悪役・今井健二の魅力と善人役の代表「第7の男」「新網走番外地」 | 東映バカの部屋

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東映制作作品を主体として書いていますが、たまに他の話題も…一人でも多くの東映ファンが生まれる事を望みます!

皆様、こんばんは。


水曜から金曜迄は日勤。

連日8~20時のフル残業。

今日からは夜勤で恐らくフル残業(20~翌朝8時)、来週火曜の8時~金曜8時の72時間休みになるでしょう。

従って、今晩は中休みみたいなもので夜更かし、夜勤に備えて時間調整です。



俺は映画やドラマを見る際に楽しんでいるのは、流れや主役の演技の他に、悪役を中心とした脇役がどんな活躍、いい演技をしているのかを見る事。

寧ろこれが一番好きかもしれません。

その為に同じ作品を何度も見ています。


そんな中でも、特に好きな悪役の一人が…



今井健二。



東映第二期ニューフェイスで健さんの同期。


元々は二枚目スターの候補でしたが序々に悪役にシフトし、日本を代表する悪役の一人となりました。

最近は映像作品では見掛けませんが、舞台中心の活躍と聞いた記憶が有ります。



この画像はCS・ファミリー劇場で何度も放映されている「第7の男」(昭和40年・フジテレビ/東北新社。本放映13回、現存本数15回。今日現在も平日7時より放映中)。


今井健二唯一のテレビ主演作で、テレビの論説員等の仕事兼探偵。

様々な事件を解決に導く善人役。


「これが本当にあの今井健二?」と思わせる位の善人役で格好いいもんだから益々惚れ惚れしてしまいます。


そして、今井健二の東映での演技で最も好きなのは…

「新・網走番外地」(昭和43年・東映東京。健さん主演。DVD化されています)で演じた、在日中国人の卸商人。






いい笑顔でしょ。

健さん演じる末広の妹の婚約者で、砂糖の高騰に音を上げていた闇市の店主達の為にたった一人で立ち上がり、安く売りわけます。

しかも、売春婦だった時代から(末広との再会を機に足を洗う)末広の妹を支え、心から愛していた「絵に描いた様な善人」。(因みに本作では山本麟一や沢彰謙も善人役)


しかし、それが為に三国人組織の手にかかり、結婚目前に殺されます。

その悪の親玉は水島道太郎、そして…金子信雄。(やはり…ってな感じ)


この後も少ないながら善人も演じてはいましたが、様々なタイプの悪人を演じ続け、ヤクザ映画や刑事ドラマ、時代劇には欠かせない悪役俳優になっていきます。


下の写真は「博徒外人部隊」(昭和46年・東映東京。鶴田浩二主演)より。




新網走とは打って変わり、悪に入りきった表情。


そして「西部警察」にも登場。

下の写真は昭和58年放映のパートⅡ・日本全国縦断ロケ第4弾・名古屋ロケより。



偽札作りのボス。

人質を殺す為にやろうとしたのがこれ。


あの有名な「煙突倒し」。




他にパートⅠでは佐原健二演ずる朝比奈の経営する「コーナーラウンジ」の歌手・薫(幸田薫)を拉致誘拐する役など、西部警察でも人気の高い回での活躍が目立ちました。



映画では殆ど東映系、ドラマは東映主体ながらも各社の作品に数多く登場しています。

もうそれらの全てが名演といっていいものばかりですので昭和の作品をご覧の際は画面の隅々迄探してお楽しみ頂きたく思います。



今井健二に限らず、同じ楽しみ方で数多くの悪役の名演とそれらの方々が演じた善人役の素晴らしさを一人でも多くの方に知って頂きたい…

そして、これが今の作品には無くなりつつある昭和の作品の楽しみ方と面白さであり、大きな魅力…やめられません。


機会が有れば、他の悪役俳優の名演も記事にします。