8月30日は総選挙の日ですが、同時に最高裁判所判事の国民審査も行われます。
中学校の公民で習ったはずですが、普段はすっかり忘れてしまっていますが、『最高裁の裁判官は、任命後初の衆議院議員総選挙の投票日に国民審査を受け、その後は審査から10年を経過した後に行われる総選挙時に再審査を受ける』という制度です。
いつもは投票所に行って、国会議員の投票をした後に国民審査の投票用紙も渡されて、はじめて思い出すという有様です。
選挙は誰に投票するかを事前に考えてから行きますが、こちらはすっかり忘れていますから事前準備などはしたことはありません。
ですので、誰かに「×」を付けるということも出来ずいつもは白紙で提出してきていました。
(不謹慎ながら何度か適当に2~3個 ×を書いてみて、翌日の新聞で結果を見て、このうちの1つが俺だな・・・なんてことはしたことがありますが
)
しかし実際には、判事がどういう考え方を持っているかというのは非常に重要なんですね。
法律が定められるのは国会ですが、実際の運用上に必要な線引きは実質的には裁判所が「判例」という形で決めているのです。
例えばどこまでが無罪で、どこからが有罪かとか、執行猶予がつくのかつかないのかだったり、民事上の争いについてはどのような決着をつけるか、その程度など、そういった細かな判断・裁量の程度までは法律で決まっておらず、一つ一つの「判例」の積み重ねによって決められていくのです。
優秀な弁護士になると過去の判例の膨大な記憶、あるいは記憶を辿っていく思考プロセスのようなものが非常に優れていて、それらから作戦を考えたり、落とし処を考えてまた作戦を考えたりということが出来るものなのです。
そうした重要な「判例」を決める裁判官というものについてもっと我々は関心を持つべきなのだろうと思います。
もちろん地裁や高裁などの判事の人事をどうこうすることは出来ませんが、少なくとも最高裁判事については、選挙と同じく国民に与えられた権利としての一票をきちんと行使しなくてはならないと考える今日この頃であります。
さて、この国民審査に向けて「一人一票実現国民会議」というグループが活動を始めています。(PCサイト
、携帯サイト
)
国政選挙における一票の重みが地域によって(人によって)格差があることは周知に事実ですが、なかなかこれを是正するという動きにはなっていきません。
進まない理由としては、政治サイドの動きの鈍さもありますが、最高裁が現在の状況については違憲ではなく、有効であるという判断をしていることも原因の一つであります。
今回の動きはその判断をした判事の中でも特に一票の格差是正に消極的な2名の最高裁判事(那須弘平氏、涌井紀夫氏)に「×」をつけましょう、というものです。
一人一票実現国民会議のサイトでは、自分(の住んでいる地域)が一人何票分の権利を持っているのかを、簡単に調べることが出来ます。(衆議院で権利が最大の選挙区である高知3区を「1」として計算しているらしい)
ちなみに私は、
衆議院 0.48
参議院 0.23
という結果でした。
理屈上は分かっていたつもりですが、改めて数字を突きつけられると
とします。
もちろん一票の格差の問題以外にも、判断材料はありますので、その問題だけでこの両名を「×」にするというのは間違っているのかもしれません。
あるいは他にも「×」をつけるべき判事がいるのかもしれません。
今回は15名の最高裁判事のうち、9名が国民審査の対象となっているそうです。
日経新聞では23日付の朝刊で担当した裁判の詳細を掲載予定だということです。(他の新聞等でもその前後に掲載されることと思います。)
今回はそれらを見てきちんと自分なりの考えをもって投票所に向かいたいと思っています。