<七瀬より更新遅れ気味のおわび>


小説版【芸人と結婚します!】の更新を楽しみにして下さっていた方々、更新が遅くなってごめんなさい!

七瀬家はただいま春の農作業中でとてつもなく忙しく、なかなか小説にゆっくり取り組めないのです。

月・木の朝イチにアップするのはちょっと難しい状況かもしれないので、今後も更新が夜遅くなる場合が多々あるかもしれません。

私事都合で大変申し訳ございませんが、ご了承の上お待ち頂けると大変有り難く存じます。

拙い文で大変恐縮ではございますが、今後とも小説版【芸人と結婚します!】をどうぞ宜しくお願い申し上げます。


<まえがき>この小説は・・・


①ブログ漫画【芸人と結婚しました!】 が原作の二次創作小説☆
(※漫画家で七瀬のブログ友達である【ゆうゆう】 こと【カキウチさん】 に捧げます☆)
②原作のブログ漫画【芸人と結婚しました!】 に基づき再構成したセミフィクション
(※人物・団体・出来事、心理描写等、原作漫画を元に再構成してま~す☆)
③人物の心情や情景等、原作漫画や現実とは異なる描写を大幅に加筆
(※原作のイメージと違う恐れアリ!!ご注意ください)
著作権七瀬及び漫画原作者【ゆうゆう】 こと【カキウチさん】 帰属
(※無断転載は原則禁止ですよ~。どうしてもって時は著者に許可申請をお願いします☆)


以上の事をOKな方は、拙い文で恐縮ですが、読んでいって頂けると嬉しいです。


(※私の小説作成・掲載許可を快諾してくれたゆうゆう、ありがとうね~(^o^)/)


以下、小説本編始まり始まり~☆


※最初の話はコチラ⇒【1】
※前回の話はコチラ⇒【2】

※目次&あらすじはコチラ

 ⇒小説版【芸人と結婚します!】目次


********


原作漫画&イラスト

 :【カキウチユウコ】
小説著

 :【七瀬 夏葵】


小説版【芸人と結婚します!】
~第一話「出会い」Part.3~



「その格好!ダサいを通り越して格好いいですよ!!」


そう言って笑うカッキーに、タカタはおずおずと口を開いた。


「……あの、ちなみに僕、まだ童貞なんです」


「ウソォ!!マジで面白~~い!!」


大笑いするカッキーに、タカタは思わずはぁ~っと溜め息を吐いた。


―――――やっぱり僕はこういう需要……。


いわゆる『お笑いキャラ』担当。
自分はそういう位置にいるのだと、わかってはいても、目の前で大笑いされると、やっぱりちょっと辛いものがあった。

―――――僕だって、好きでこうなワケじゃないのにな……。


好きで童貞なワケじゃない。
たまたま両想いになれる機会に恵まれなかっただけなのだ。


―――――仕方ないけど、やっぱりキツイなぁ……。


初対面のカッキーに童貞な事を打ち明けて笑われる。
半ば予想していた展開とはいえ、こうして現実のものとなるとやはり辛さが先に立ってしまう。


――――――けど……。


もしかしたら。
ひと筋の望みを託し、タカタは口を開いた。


「あの……、こ、後学の為にお聞きしますけど……」


「?」


疑問顔のカッキーを前に、ためらいがちに言葉を続けた。


「……カキウチさん、か、彼氏は……いるんですか?」


「あ、ハイ!います」


間髪入れず返って来たキッパリした返事に、タカタの表情がズーンと暗くなった。


―――――あ~、ハイハイ、了解です……。


何やら諦めに似た感情を胸に渦巻かせるタカタを尻目に、カッキーはニッコリ笑いながら言葉を続けた。


「タカタさんの片思い……、応援したいけど、彼女つくって欲しくないかも」


「へっ!?それってどういう……!?」


―――――まま、まさか、僕の事っ……!?


淡い期待を抱くタカタさんに、カッキーがとびきりにこやかな笑顔を向けた。


「だってタカタさん、童貞のままの方が絶対面白いもん!!」


ニコニコ笑いながら言うカッキーを前に、タカタはぷるぷると小刻みに全身を震わせていた。


――――― こ、コイツ……、人ごとだと思って……!!


正直、自分がモテるタイプだとは全く思えない。
だが、こうもキッパリ『童貞でいた方が面白い』などと言われては、男として気分が良い筈がない。


―――――でも、今はワラにもすがりたいんだよな……。


溜め息を吐き、タカタは目の前でゲラゲラ笑うカッキーを見つめた。
どんな失礼な事を言われようと、相手は女性である。
片思いと失恋ばかりを繰り返して来た彼にとって、女性の相談相手はとてつもなく貴重だった。


――――― 何とか助言を貰わなきゃ!!


もう彼女いない歴=年齢はご免だ!
そんな思いが彼の心を突き動かしていた。


「そ、そんな事言わないで応援して下さいよっ!!!!」


必死に言葉を紡いだタカタに、カッキーはピタリと笑いを止めた。


「……僕、マジで今年は幸せになりたいんです」


すがるような思いで言うと、カッキーの表情が変わった。


「わかりました!!すいません、笑っちゃって……」


申し訳なさそうに謝り、カッキーはグッと拳を握った。


「あのっ!私、こーなったら全力でタカタさんの幸せサポートします!!」


「あっ、ありがとうございます!!」


真剣そのものの表情で言う彼女を前に、タカタの目がじんわりと熱くなった。


――――― 良い人だ!!なんて良い人なんだ!!


初めて会ったにも関わらず、ここまで真剣に自分の事を考えようとしてくれている。

こんな人はなかなかいないだろう。
カッキーとは全く別の角度で、タカタもまたこの貴重な出会いに感謝していた。


――――― この人になら、何でも打ち明けられる!!


確信を持ち、タカタはバッと携帯電話を取り出した。


「あのっ、ちなみにコレ、好きな子に送った長文メールなんですけど、どう思います!?」


「見せてっ!!どれどれ!?」



七瀬の日常-第二話イラスト メールにビックリ!


覗きこんだ瞬間、カッキーは心の中で叫んでいた。


―――――キターーーーーッ!!!!


これほど衝撃的な事がかつて有っただろうか?否!有るワケがない!!
示された携帯電話のディスプレイにあったのは、びっしりと埋め尽くすような文字また文字!!
そう。それは、タカタが片思い相手である【エッちゃん】に送ったあの妄想小説メールだったのだ。
ちらっと見るだけで『もういいです!』と言われかねないだろう、イタさ満載なタカタの熱い想いがほどばしりまくった大長編を読みながら、カッキーはぷるぷると身体を震わせ始めた。


「か、カキウチさん??」


様子がおかしいカッキーに、タカタが不安げな声を漏らした時だった。


「あははははっ!!だめっ、もうだめっ!!」


突然大爆笑し始めたカッキーに、タカタは驚きながら問いかけた。


「ちょっ、カキウチさん!?一体どうしたんです!?」


オロオロするタカタをよそに、カッキーはギャハハハと腹を抱えて笑い涙を浮かべていた。


「タカタさん本物だ~~!!本物の勘違い野郎だ~~!!」


よじれんばかりに腹を抱えて笑う彼女に、タカタは一抹の不安を覚えていた。


――――― だ、大丈夫だろうか?このアドバイザーで……。


ここまで大笑いされて、本当に大丈夫なのか?
冷や汗をかくタカタを前に、カッキーは笑い涙を拭きながら星を見やった。


「あ~、笑った笑った!!しっかし、まさかここまでとはね~。星君、これはたしかに凄いわ~」


何だか妙に感心した様子のカッキーに、星はうんうんと頷いて口を開いた。


「でしょ?もうさ~、俺達だけじゃラチ明かなくて。カッキー、是非タカタさんの力になってやって!!」


「うん!!任せといて!!私に出来る事なら何でもさせて貰うから!!」


そう言って、カッキーはドンと胸を叩いた。


――――― タカタさんは私が何とかしなきゃ!!


そんな使命感に燃えるカッキーを前に、星は満足そうに微笑んでいた。


――――― うん。やっぱりカッキーをあたってみて正解だった!


困っている人を見捨てておけない彼女の面倒見の良さを知っているからこそ、星はカッキーに白羽の矢を立てたのだ。


「良かったねタカタさん、頼もしいアドバイザーが出来て」


爽やかな笑みを向けられ、タカタは照れたように頭をかいた。


「う、うん……」


――――― 笑われはしたけど、この子、やっぱり凄く良い子だ……。


身内や長年の付き合いがある友達ならともかく、初対面の自分にこうまであけっぴろげに素直な気持ちを伝えてくれて、自分の為にこんなに親身になってくれるだなんて。
学生時代から何かと人に線を引かれる事が多かったタカタにとって、こんな経験は初めてだった。


「タカタさん!私で良かったら何でも相談して下さいね!!」


そう言ってにっこり笑いかけられた瞬間――――、


ドキン!!!!


―――――え?


タカタは奇妙な胸の高鳴りを感じ、戸惑いを覚えた。


―――――まさか、ね……。


ふとよぎった思いを、タカタはすぐさま否定した。


――――― 相手は初めて会った子、それも、彼氏持ちだぞ!?


有り得ない。
そう言い聞かせてみたものの、早鐘を打つ心臓の音は、耳障りなほどうるさく聴こえてしまう。


「あのっ、そろそろ移動しません!?」


大きな声で言ったタカタに、カッキーと星が「あ、そうだね~」などと明るく同意した。


「僕、自転車なんで、ちょっと先行って良い場所探して来ます!二人はゆっくり来て下さい!!」


言うなり、自転車に飛び乗ってその場を後にした。


――――― ヤバイ、ヤバイよ……!!


焦りをごまかすように、タカタは全力でペダルを漕ぎ続けた。
穏やかな日差しがやけに眩しく見える、春の午後の事だった。



********


小説版【芸人と結婚します!】3
第一話「出会い」Part.3
(完)

続きへ⇒【4】

前回へ⇒【2】

最初へ⇒【1】

※目次&あらすじはコチラ

 ⇒小説版【芸人と結婚します!】目次


********


<今回のお話の元となった原作漫画のご案内>


【ゆうゆう】こと【カキウチさん】 のブログ

【芸人と結婚しました!】 より
 

【これってモテ期!?6】
【これってモテ期!?7】
【これってモテ期!?8】


是非ご一読下さいませ☆


<原作漫画ブログのご紹介>


七瀬のブログ友達である【ゆうゆう】こと【カキウチさん】
は、

とってもあったかい絵柄とストーリーの漫画を描いてるアメブロガーさんです!

この小説の原作であるゆうゆうと旦那様とのエピソードを綴ったエッセイ漫画の他、とっても読み応えのある驚きと感動が詰まったストーリー漫画も描いてます!

漫画家【カキウチユウコ】日常のつぶやきも書かれてて思わずほっこり、時に笑い、時に涙しちゃう事間違いナシ!

活字、漫画が大好き!七瀬の超絶オススメ!!


【カキウチさん】 のエッセイ漫画ブログはコチラ

 ⇒【芸人と結婚しました!】


是非ご一読下さいませ!!


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原作者【ゆうゆう】こと【カキウチさん】

小説版【芸人と結婚します!】の告知漫画を描いてくれました!

七瀬のイラストまで描いて下さったカキウチさんの告知漫画はコチラです!

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(※漫画の中の七瀬は実物から美化200%のピグを元にしたイメージイラストですよーw)


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