約束は守る八木です。
前回触れたように、今回は「ちょっとした作曲術」の話をします。
メロディーとコードの関係性
これはあくまで「僕の場合は・・・」の話ですが、曲創りの始まりは「メロディーから」です。そこに「コード」というハーモニーを付けて、そのメロディーを「より印象強い物」にしていきます。
そのメロディーを「どう聞かせたいか」によって色々なやり方が考えられます(ひとつの「正解」があるという訳では無い)が、今回は「より複雑な響きを与える」方法についての考察を書きます。
より複雑な響きを・・・
メロディーに対して「複雑な響きを与える」方法は大きく分けると二つあって、それらを使い分け・組み合わせることで、そのメロディーをよりカラフルに彩ることが出来ます。
ひとつ目は「複雑なコード進行を与える」という方法。このやり方はコードに対する知識が求められるので、ヘタにやると「あざとい」感じになるが上手くできれば「心の機微」を表現でするところまで出来るので、実は歌謡曲の中でも多用されていたりするのです。
もうひとつの方法
そして、もうひとつの方法が「ワンコードで通す」というやり方。どんなにメロディーが動いても、構わずに「ひとつのコードで通す」ということです。
これはある種「裏の裏をかく」ようなやり方なのですが、上手くハマれば絶大な効果を発揮するので試してみて欲しい・・・のだが、ヘタをすると「調子外れ」な雰囲気にしかならないので、このやり方には「強い意志」と「勇気」が求められることになる。
簡単に解説を・・・
では、なぜ「ワンコードで通すと複雑な響きを与えることが出来るのか」ということを簡単に解説してみる。
仮にその曲のキーがAmでメロディーがスケールを外れない場合に、それに対するコードをAm一発で通すとする。
メロディーが「A・C・E(ラ・ド・三)」の時には、そのままコードトーンなので安定した響きがあられる。それ以外の音の場合、例えば「B(シ)」の時、この音はAmから見ると「9th」に当たるので、この瞬間は「Am add9」という少々浮遊感のある響きになる。同様に・・・
- 「G(ソ)」・・・Am7
- 「D(レ)」・・・Am11
- 「F(ファ)」・・・Am13 などなど
・・・といったように、メロディーが動けば動くほど「その瞬間の響き」が複雑になってゆく。上手く伝わっているだろうか?実際にやってみてその響きの変化している様を体感してもらいたい。
ただこのやり方は、「基準になる音が無い中でその音を出す」必要が出てくるので、歌モノでやるのはボーカリストに嫌がられるのでやめた方が良いだろう。インストだから出来るやり方だと思って欲しい。
実用例!
うん・・・まぁ、宣伝だ。今回紹介したふたつ目のやり方「ワンコードで通す」方法を、メロディーパートの前半で使っているのです。
このメロディーパートもこれまでの曲と同じように、いくつものパターンを試した上での「ワンコードで通す」なので、決して手を抜いているわけでもなければ知識が無い訳でもないので、心して僕からの「声明」に耳を傾けていただきたい。
まとめ・・・?
長々と書いたけれど、これらはあくまで「ひとつの例」なのですべての場合に当てはまる訳では無いのはもちろん、これが「唯一絶対の方法だ!」という訳でもないのは言わなくても分かってもらえていると思う。
この考察が誰かの役に立てば良いし、僕が「あてずっぽうで曲を創っているわけでは無い」というのが伝わればなお良い。さらには、僕の音楽が世に広まるきっかけになれば言うことない。
目指せ高額納税者
んぢゃまたっ