では、こういう天然のリサイクルは起こりません。

 

糊には伝統的には角又(つのまた)などが用いられます。

またスサと呼ばれる植物繊維を混ぜて補強もします。

漆喰は硬化とともに収縮するので、それを少なくするために川砂を用いることもあります。

スサや川砂・珪砂を混ぜるとテクスチャも変わってきます。

ヨーロッパの建築にも石灰が使われています、それは消石灰に川砂だけを混ぜた石灰モルタルです。

糊の有無を別にすると、日本の漆喰と同様な石灰の壁です。

ヨーロッパでは生石灰クリームも使われています。

生石灰を大量の水で消化させ、ペースト状にして、数ヶ月さらには数年寝かせたものです。

寝かせることで、消石灰の結晶が成長し、可塑性などの性質が向上します。この生石灰クリームは、消石灰に比べて、硬化後の収縮が少なく、表面硬度が硬く、コテによる艶が出やすい性質を持っているとのことです

ヨーロッパでは生石灰クリームも使われています。生石灰を大量の水で消化させ、ペースト状にして、数ヶ月さらには数年寝かせたものです。

寝かせることで、消石灰の結晶が成長し、可塑性などの性質が向上します。この生石灰クリームは、消石灰に比べて、硬化後の収縮が少なく、表面硬度が硬く、コテによる艶が出やすい性質を持っているとのことです。

 

この消石灰をイタリア語でグラッセロ(GRASSELLO)と呼びます。

いつも使用しているのイタリア漆喰の消石灰は、2年ほど寝かせたグラッセロを使っています。

コストは、粉体の消石灰の10倍ほどするようです。

(グラッセロは、イタリアの伝統的な石灰製造法で作られると言いましたが、イタリアでも、粉体による石灰を使ってイタリア漆喰を作っているメーカーはたくさんあります。)

 

石灰の既調合品は数種類販売されています。

 

ほとんどは現場で水と練り合わせて用います。

「消化」させるわけですが、実はこのときに熱を出すので、素人には危険を伴います。

生石灰クリームであれば、すでに水と合わされているのでそうした心配はいりません。

 


 

珪藻土自体は水を加えても乾けばまた土の状態に戻るけれども、石灰や石膏(せっこう)、セメントは固まります。その性質を利用して左官材に使われてきているのです。(これらに珪藻土を混ぜて左官することもできます。)

石灰、せっこう、セメント(ポルトランドセメント)は化学反応によって硬化します。

石灰は二酸化炭素と反応して硬化する(気硬性)。

石膏やセメントは水との反応で硬化します(水和反応)。

せっこうの化学成分は硫酸カルシウムで、それには結晶水の量によって3種類ありますが、普通「せっこう」というと焼せっこうの「半水せっこう」と、それに水を加えて硬化させた二水石膏(結晶石膏)とを指します。

 

半水石膏は水を加えてると10数分で発熱硬化します。

そのために左官に用いるせっこうプラスター(せっこう左官材)には凝結遅延材が加えられています(ボード用せっこうプラスターの凝結時間は1~16時間)。

せっこうプラスターは、乾燥・硬化による収縮が非常に小さいためにひび割れしにくい、中性または弱酸性なので乾燥後に油性ペイントが塗れる、結晶水があるために火災時に防火性能が大きいなどの特徴があります。

しかし施工時に長時間の練り置きができない、水や湿気によって変質しやすく耐水性がないという弱点もあります。

 

石灰岩や貝殻を焼成すると生石灰(きせっかい、せいせっかい)になる。

成分は酸化カルシウムです。

なお石灰岩からできたものを石灰(いしばい)、貝殻からできたものを貝灰(かいばい)と呼びます。


生石灰に水を加えると発熱膨張して消石灰になります。

またこの現象を消化と呼びます。

生成された消石灰の成分は水酸化カルシウムです。

 

消化には水を加える方法ではなく、湿った空気中で自然消化させる方法もあり、これによる消石灰は可塑性に富み品質が良いとのこと。

消石灰に水を加えて練り合わせ、壁に塗りつけると、乾燥後に空気中の二酸化炭素と反応して、もとの石灰石の成分である炭酸カルシウムになります。

 

消石灰を水で練ったものは粘性に乏しいので、作業性を向上させるためにこれに糊を加えたものが漆喰(しっくい)です。