最終回です。
今年のツールドフランスの見どころを私なりに(できれば簡単に)書きたいと思います。
まず、主要登場人物です。3人だけなので覚えてね。カッコ内はチームの略称と選手の国籍です。
(UAE/スロベニア)
ツールドフランス総合2連覇中の絶対王者。どこからでもアタックを仕掛けるのでライバルたちは油断ならない。ユンボやイネオスと比べるとチームのサポートメンバーが弱いが、そんなのお構いなしに自分でどんどんアタックしていく。
(ユンボ/デンマーク)
昨年総合2位。チームメイトのログリッチ(スロベニア)とダブルエースとして参戦。何年か前まで魚市場でアルバイトしていたらしい。ひょんなことからユンボに目をつけられチーム入りすると、あれよあれよという間にエースに上り詰めた。
(イネオス/イギリス)
2018年の総合チャンピオン。通称G。前述2人と異なり、36歳と大ベテラン。今期はアタックを仕掛けたりといったことはせずに、淡々と自分のペースを守って走っている。
今年の構図は、ポガチャルの1人舞台となるのか、それを阻止するために、ユンボまたはイネオスのチーム力でポガチャルを潰しにかかれるのかというところです。
で、第11ステージで、2つある山の1目で、ユンボがヴィンゲゴーとログリッチが2人がかりで次々とアタックをしかけそれにポガチャルがいちいち反応したため、2つ目の山でとうとうポガチャルの足が止まってしまい、ヴィンゲゴーと総合タイムで2分以上差をつけられるという事態に陥りました。
ポガチャルが山登りでちぎられるのを見たことがない(解説者)とのことで、これは物凄い衝撃でした。翌日のフランス紙も、ステージ優勝した選手ではなくポガチャルの失速を大々的に報じていたらしいです。ダイジェストの映像がこちら。3:35くらいからがハイライトの中のハイライトです。(黄色いジャージがポガチャル)
7/20現在、1位ヴィンゲゴー、2位ポガチャルでその差は2:16。ヴィンゲゴーとしては手厚いチームメイトに守られながらポガチャルだけをマークすれば良いので、そういう意味では楽ですが、ただ、それをねじ伏せる力があるのがポガチャルなので油断はできません。
全21ステージ中、20ステージが個人TTなので、個人対個人の戦いになりますが、19ステージまで今のリードが保てればアクシデントさえなければ個人TTもヴィンゲゴーが守り切れると思います。
それから最終21ステージはパリ・シャンゼリゼゴールなわけですが、これは慣習で、総合上位勢は20ステージまでの総合順位を崩さないようにゴールする(いわばパレードラン)ことになっているので、実質20ステージの個人TTで総合順位が決まります。
ゲラント・トーマスのことを忘れてましたが、優勝争いからは完全に脱落しましたが、4位との差も大きいので3位確定かなという感じです。
残り4ステージ。楽しみだ楽しみだ。
7/21 第18ステージ:山岳コース(ピレネー)
7/22 第19ステージ:平坦コース
7/23 第20ステージ:個人TT
7/24 第21ステージ:平坦コース(シャンゼリゼ)