感動日記 四四三五 法蔵菩薩の苦行  令和五年六月三十日 | 雨にも負けず菩薩道

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菩薩の心で人生を生きる。

世間虚仮・唯仏是真という聖徳太子の言葉があります。お金や地位や名誉や権力などを価値あるものとしている世間は「虚仮」(虚しくて仮のもの)であって、ただ仏のみが「真実」である、というのです。

世の中は人を騙し、裏切り、時には殺めるようなことばかりで嘘や偽りしかない。しかしただ仏の願いだけが真実であるとの教えです。そしてその心は自身の中にも見られるのではないでしょうか。吾々は自己中心で他人の事は良く見えますが自分の事は見えないし振り返り見ようとしないのです。

自分の心の中の世間虚仮を知らないのです。故に己の心が如何に空しく惨たらしく儚いものであるかを自覚し、知らなければ唯仏是真の心には至らないと思えるのです。

そのように哀れで虚仮な人間を何としても救ってやらねば、という菩薩があらわれたのです。その名を法蔵菩薩という菩薩さまです。 

何としても人間を救ってあげなくてはならないとして四十八の誓願をたて長い長い修行を断行されたのでした。

その苦行とは人間には出来ない菩薩としての厳しさを超えた永い間の修行でした。

その方法とは全ての人が救われる浄土を建立することでした。

法蔵菩薩は「もし成就しなかったら私は仏にならない」と誓ったのです。そしてその誓いの修行が成就して阿弥陀仏になられました。故に吾々は既に救われているのです。それを確認するにはお念仏である南無阿弥陀仏と称える事だというのです。

仏さまの世界を信じるまでに至りなさいという事のようです。