遺言に従い実子を探したら…エムズ「二代目はニューハーフ」小沢仁志/ベル/美川憲一・OZAWA監督 | 東映バカの部屋

東映バカの部屋

東映制作作品を主体として書いていますが、たまに他の話題も…一人でも多くの東映ファンが生まれる事を望みます!

皆様、こんばんは。
 
 
勤務開始日の夜中です。夜になっても日中の不快感・多湿感が残ってはいますが本日は一日中殆ど気温が変わらず夏日にもならず過ごし易そうです。さて本日は此方の作品を…DVD化作品でAmazonプライムビデオ(日本統一対象作品)/U-NEXT(見放題対象作品)/Google Play/FODプレミアム/ビデオマーケット内に於いて有料動画配信及び動画販売が行われています。
 
 
「二代目はニューハーフ」平成25年5月25日公開・OZAWA脚本/監督兼任(=小沢仁志が企画・脚本・監督等々に携わった際の名義)・エムズ制作・オールインエンタテインメント配給。
 
 

 

 

「跡目は十数年前に勘当した実子に…」と云う遺言を遺した先代組長の言葉に従い探していた若頭の小沢仁志が目にした実子の姿はニューハーフ・ベル!(アメーバブログに参加されていますが、ここ1.2年更新が無いんですよねぇ)組員の中には「オカマを後釜になんて!」との反対意見が渦巻いていたものの小沢さんは先代の言葉を忠実に果たそうとしていた上に、ベルさんも当初は拒否をしていたものの焼香に訪れたのを切欠に組員達と打ち解け始め、更には勤め先の飲食店のママが本宮泰風が率いる暴力団の地上げ攻勢に泣かされている為助けて欲しいと懇願したり…しかし、跡目問題及び地上げ問題が組織内の裏切り者を生み、更にその者が事務所急襲による殺傷事件に関わった事で小沢さんの怒りが頂点に達したたけではなく、ベルさんの心に宿っていた義侠心が目覚め…

 

 

 
 
先ずは「差別の無い構成で描かれている事」が美点!何度も書いてはいますが平成中期以降は差別(及び障害・難病等々)を安易に押し売りの感動の材料に使う傾向が多々見受けられるものの、それを全て否定したかの様!又、生前の岡田茂・東映名誉会長は「機器はデジタル化されても作品はアナログのままでいい」と自著に記された事があるのですが、小沢さんがその言葉に忠実に従ったかの様な昭和の雰囲気で仕上げられた平成のヤクザ映画!新宿二丁目とヤクザの世界で生きる双方の者達の心情を知り尽くしているかの様な特別出演の美川憲一が場面数は少ないながらも作品を引き立てていますし「人の為と考えて行動し助けられてもヤクザに世話になってしまった事実に心の傷を負う者や厳しい視線を向け続ける者が多数存在する現実…それを理解した上で侠客となるか?堅気に戻るかの岐路に立つニューハーフの決断は?」「人の道に反する行為の確証を掴んだものの二代目候補には荷が重い…ならばと若頭が取った行動の奥深さ」等々、表向きのみの迫力では醸し出せない凄味や重厚感に溢れたアウトローの人間ドラマに仕上がっています、秀作!