アポトーシスと酸性プール -6ページ目

アンチアイソトープ。(フライ、スカイ、クライ)


ピンクシュガーの残り香を舐め尽くした。
噎せ返りそうな甘さの割に、その味は酷く苦くて、哀しくて。
何で泣いてるんだろう。



窓硝子を虫の羽が叩く。






何だか、気怠くて。気分が向いたら掃除でもしていこうと思ったのに。そんな気分は微量も起きなくて、唯ダラダラとレポートや宅習を綴り、綴る。ああだめだ、全てに置いて気怠いんだ。

追伸、可愛い人。


大丈夫、僕は。
君の腕の中が心地良すぎて泣いて仕舞った僕を赦してね?

大丈夫。
まるで生物学上女性である以上、訪れるアノ日の様な。月に数回の憂鬱が、滲み出て仕舞っただけさ。

じわり、ミルクの飴に隠された練乳みたいにね。


依存症の僕には結局誰かに抱き締められる事が何よりも特効薬みたい。まるで中毒者。
それが唯の甘いミルク飴なら良いのだけれど。
少し苦い、雨雲みたいな色の憂鬱に染められて仕舞ったもので。


少し、飛びたくなっただけさ。
週の始めには、笑えるよ。
有難う。愛してます。





以上、可愛い人へ。


ゼロ、又は、マイナス単位。


約二ヶ月振りの地元の空は綺麗だった。やはり国分と比べて乾燥の度合いは低く、程良い湿度と気温(やはり比較すると気温も高い様に感じられる。)は懐かしい感覚と人恋しさを彷彿させる。24時間前、僕は彼と仮面ライダーを見ていて。その後、何時もの様に大好きな腕に抱かれて眠った。行為は甘い、蜜の様なとろけんばかりの感覚。まだ身体が覚えているからこそ何処か虚しい。あの体温が少し恋しくなった。子供体温の所為で基礎体温の高い僕と、全く真逆な冷え症と想われるあの低温な彼の体温。それが重なってお互い中和された温度は心地良いから好きなんだ。依存しそうな程に気持ちの良い体温。それが今、無性に欲しかった。
市内に行かなくても、あの儘夕方まであの場所で貴方と毛布に埋まっていたかったなんて云う我が儘は内緒。


黙っている事が一つ。
かなり久しぶりにあの人と電話越しに話をした。相変わらず掴め無い性格と、普通なら堕ちているで有ろう台詞はその儘。気怠い夏から変わらない感触。
生温いお湯に浸かっている様な、あの夏の時間はもう余り好まなくなっていた。罪悪感だけではなくて、彼の温度に染まりすぎた所為でも有るのだけれども。
唯、あの人と話をしていると自分が理論的になれる。冷静さを思い出す(まるで冷水を注ぎ込まれたかの様にね)。何でも指摘してくれるし、確かにあの頃の僕を身を持って経験したあの人は彼より包容力はあるだろう。
もう一度、僕があの夏を繰り返したならば。色々な物を失うのだろう。それは僕に大きなダメージを与えるのだろう。だからこそ繰り返してはならないし、一瞬一瞬の蜜の時間を大事に両手に掬いながら指一本一本に零す事の無い様に絡めなきゃいけない。

もし僕が彼と離れて仕舞う事が有っても(出来る事なら今は望みたくは無いけれども。しかし僕はそれを視野に入れなければならない、きっと、少なからずは)。あの人と付き合う気は全く無いんだ。それは鹿児島と長崎と云う、事実上の距離だけが醸し出す問題だけではなく。何処か、合わない。肉体的にも、精神的にも。

同じ人間って云う、枠に嵌まった同じ柄を作り出すパズルの一部だけれども(理想は夜空。冬の星空、藍色の)。
きっとお互い隣り合わせにはならない別のパーツ。時間が、そう形作って仕舞ったんだ。


(勿論以上に表記した文章はあくまでも比喩表現である。僕たちをパズルに例えたもの、何故なら例え易かったからである。)