汚さ、醜さ、惨たらしさや暗黒が分からなければ美しさや優しさは分からなく、そして生れません。又、己とは寝ても覚めても自分中心の煩悩だらけで生きている存在です。
その枠から一歩も外に出れない金縛りあっているような状態が己の真相です。
その事を知る事は容易ではありません。
私たちの体は六〇兆個の細胞でできていると言われています。
早い細胞は一ヶ月で約六〇%、遅い細胞は約二〇〇日で入れ替わるとも言われています。
しかし細胞の中には決して入れ替わらない細胞も存在しているようです。
昔、小泉今日子さんが体の細胞が殆ど入れ替わるようなら、人も変わるのが普通である。過去にこだわることなく明るく生きたい、と言う様な事を言っておられました。
しかし細胞の死骸である垢が体中にこびりついていて切り離せないのでしょう。
ヘビの脱皮のようには、中々いかないのです。
お酒に名曲を聴かせて仕込むと、美味しい酒が出来る、と言われています。
デェーターはないようですが本当のようです。という事は醸造菌の細胞にも美味しい酒に成りたいという耳があるように人間にも佛さまのように成りたいという佛さまの菌が誰にも備わっているのです。
人はその佛菌には容易には気付かないのです。