迷い猫保護の顛末 | しちふくのひとやすみ

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獣医師&獣医鍼灸師&レイキヒーラーである
しちふくの感じたいろんなこと

迷い猫さんは無事にお家に帰りました。

お心を寄せてくださった皆さま、

本当にありがとうございました<(_ _)>






その日は日曜日で、家にいました。

午前中、我が家の隣の
ワンルームマンション方向から
猫の鳴き声が聞こえてきました。

何か困っているような鳴き声でした。

隣のワンルームマンションは
1階が半地下になっています。

マンションは周りより1メートルほど低くて、
そこにエアコンの室外機が20台くらい
ずらりと並んでいます。



鳴き声を頼りに猫を探しに行くと、
マンションの壁とエアコンの室外機の間に
猫が挟まって動けなくなっていました。

他人の土地だから勝手に入れないなぁ。。
と悩んでいたら
猫の身体がスルリと抜けました。

自由になった猫は
ヨタヨタと歩いて行きました。

だいぶ弱っているようなので
1メートルほどの壁を上れるか心配でした。

外から回って
猫が歩いて行った方を見に行きましたが、
猫の姿を確認することはできませんでした。

気にはなるけど、
他人の土地なので
それ以上 猫に関わるのは
止めることにしましたショボーン


その後、昼過ぎから雷が鳴り
バケツをひっくり返したような
雨が降ってきました雷雨

雷雨は長時間続きました。


あしあと


18時過ぎに夕飯の支度をしていたら
猫の声がかすかに聞こえてきました。

その頃には雷は鳴らなくなっていて
雨も小止みになっていました。

やはり隣のワンルームマンション方向から
弱々しい猫の声が聞こえます。

気になるので見に行ったら
マンションの奥の方から
かすかに猫の声が聞こえました。

もうすぐ暗くなるし、
これ以上放っておけないと思い
長靴を履いてフェンスを乗り越えました。
不法侵入です。
ごめんなさい<(_ _)>

半地下に降りると雨水が溜まっていました。

その頃には猫の声は聞こえませんでした。

並んでいるエアコン室外機に
猫が挟まっているのか
それとも別な場所にいるのか
見当もつきませんでした。

取りあえず、
エアコン室外機を一つ一つ
確認することにしました。

沢山ある室外機の1つの裏を見てみたら
ちょうどその室外機と壁の間に
猫が挟まっていました。

たまたま最初に見た室外機のところに
猫が挟まっていて
それはそれはびっくりしました。
チームのみんなのお導きですね。

猫はエアコン室外機と壁の間にいて
室外機と室内機を繋ぐパイプ2本の間に
頭を突っ込んでいて

右腕はパイプの外側と室外機の間、
左腕は爪がパイプに食い込んで
外れなくなっていました。

《再現図》
壁とエアコン室外機の間に身体全体が挟まり
頭だけ2本のパイプ(黄色)の間に突っ込んでいました。


《再現図》
頭は2本のパイプの間にあり
右腕と左腕はそれぞれ
パイプの外側に出ていました。

実際には猫の両側に
壁とエアコン室外機があって
猫は完全にトラップにかかった状態でした。

おそらく、この姿勢のまま
長時間の雷雨に打たれていたと思われます。

助けなければ
この姿勢のまま死んでしまうと思いました。

自力では脱出できそうもないので
室外機とパイプを少しずらし、
パイプに食い込んでいる爪を外し、
猫の腕が動くようにしました。
不法侵入の上に他人のものを動かしました。
ごめんなさい<(_ _)>


それから猫の首根っこと腰をつかんで
ぐいーっと引き上げました。

猫はまったく抵抗せず
完全に「させるがまま」でした。

猫は全身泥だらけで
ドブのような臭いがしました。

びちょびちょどろどろの猫を抱えて
1メートルの壁を登り、
フェンスを越えて自宅に戻り、
急いでお風呂場で猫を洗いました。 
ウチの猫たちはとっても不安そうでした。

それからドライヤーで猫を乾かし、

コロンが使っていたケージを引っ張り出し
居心地の良い環境を整えて
猫をケージに入れました。


約2時間の怒濤の救出劇はこれで一段階。


飼い主さんが見つかるまでの経緯は
また今度にゃー