名和宏大暴走!東映異常性愛路線に感化されたロマンポルノ転換前の日活成人映画「女浮世風呂」葉山良二 | 東映バカの部屋

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東映制作作品を主体として書いていますが、たまに他の話題も…一人でも多くの東映ファンが生まれる事を望みます!

皆様、こんにちは。

 

 

休み二日目…平年よりは温暖とは云え昨日は午後から積雪となりましたが、今日になり融解は既に始まっており雪寄せの必要は無し!毎年この様な冬季であればいいのですがねぇ。

 

 

 

昨日は記事更新後、スマートフォンの機種変更に…前の機種は画面の幅が広過ぎて片手での操作が難儀であった為、縦長画面の機種(NTTドコモ・Xperia5)にしました。料金診断次第で「格安キャリア」への変更を検討していましたが、半年程前に出た結果は「メールよりも通話が圧倒的に多く(親類・悪友・業務等々、ほぼ全ての遣り取りは通話で、月平均3時間を超えています)データ通信量が少ない(ゲームは一切遣りませんし、動画や音楽鑑賞をスマートフォンで行う事は有りません)=格安キャリアへの切り替えは現状よりも料金が高くなる」となり、俺の場合は「現状のままが最善」となりました。

 

 

機種変更の際は何時も同じ家電量販店の若い女性にお願いをしているのですがこれで四台目…既に8年程の付き合いになりますが、話をよく聞いてくれて答えも的確かつ押し付けが一切無く、俺の馬鹿話にも乗って来るだけに留まらず自ら仕掛けて来る事も多々!「物売りの基本・人間関係の基本」をよく知っている子ですので「買うなら絶対この子から!」となってしまいます。

 

 

食料品や雑貨、書籍等々は何処から購入してもいいですが、電化製品・自動車等々は幾ら安価でもネット販売や遠方の業者では買う気が起きない…直接見て触れて、気心の合う方から購入する姿勢を今後も継続していきます。最近はこの様な傾向は希薄ですが「古き良き信頼関係の一つ」ですから大事にして行きたいものです。

 

 

そして昨日は職場から「休日出勤要請の連絡」が有り、明日の夜は勤務となりました。

 

 

 

さて…新東宝出身の石井輝男監督が手掛け、一世を風靡した「東映異常性愛路線」ですが、この頃「異常性愛路線」の他に「仁侠映画路線」「現代やくざ映画路線」「妖艶歌謡路線」「スケコマシ路線」「東映まんが祭り」等々の好調により「映画業界では唯一、劇場公開映画で黒字を弾き出していた東映」を「真似ろ!」と檄を飛ばされていたらしい当時の日活。

 

 

当然ながら、この「異常性愛路線」も真似る事となり、スマッシュヒットを叩き出したと言われる「日活ロマンポルノ転換前の成人映画」が、今月/令和2年2月の衛星劇場「日活ロマンポルノ傑作選EXTRA」の枠内で放映されています。

 

 

「名和センセイ」こと名和宏が大暴走!

 

 

 

「女浮世風呂」昭和43年7月10日公開・山崎巌脚本・井田探監督・日活制作。

 

 

未VHS/DVD化作品で有料動画配信も行われてはいませんが、先述の通り衛星劇場に於いて本日以降、1/22(水)03:15・1/31(金)01:45(スカパー!・各ケーブルテレビ局・ひかりTV等々全てを経由して視聴が可能です)2/9(日)02:15・2/26(水)01:45(スカパー!経由のみ。但しプレミアムサービスは視聴不可)に放映されます。

 

 

 

 

 

 

 

※KINENOTEの作品案内は此方から

 

 

※衛星劇場の令和2年1月分の作品案内・放映日時案内は此方から/令和2年2月分の作品案内・放映日時案内は此方から

 

 

 

舞台は徳川五代目将軍・徳川綱吉の時代の江戸…「天下泰平」とは言いながらも「厳格な士農工商制度の施行」加えて「生類憐みの令により、動物を虐めて罰せられる民衆」は「弱者を虐めても不問の特権階級・上級武士等々への不満」を抱えていた上に、ありとあらゆる娯楽を奪われてしまっており鬱憤は溜る一方でしたが、唯一「心の拠り所」となっていたのは、男女混浴の「浮世風呂」。

 

 

夜ともなれば、好色家が浮世風呂の女性達の肉体を貪っていたのですが、丁度その頃、江戸とその周辺では若い女性達が次々と姿を消す事態が発生し、或る長屋に住んでいた二本柳敏江もその一人…同じ長屋に住んでいる遊び人の葉山良二と大工の岡崎二朗は二本柳さんの捜索を進めていきます。

 

 

そこから浮かび上がって来たのは「寺社奉行」名和センセイが悪徳商人達と手を組み、誘拐した若い女性達を浮世風呂に送り込んでおり、更には「密輸の代償」として外国人に売り渡されていた事実!更に「密輸の便宜」として外国人から「金髪女性」を献上されていた事も発覚!

 

 

 

 

 

 

「遊び人」の葉山さん…実は幕府目付役の下で行動する隠密!名和センセイを追い込む為に本格的に動き出しましたが名和センセイでは相手が悪過ぎた…序盤で尼との同性愛を目撃した際の事を餌にして、大奥女中の内田高子を自らの物にして「最小限の処分」で済む様に画策を行うのです。

 

 

 

 

 

 

「葉山VS名和」果たして何方が笑うのか?そしてこの事件を切っ掛けに「浮世風呂」の処遇はどうなるのか?

 

 

 

当作公開時点で東映では既に「大奥㊙物語」「続・大奥㊙物語」「忍びの卍」「徳川女系図」「尼寺㊙物語」と云った「雰囲気が近く、当作品の演出に影響を与えたと思われる作品」が公開されていましたが「狭い範疇かつ中々明かされる事の無かった世界の秘め事を暴く感覚=観客目線・市井の目線ではあるものの知りえなかった世界を覗き見させる事を宣伝文句とし鑑賞意欲を沸かせる類である感覚」が強い…対して当作品に関しては「㊙の世界に市井の視点を加え、遠山金四郎を思わせる人物を葉山さんに演じさせると云う既存の手法の組み合わせで、東映との差別化を図った日活制作陣の真摯振り」がきちんと伝わって来ますし「結末で更に庶民の楽しみを幾分奪う結果となった流れ」は当作の後に制作された東映京都「明治・大正・昭和 猟奇女犯罪史」「徳川セックス禁止令・色情大名」「エロ将軍と21人の愛妾」等々の制作現場に少なからず影響を与えたと推測をします。

 

 

 

そして先述をした「名和センセイの大暴走」は見物!

 

 

冒頭に登場した金髪女に酒を薦められてもグラスを即座に置き、強引に女体を貪り抜群の性技を披露する野郎振りはさすが名和センセイ!

 

 

東映京都制作「現代ポルノ伝・先天性淫婦」「徳川セックス禁止令・色情大名」の前に金髪女性を手籠めにしていた作品が存在していた事は初めて知りました。

 

 

この「東映京都制作の二作品」に出演をされたフランス人のポルノ女優であったサンドラ・ジュリアンとは共演だけに留まらず「京都での世話役・案内役」も務めたらしい名和センセイですが(徳間書店・刊「東映ピンキー・バイオレンス浪漫アルバム」内における名和センセイ自身のお話より引用)「例え芝居の相手であっても自らの裸体を貪られるのは抵抗が在る筈!ましてや異国人ともなれば尚更」…名和センセイが「女浮世風呂」でも「異国人との交尾担当に選ばれた俳優」であったのは、その人間性を熟知していた古参の日活制作陣に買われ、相手の女優にもその人間性がきちんと伝わったからであるとも感じます。

 

 

安定性抜群ですが決して品を失わない狡賢さと色情振りは作品に安心感をも与えている様な雰囲気ですし、他作品と決定的に違うのは「最後迄悪党のままで暴走を完遂している事」!

 

 

「上機嫌での不気味さを加えた最後の笑顔で、悪役の真骨頂を見せた名和センセイ」恐らく至福の時であったでしょうし「役者の門を叩き、主演作品をも用意してくれた日活が経営に苦悩している中で当作品がスマッシュヒットとなり、幾分かでも日活に貢献が出来た事」は心から喜んだとも思います。

 

 

 

尚、当作品には「当時のピンク映画の女優陣」が多数出演をしていますが、谷ナオミも出演をしていますのでお見逃し無く!