高倉健・江利チエミ婚姻の切っ掛けはこの作品での共演!東映東京「恐怖の空中殺人」片岡千恵蔵 | 東映バカの部屋

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東映制作作品を主体として書いていますが、たまに他の話題も…一人でも多くの東映ファンが生まれる事を望みます!

皆様、こんにちは。

 

 

今朝の5時半に勤務を終え、月曜日20時の始業時迄の休みに入りましたが、積雪は相変わらず無いものん、今朝の冷え込みは秋田市内としてはかなり厳しいもの…特に俺の職場は市内内陸部の高台である為、帰宅時には先ず自家用車を暖機運転させ硝子の霜を取らなければならなかった程でした。

 

 

 

さて、本日は簡単に…皆様がご存じの通り、昭和34年から昭和46年迄、婚姻関係に在った高倉健・江利チエミ。

 

 

先日当方の記事で、梅宮辰夫の逝去直後に刊行された辰ちゃんの自著内より「健さんは包茎で、江利チエミとの婚姻直後に相談相手であった当時の東映東京撮影所所長に勧められ包茎手術を受けたものの…「うちのダーリンに何を言ったの!大事な所に包帯がぐるぐる巻かれている上に血で染まっているじゃない!どうしてくれるのよ!」と、チエミさんが東映に物凄い剣幕で乗り込んで来た!」(同時に「今迄誰も知らなかった話だろうし、健さんのファンの中には怒る方々も居られるかもしれない…しかし、健さんはこの程度の事を気にする様な心の狭い方ではないし「辰夫!とうとうバラしたな!でも、バラすとしたらお前だとは思っていたよ…」と言いながら天国で笑ってくれている筈」ともお話をされています)と引用させて貰いましたが、このお二方が婚姻する切っ掛け=出逢いとなった作品が此方。

 

 

 

「恐怖の空中殺人」昭和31年12月26日公開・高岩肇脚本・小林恒夫監督・東映東京制作。

 

 

未VHS/DVD化作品で有料動画配信も行われていませんが、東映chでの放映実績が複数回在ります。

 

 

 

 

 

 

※KINENOTEの作品案内は此方から

 

 

 

都内とその近郊で、落下傘を付けたままの遺体が複数発見される事件が発生し警視庁が捜査に乗り出すと、香港マフィアの存在が浮かび上がり、まだ駆け出しの刑事であった健さんは自ら志願をして「香港マフィアの東京の秘密拠点」と目を付けた佐々木孝丸が仕切る高級クラブに潜入すると…そこには「身元が判明した遺体男性の実娘」チエミさんが歌手として活躍をしており、更にはチエミさんの妹・中原ひとみはこのクラブと深い関係を持つ岡田英次が仕切るドライブクラブ(現在で言う自動車レンタリース業)に勤務。しかも「佐々木さん・岡田さんの実態に薄々感付いているチエミさん・疑惑の二人に対してチエミさん程警戒感を有してはいないひとみさん」と、姉妹には温度差が在りました。

 

 

そんな時、突如香港からやって来た「謎の人物」片岡千恵蔵…上納金納付に対する疑惑等々から、大ボスの「クラウンの山村」こと山村聰(山村聡と記載されている場合も在ります)の命を受け東京に来て一切を仕切り始めますが、佐々木さん達は千恵蔵御大の思考・指示等々に不満を持ち始め殺害計画を実行したものの失敗!

 

 

実は千恵蔵御大は警察関係者で、数年前から香港の組織に潜入し壊滅の機会を狙っていたのです。果たして組織を壊滅に追い込めるのか?そして潜入した健さんや、確実に身の危険に晒されつつあったチエミさん・ひとみさん姉妹の運命は?

 

 

 

 

 

 

「東映の重役俳優」千恵蔵御大を主演「東映東京撮影所の次世代のスター」健さんと「既に人気歌手の仲間入りをしていた」チエミさんを助演に迎えた「年末年始興行に相応しい顔ぶれ」ですし「千恵蔵御大の代名詞の一つとなっていた「多羅尾伴内シリーズ」を「変装をしない多羅尾伴内」として再構成した様な趣」と言えば雰囲気を掴んで貰い易いものと思います。

 

 

「デビューから日が浅く経験値はまだまだではあるものの、健さんを軌道に乗せ、東映現代劇の新しいスターとして一日でも早く定着させたい」と云う東映側の思惑と焦り(特に「人気シリーズを数多く抱えていた東映京都撮影所」に対して「当作品公開の数年後に岡田茂・前東映名誉会長に「日本一最低の撮影所」とも言われてしまった、動脈硬化を打破出来ずに引き摺っていた東映東京撮影所の焦り」は相当なものであったと推測をします)が「この顔触れを実現させた」のでしょうが…残念ながら作品としての出来は及第点をぎりぎり超えた程度(私感)。物語の脈略が掴み難い上に惰性で進んでいるかの様で「千恵蔵御大とチエミさんの人気に頼り過ぎたのでは?」と感じる程。

 

 

それでも「健さん・チエミさんの婚姻の切っ掛けとなった作品」「脂が乗りに乗っていた時期のチエミさんの華麗なステージ場面と、当作品制作・公開当時19歳にして確かな芝居を見せている」「悪役として名を馳せる前の神田隆の善人芝居」「南原伸二(後の南原宏治)・今井俊二(現・今井健二)等々、当作品の後に制作された東映作品群に於ける重要役者陣の初々しい芝居が堪能出来る。更に南廣の見事なドラムテクニックも楽しめるおまけ付き!」「相変わらずの貫禄と安定感で見せる千恵蔵御大」等々、局部的な見所は多い為、損はさせぬ作品です。