父親の仇討ちを勘当息子は完遂出来るのか?東映東京「鬼検事」高倉健/山村聡・関川秀雄監督 | 東映バカの部屋

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皆様、こんにちは。

 

 

昨日も休日出勤となり、明日11時の勤務開始時迄の休み中です。曇り空で時折降雨に見舞われる肌寒い天気です。月初の状況から今月こそは落ち着くかと思いきや週末になり状況はここ数ヶ月と何ら変わらぬ状況となっており「財布は幾分温まるが疲労は蓄積」となるのか…何とも言えぬ状況です。

 

 

さて本日は此方の作品を極々簡単に…

 

 

「鬼検事」昭和38年11月13日公開・村尾昭脚本・関川秀雄監督・東映東京制作。

 

 

未DVD化作品で今月よりAmazonプライムビデオ内「JUNKFILM by TOEI」で有料動画配信が開始されました。

 

 

 

 

 

造船疑獄を追っていた「鬼検事」の異名を持つ「クラウンの山村」こと山村聡…女房の荒木道子が生命の危険に晒されても「法に私情も情状酌量も無い」と一歩も引かぬ姿勢は後に実子ながらもヤクザとなり前科持ちともなっていた高倉健に生命を狙われる迄になります。しかし「親子の絆」はそう簡単には切れぬモノ…親分の沢彰謙の命令に従う様に見せかけながら恋人の岩崎加根子・山村さんの同僚判事の実子で新聞記者の今井健二と共に山村さんの生命を守ろうと尽力をした甲斐も空しく山村さんは殺され、その時を境に健さんは暗黒街で身に付けた手腕を持って「私刑」とばかりに造船疑獄の深い闇に足を踏み入れて行きますが、高い壁と強大な圧力が行く手を阻み遂に…

 

 

 

 

幼少時から山村さんの尺度に押し付けられ、在る事件の被告に対して情状酌量を認めなかった事が遂に親子の断絶に至りヤクザに成り下がりながらも、服役後堅気になりたいと思っていた所に飛び込んだ山村さんの死…親不孝を詫びながら暗黒街で会得した手腕を正義に生かして仇討ちと社会の塵の一つを葬ろうとする健さんのブレない硬質振りが際立っていますし物語も中々!美空ひばりを始めとする女優陣の相手役から後の任侠路線にも通じる寡黙さ・ハードボイルド振りが代名詞となりつつ在った時期の健さんの代表作品としても何ら遜色の無い作品です。そして「検事」山村さん「新聞記者」今井さん「ヤクザ」健さんが三者三様の追い詰め方を目論み、最後にどの方法でどの様に結実するのかを比べて観る楽しみも在りますし、沢たまきや宮園純子が所々で花を添えている辺りも見所!