今日は、年長の先生の為に、卒園児の皆様による心温まる謝恩会を行って頂き感謝申し上げます。
東日本大震災のことや今日に至る経緯などひっかかるところがありながら、公的な幼稚園をお貸ししての謝恩会を行うことが果たしていいものなのか随分と考えておりました。
そんな時に、卒園児のある保護者様から以下のようなメールが届きました。
「園長先生 金曜日に卒園したばかりなのに、その後に大震災があったからか、卒園がひと月前の出来事のように感じられます。 2年間、本当にお世話になりました。どんなに感謝してもしきれません。
さて、 我が家はネットを見ず、テレビも消し、もっぱらAMラジオをつけっぱなしにし、正確な情報を入手するのみにしております。 映像は子供を不安感でいっぱいにするからです。 幼稚園のお友達も週末にたくさんの映像を目の当たりにし、不安や心配を小さな心に抱きつつ登園しているかもしれません。 子供には「いま、日本のいろいろな場所で大変な思いをしている人がいるから、好き嫌いを言わないでなんでも食べようね。 温かいものをいただけることを感謝しようね」くらいで、少しずつ人を大事に思う気持ちを育てつつ、いまは不安や心配を取り除き、今後、何が起こったとしても「大丈夫!なんとかなる!人間は強い!」と言い聞かせています。本当に心の強い人間を育てていかねばと今回のことで痛感しております。
今はせめて幼稚園にいられる間はごくごく日常を送っていただき、お友達に笑顔と安心エネルギーを心に溜め込んでいただきたく、メール致しました。 謝恩会なども中止などなく、被災地の方々のためにも、いまは消沈するのではなく、あえて行動し、義援金を集めるよい機会と思っていただきたいと考えます。 節電はして、身の丈に合う義援金をし、経済が衰退しないよう消費することはし…。 これが私の思いつく“いま自分のできること”です。 被災地の方々とのギャップを感じつつ(罪悪感を感じつつ)も不自由なく日常生活を送れることを感謝しながら、私は毎日を丁寧に生きていこうと思います。」
大変心打たれました・・・。
卒園式の日に子どもたちに三つのお願いを致しました。
①お友達の事をいつまでも大切にして下さい。
②「ありがとう」という感謝の気持ちと「ごめんなさい」という素直な気持ちをいつまでも忘れないで下さい。
そして三つめに、「今地球が少し壊れかけています・・・少し難しいけれどどうしたら世界中の人々が幸せに暮らせるか、自分で考えて見て下さい。そして答えを自分で見つけて見て下さい。そうしたらみんな幸せになれると思いますよ・・・。」というお話です。
そんな矢先に東日本の大震災・・・。
私たちができることが何なのか・・・それぞれに考えているのでしょう・・・。
答えは一つではないと思います・・・みんながそれぞれに考え行動することで、また幸せが訪れることと思います。
設営されました準備委員の皆様、大変ご苦労様でした。
きっと、子どもたちにも「笑顔と安心エネルギーを心に注入」出来たのではないでしょうか・・・。
日々の平和に感謝し・・・皆様のやさしさに触れたこと年長の先生だけでなく、私からも心より感謝申し上げます・・・。
ありがとうございました。