弱者を助けても相手が悪けりゃ所払!東映京都「男の代紋」高橋英樹/待田京介・山下耕作監督 | 東映バカの部屋

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東映制作作品を主体として書いていますが、たまに他の話題も…一人でも多くの東映ファンが生まれる事を望みます!

皆様、こんにちは。

 

 

今朝の7時に勤務を終え、月曜日11時の始業時迄の休みです。通常は二週間毎の昼夜交代勤務ですが相棒の都合により俺は来週日勤/再来週夜勤、今月最終週で通常に戻ります。そして今日で禁煙一週間となりましたが何の苦も無く続いています。健康診断の際、医師から肺に関して一箇所良くない兆候があるものの、現状を維持すれば問題は無い為即座に記禁煙をする様に言われ思い切って…金が貯まると考えて、そして以前読んだ或る住宅メーカーの会長の言葉=三日坊主の継続の薦めを思い出して遣ったら案外簡単に行きましたし禁断症状もありません。

 

 

さて、東映作品に於いて「桃さん」と言えば「トラック野郎シリーズ」の菅原文太の他に、テレビドラマ「桃太郎侍」の高橋英樹も該当します(但し全員がそう呼んではいませんが)。BS日テレで定期放映されていますしAmazonプライムビデオ内・東映オンデマンド内で全話視聴が可能ですが、俺はこの「桃太郎侍」が大好きで何度観ても飽きません。そこで本日は高橋英樹が日活退社後に初めて出演した東映作品を…東映側の熱心な誘いを断りフリーで活躍を続けられてはいますが主戦場は東映と言ってもいいでしょう。未DVD化作品でU-NEXT(見放題対象作品)/Google Play/Apple TV+/Amazonプライムビデオ(東映オンデマンド対象作品)/YouTubeムービー内に於いて有料動画配信が行われています。

 

 

「男の代紋」昭和47年6月21日公開・村尾昭脚本・山下耕作監督・東映京都制作。

 

 

 

 

親分・大木実から謹慎処分を解かれながらも、弱者を見れば放って於けない上に喧嘩早いボンクラ野郎の王道と言える性分により大木さんの兄貴分・天津敏に歯向う結果となった高橋英樹は(敏さんの人力車がヒロイン・三ツ矢歌子の実子に怪我を負わせ、三ツ矢さんの亭主・名和宏に対しては賭場での借金を理由に追い込んだ上に殺害した為)仲介役の内田朝雄の尽力により江戸所払となり修行の旅に出ます。しかも、木曽福島で客人として逗留した老舗一家の元・親分で隠居の島田正吾が一目置く子分は、旅先でのつまらぬ経緯で仲違いとなった待田京介であった上に三ツ矢さんの生まれ故郷であった事から、三ツ矢さんを勘当した材木商である実父・水島道太郎との橋渡し役を務めます。そんな最中、関東大震災が発生し「資材を安価で提供し復興に貢献しようとする大木さん・これを契機に財を成そうと画策する敏さん」が共に木曽福島に乗り込み…

 

 

 

 

日活時代の英樹さんの代表シリーズ「男の紋章」更には「代紋・男で死にたい」もありましたので「男の代紋」の題目は似合っていますし集客力及び日活の客層にすんなりと受け入れて貰える方策であったのだと思います、しかもシリーズ化をも考えていたかの様な結末…しかし「志は高くても行動が伴わない発展途上の若き侠客の成長を描く「男の紋章」とは違った形での物語を構築しようとした、相当に出来がいい作品」ながらも「任侠映画の衰退・この路線を確立し王道路線とした東映が日活の二番煎じに出てしまったかの様な負の印象」を真面に被ってしまった為かこの一作で終わってしまいましたが、この作品を切欠に英樹さんと山下将軍は強固な信頼関係を結び(将軍が「英樹さんには義理がある」と別な役者が主演の仕事を断った事もある程だとか)数多くの東映制作のテレビドラマで主演を勤める事となったのですからその記念碑とも言えます。

 

 

そして、配役に関しては文句の付け様が無い程いい顔触れが揃っていますが、今回は苦しめられる側で奮闘し序盤で早々に退場する名和宏がやはりファンとしては目に焼き付く名演でした。そして、その名和センセイが善人芝居の真骨頂を見せ付けている鶴田浩二主演・山下耕作監督「博奕打ち・総長賭博」が現在YouTube内「東映シアターオンライン」に於いて3/22(金)21:00迄無料動画配信が行われていますのでこの機会に是非!