コカブトの肉食 | 虫けら屋の「ちょっと虫採り行ってくる!」

今年は夏の虫の始まりが早く、

地元では6月の下旬にはノコギリクワガタが多数現れ、

7月前半には最盛期を迎え、

なんなら7月下旬にはすでにピークを越えて減り始めていたように思う。

 

その一方で、

今年はノコギリクワガタの個体数やサイズが例年より上で、

以前の記事にも書いたように初めて70mmUPも採集できた。

カブトムシも大きいのが多かったし。

 

 

…とまぁ、

そんなこの夏の地元カブクワ総括はさておき、

その夏の残り香を味わいたくて、軽く夜回りをしてきた。

 

 

夏にカブクワで賑わっていた木を順番に回っていくが、

ノコギリがポツリポツリと見られるものの、

大型はいないし、なんだか寂しい限り。

 

そんなこんなで探しながら行くと、道路脇に小さな黒い影。

この時期はクロゴキブリも多いのでそれかと思ったが、

一応確認…と近づいてみると、

 

コカブト だ。

 

初夏に見ることが多いが、

今の時期も新成虫が出てくるので見られる…と、

よくよく見たら何かを食べている。

 

コガネムシ科の幼虫を食べてる!

 

『コカブトは肉食が強く、他の虫の死骸などを食べる』と知識では知っていたし、

飼育しててもよく共食いをするのだが、

実は野外で肉食してるのを見たのは初めて。

 

しかも、コガネムシの幼虫の状態がかなり良い。

既に死んでいた…というより、

地上に出てきたところをコカブトに捕食されたようにも見える。

 

複数飼育だと弱った他の成虫を襲って食べてしまうこともあるので、

死骸だけでなく、弱った昆虫や、コガネムシ科幼虫のように捕食しやすいものは

野外でも生きたモノも襲っているのかもしれない。

 

 

…それにしても、

こういう知識では知っていたものを、実際にこの目で見るというのは感激する。

昆虫趣味の楽しさのひとつだと思う。