<まえがき>
①ブログ漫画【芸人と結婚しました!】
が原作の二次創作小説☆
(※七瀬のブログ友達である漫画家の【ゆうゆう】
こと【カキウチさん】
に捧げます☆)
②原作のブログ漫画【芸人と結婚しました!】
に基づき再構成してます☆
(※人物・団体・出来事、心理描写等、原作漫画を元に再構成してま~す☆)
③原作にないお話は基本的にフィクション☆
(※心情や情景等、原作漫画や現実とは異なる描写を大幅に加筆☆)
④著作権は七瀬及び漫画原作者【カキウチさん】
に帰属☆
(※無断転載は原則禁止ですよ~。どうしてもって時は著者に許可申請をお願いします☆)
以上の事をOKな方は、拙い文で恐縮ですが、読んでいって頂けると嬉しいです。
(※小説作成・掲載&漫画のカット使用を快諾、イラストまで寄稿してくれたゆうゆう、本っっ当にありがとう(≧▽≦)
※目次&あらすじはコチラ
以下、小説本編始まり始まり~☆
********
原作漫画&イラスト
:【カキウチ ユウコ】
小説著
:【七瀬 夏葵(ななせ なつき)】
小説版【芸人と結婚します!】18
特別編「自転車男」part.2
彼女が目を覚ましたのは、もう夕方に差し掛かろうかという時間だった。
タカタはというと、あれから彼女を布団に寝かせ、自分は一晩中部屋の掃除に明け暮れていた。
彼女が目を覚ました時に送ってあげないといけないから。
・・・・・・というのは建前で、本当は単に気持ちが落ち付かなかったせいだった。
何しろ女性と手を握った事すらないタカタの事である。
成り行きとはいえ、目の前で女性が眠っているのだ。
落ち着いて寝られるだけの図太さなど、とてもじゃないが持っていない。
そんな訳で、結局彼女が目を覚ますまでひたすら起きて待つ、という選択肢を選ぶに至ったのだった。
「気分はどうです?あの、ほうじ茶どうぞ。二日酔いにいいらしいですよ」
彼女が寝ている間にコンビニで買って来て置いたそれを差し出すと、彼女はガバッと頭を下げた。
「すいませんっ!!私、とんだご迷惑をっっ!!」
「いやいやっ、そんな!顔あげて下さい!僕はただ、貴女を泊めただけですから・・・・・・」
タカタの言葉に、彼女はふるふると肩を震わせながら顔をあげた。
―――――えっ!!??
ドキン!!!!
顔をあげた彼女を見た瞬間、タカタの胸が大きく高鳴った。
――――― ま、まさかこんな・・・・・・。
昨夜は介抱するのに精一杯で、全然気付いていなかった。
初めてまともに見た彼女の顔は、物凄いハイレベルな美人だったのだ!
「あ、あの・・・・・・。ホントに、ごめんなさい。私・・・・・・」
言葉を失い固まっているタカタを前に、彼女はおずおずと口を開いた。
抱きしめたくなるほど可憐なその様子に、タカタは思わず動揺し、ブンブンと手を振りながら言った。
「とと、とんでもない!酔っちゃったのは貴女のせいじゃないですし!き、気にしないで下さい!!」
そう言った途端、彼女の顔がポッと赤く染まった。
「あ、ありがとう、ございます・・・・・・」
そんなこんなで、タカタは彼女を駅まで送っていく事になった。
「へー、バイトでキャンペーンガールやってらっしゃるんですか~!!」
「は、ハイ、一応……」
彼女の名はナミさん。
昨日のイベントには、キャンペーンガールの仕事として来ていたのだという。
「どおりでおキレイだと思いました」
「い、いえそんな……」
ナミの顔がポッと赤く染まり、二人の間に柔らかな空気が漂った。
「あのっ、タカタさんは芸人さんなんですよね?」
「あ、ハイ!まだまだ新人ですけど……」
「でも、凄いですよ!芸人さんなんて、誰でもなれるものじゃないし……」
「そ、そうかな……」
思わず照れ笑いを浮かべたタカタに、ナミは爽やかに笑いかけた。
「そうですよ!夢に向かってる人って、私、凄いと思います!」
「あ、ありがとうございます……!!」
――――― ま、まさかこんなふうに言ってもらえるなんて……!
タカタの胸に、言いようのない感動が広がったその時だった。
いつの間にか、目的の駅に辿り着いてしまった。
「あ、あの!ホントにありがとうございました!!」
ペコリと頭を下げた彼女に、タカタは照れながら頭をかいた。
「いやぁ、そんな、大した事してないですから・・・・・・」
すると、ふいに彼女が携帯電話を取り出した。
「あの!お礼をしたいので、良かったら携帯の番号を・・・・・・」
顔を赤らめながら言われ、タカタは思わず舞い上がるような気持ちで携帯電話を取り出した。
「・・・・・・あ!は、ハイ!!ど、どうぞ!!」
携帯電話の赤外線通信を使い、互いのプロフィールを交換し合った。
「それじゃ、また・・・・・・」
ありがとうございました、と何度もお礼を言って改札の向こうへ消えていく彼女を見送り、タカタはしばし呆然とその場に立ち尽くした。
――――― ゆ、夢じゃないよな・・・・・・?
思わず頬をつねると、しっかり痛みが走った。
タカタはポケットに入れていた携帯電話を取り出し、すかさず電話をかけ始めた。
トゥルルルル・・・・・・!
数回の呼び出し音の後、ガチャリと音がして電話が通じた。
『ハイ』
「カキウチさん!!ちょっと、聞いて下さい!!」
電話に出たカッキーに、タカタは興奮した様子で昨夜からの一部始終を話して聞かせた。
『自転車男キターーーーーー!!』
電話越しに響いた素っ頓狂な声に、タカタは思わず驚いて叫んだ。
「ちょっ、カキウチさん!?何ですかいきなり!!」
するとカッキーは、興奮しきった様子でまくしたてた。
『だってタカタさん!それってまるっきり【電車男】のエピソードっぽいじゃん!』
自転車を愛用しているタカタだから、【電車男】ならぬ【自転車男】。
この流れはどう考えても恋愛フラグ立ちまくりだと言うカッキーに、タカタは戸惑いがちに言った。
「え~~、でもそんな簡単に恋愛に発展するとは・・・・・・」
『何言ってんの!?断然脈ありだって!!』
ラスボス並みにハイレベルな彼女とのデートに備え、服を新調すべきだと主張するカッキーの勢いに、タカタは思わずアワアワと慌てまくった。
「ええっ、まま、また服買うんですか!?」
『そりゃそーだよ!!しっかり気合入れていかなきゃ!!』
――――― こうして、【自転車男】の物語が幕を開けた。
年齢=彼女いない歴の【電車男】ならぬ【自転車男】と、【エルメスさん】ならぬ【ティファニーちゃん】との恋物語。
主人公たるタカタは、彼女、【ティファニーちゃん】こと【ナミさん】とのデートに向け、カッコ良く変身するべく服を買いに走ったのだった。
カッキーという心強いアドバイザーを味方に、走り出したタカタの恋。
話を聞いた優しい先輩の心遣いで、デート用にとプラネタリウムのチケットも手に入れ、いよいよ明日はデートというその夜。
タカタは窓際に置かれた机に頬杖をつき、ほぅと一つ溜め息を吐いた。
「夢じゃ、ないんだよな・・・・・・」
プラネタリウムで女性とデート。
そんなロマンチックなシチュエーションで、しかも隣にいるのはとびきりの美人。
『タカタさん・・・・・・。私、初めて会った時からあなたの事が・・・・・・』
『ナミさん、僕も・・・・・・』
キリッと答え、彼女を抱きしめる自分・・・・・・。
「うほーーーーーー!!!!」
駆け巡る妄想に、タカタのテンションはMAXに高まっていた。
妄想はしょせん妄想だと分かってはいても、もしかしたらという期待はやっぱり捨てきれない。
「頑張るぞーーーーー!!!!」
運命のデートを前に、気合を入れるタカタなのだった。
********
小説版【芸人と結婚します!】18
特別編「自転車男」
(完)
続きへ⇒【19】
前回へ⇒【17】
最初へ⇒【1】
********
<原作ブログ漫画のご紹介>
今回のお話の元になった
【カキウチさん】
のブログ漫画はこちら!
⇒【自転車男キター!7】
⇒【自転車男キター!8】
⇒【自転車男キター!9】
⇒【自転車男キター!10】
⇒【自転車男キター!11】
⇒【自転車男キター!12】
<原作漫画ブログのご紹介>
七瀬のブログ友達である【ゆうゆう】こと【カキウチさん】 は、
とってもあったかい絵柄とストーリーの漫画を描いてるアメブロガーさんです!
ほぼ毎週月・木の2回、AM6:00に更新!
是非読んでみて下さいね☆
【カキウチさん】 のエッセイ漫画ブログはコチラ
<小説開始告知漫画のご案内>
原作者【ゆうゆう】こと【カキウチさん】
が
小説版【芸人と結婚します!】の告知漫画を描いてくれました!
七瀬のイラストまで描いて下さったカキウチさんの告知漫画はコチラです!
(※漫画の中の七瀬は実物から美化200%のピグを元にしたイメージイラストですよーw)
********
<ランキングサイト参加中☆>
良かったら投票して頂けると嬉しいです☆
※バナークリックで【人気ブログランキング】へ接続し自動投票となります。
(※バナー非表示な方はコチラから⇒【人気ブログランキング】
へ)
<ブログ内記事案内>
◆記事更新案内詳細はコチラ
◆曲動画紹介記事最新版はこちら
※携帯電話では画像が再生出来ない場合がございます。
◆癒しの音楽動画転載中☆
YouTubeより癒しの音楽動画を転載させて頂いてます。
◆読み切り作品のご案内はこちら
⇒☆掲載作品一覧&御挨拶☆
(↑※2011/3/19(土)更新!)
◆長編・中編作品の御案内はこちら
◆記事一覧はこちら